ありとあらゆるモノがなんでも揃う時代。クルマの装備も然り。現代のクルマは余計な、おせっかいな、こんなものいらないという過剰な装備のてんこ盛りだ。本企画では、そんなありがた迷惑と感じる、過去の装備と、最新の装備を紹介していこう。でもおじさんにとってありがた迷惑装備でも、若い人にはほんとに必要な装備かもしれないが……。
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ、日産、ホンダ
おじさんは笑うしかない! クルマにこんなもの必要? 「ありがた迷惑装備」の今と昔
■昔のありがた迷惑装備:サイドミラーワイパー
電動ワイパー付きフェンダーミラー (1980年初代レパード) 斬新な装備がてんこ盛りだった初代レパードで最もユニークなのがワイパー付きフェンダーミラー。そもそも見にくい
現在、50代の筆者が、ありがた迷惑装備は何かと聞かれれば、すぐに挙がるのは、4WS、VGR可変ギアレシオステアリングといったメカニズム系のものから、スピードを超過すると鳴るキンコンチャイム、ヘッドライトワイパー(LEDライトが今こそ必要かも)などと、いろんな装備が浮かんでくるが、真っ先に挙げたいのがサイドミラーワイパーだ。
まずは、初代レパードに装備された電動ワイパー付きフェンダーミラー。フェンダーミラーの鏡面に小さな電動ワイパーを装着して、雨滴を除去した。1988年に登場したシーマには今度はドアミラーにワイパーを装着した。
一方、トヨタは1988年代に登場した6代目マークIIに、なんとサイドウィンドウワイパーを採用。これはドアミラーの鏡面ではなく、サイドウィンドウの前側に小さな電動ワイパーとウォッシャーを装着して視認性を確保した。また同世代のコロナには、超音波で雨滴を除去する機能もあり、鏡面の裏側で超音波を発生させ、雨滴を霧化している。
サイドウィンドウワイパー (1988年6代目マークII) ミラーやヘッドライトじゃなく、サイドウィンドウについている数あるワイパー系珍装備のなかの王様。スイッチを押すとサイドウィンドウの下から上に向かってワイパーが作動するというスグレモノ
1980年代は記録的な大雨が降ったわけではもちろんないし、ユーザーが望んだわけでもない……。このサイドミラーワイパーが作られた時代は、バブル時代に突入していく1980年代、世の中の価値観がめまぐるしく変わった時代である。
スカイラインでいえば、スカイラインジャパンからR30、R31、R32へと代が変わるごとに、装備が進化していき、特にジャパンからR30に変わった時には、同時代のクルマたちも含め、ボディの鉄板、インジェクション、ターボ、カーナビなど、劇的な変革が起きていた。
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