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スバル レガシィ アウトバック & フォレスター「あらゆる路面を安全に走る安心感」ー雪上&氷上でVDCとX-MODEの実力を試すー

掲載 更新 4
スバル レガシィ アウトバック & フォレスター「あらゆる路面を安全に走る安心感」ー雪上&氷上でVDCとX-MODEの実力を試すー

スバルの旗艦SUVレガシィ アウトバック。その走行性能の高さを試すべく、フォレスターとともに冬の雪上&氷上ドライビングに出かけた。最新のX-MODEとVDCのコントロール性の巧みさを、低ミュー路で実感した。(Motor Magazine2022年4月号より)

大幅な改良が施されたCVT(リニアトロニック)
2021年秋に発売されたスバルのクロスオーバーSUVのフラッグシップモデル、「レガシィ アウトバック(以下アウトバック)」の氷上性能を確認するため、蓼科までドライブしてきた。比較試乗のためフォレスターも引き連れて。このアウトバックは「初乗り」なので、概要と舗装路での印象も加えつつ紹介しよう。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

試乗車のグレードは「リミテッドEX」で、搭載されるエンジンは、新開発の1.8L直噴ターボ(DIT)。レヴォーグ、フォレスター スポーツとハードウェアは共通だが、アウトバックに合わせてソフトウェアのセッティングが最適化されているという。

最高出力177ps、最大トルク300Nmで、先代よりトルクが増して走りにゆとりがあるのがすぐに実感できる。1600rpmあたりから実用域全域でフラットにトルクを発生するため、低回転からの加速、高速巡航時からの追い越しなど、あらゆるシーンでストレスない動力性能を発揮してくれる。

リニアトロニックと呼ばれるCVTも、大幅な改良が施された。また、「スバルグローバルプラットフォーム」の採用により、車体剛性の向上も図られている。

室内は、オプション装備のタンカラーのナッパレザーを用いたインテリア。オレンジに近い色合いのタンで、華やかな雰囲気が広がる。エクステリアはタフさが強調されているが、リミテッドEXのインテリアは上質感が漂い、シートの座り心地も良い。

インストルメントパネル中央には、11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが縦に配置される。最新のインフォテインメントシステムが搭載され、ナビやエンターテインメント、エアコンの設定操作などがこのモニターに集約されている。タブレットを置いたような形で、機能ごとのアイコンも表示されるため、直感的で使いやすい。また、運転席まわりのデザインもスッキリとシンプルにまとまっている。

冬の必須アイテムであるシートヒーター、ステアリングヒーターもここで設定できるが、シートヒーターは、3段階スイッチのみならず、温度設定までできる装備の充実度に驚きだ。

格段に進化し、安全性、実用性が高いアイサイトX
ワゴンとSUVのクロスオーバーなので最低地上高は213mmあり、全高も先代より高くなっているが、ステアリングホイールを握っているとそんなことはまったく感じさせず、嫌なロール感は皆無。試乗車はスタッドレスタイヤを装着していたが、高速でもボディの剛性感が高く、フラットライドで安定感のある快適な走りを味わうことができた。

さらに特筆すべきは高速道路での「アイサイトX」の秀逸性だ。ステアリングホイール右のスイッチでセットし、速度を設定。機能としてはレヴォーグと同じだが、精度はアウトバックの方が格段に進化していると感じた。

最近はセンタリング機能を有するモデルも増えたが、車線の真ん中を走らないものも多い。直進時までステアリングホイールのアシストトルクと戦うのは疲れるのでその時点で機能を解除してしまうが、アウトバックはしっかりセンターをトレースしてくれる。

加えて、私が解除に至りやすいのは、ブレーキ制御のタイミングだ。高速道路走行時の急減速は極力避けたい。えっ、まだ減速しないの?と不安になると、後続車に追突されるリスクも考慮し、自分でブレーキをかけてしまう。

しかし、この点においても穏やかな減速Gで作動する。さらに、カーブの手前で適正速度まで減速してくれるし、工事で車線が規制されても、「ハンドル操作をしてください」とワーニングは出しつつ、制御が続いたのには驚いた。

ACCステア操作もスムーズで、ACCをセットした方がステアリングセンターが締まって安定感が増す。オフでもこれくらいの操舵フィールにして欲しいくらいだ。料金所も認識するし、こんなに安心・快適に使えるACCはない。

でも、だからといって寛ぎ過ぎると怒られてしまう。脇見や居眠りを防止するドライバーモニタリングシステムが装備され、なかなか監視の目が厳しい。ちょっと助手席の方を見たり目を伏せたりしただけで、前方を見るよう注意されてしまう。アイサイトXは非常に実用性の高いシステムなのだ。

一方のフォレスターは、乗り心地も快適で全体的に大らかな印象を受けた。これといった不満点もなく、アウトバック同様スバル車が搭載するアイサイトにより女神湖までの長距離も安心してドライブを楽しむことができた。

VDCとX-MODEの効果を氷上で試す
さて、目的地である女神湖に到着し、氷上でそれぞれの機能・性能を確認することができた。アウトバックには、いわゆる「横滑り防止装置」の「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」に加え、「X-MODE」も備える。これは、路面状況に応じて、最適な制御をしてくれるもの。

よりオフロードテイストが強い「Xブレイク」グレードには「スノー・ダート」「ディープスノー・マッド」の2つのモードを備えるが、今回の「リミテッドEX」は1モードのみ。いずれも、センターインフォメーションディスプレイからON/OFFの設定ができる。

フォレスターはダッシュボードの右下にVDC、センターコンソールにX-MODEのダイヤルを備えるなど物理的なスイッチがあるので、従来からインターフェースが変わっている。ではさっそく氷上のドライビングを試すため、1本のパイロンの周りを周回する、「円旋回」の走りで挙動の違いを確認した。

アウトバックは、X-MODE、VDCともにONの状態だと、パイロンから距離はあるものの、ほぼ安定してキレイな円を描いて回れる。路面コンディションにより、時々アンダーステアやオーバーステアが出るが、瞬時に電子制御が働いて軌道修正をしてくれる。

次に、両デバイスをともにOFFにしたところ、フロントが逃げてアンダーステアとなり、円の軌道がどんどん大きくなっていく。路面によってはオーバーステアも出るが、舵角が大きいだけに、スピンモードの挙動も大きくなる。

最後に、VDCをOFFFにし、X-MODEのみONにして走ってみた。すると、まるでジムカーナのように、パイロンからクルマの鼻先がほぼ離れることなく見事なドリフト円旋回ができる!それぞれのON/OFFの挙動は予想できたが、これには驚いた。

そもそもこんな使い方のためのモードではないのだが、制御がどのように働いているのか確認するのには非常にわかりやすかった。リアルワールドでの悪路走破性や雪道でのスタック脱出時など、頼もしい威力を発揮してくれそうだ。

一方、フォレスターは、VDCがOFFだとフロントの逃げ方がアウトバックより大きい。そしてVDCがONの状態では、直進性・安定性は保たれるが曲がりにくい印象。全体的に、アウトバックの方が制御が細かいと感じられた。

歴代、スバルのクルマはしっかり乗ってきているつもりだ。「マジメ」なクルマ作りだけど「地味」なイメージだった。ところが、アウトバックはスポーツカーでもないのに、その完成度の高さゆえ妙にテンションが上がった。マジメなだけではなく、面白みもあるクルマに仕上がっている。(文:佐藤久実/写真:永元秀和)

スバル アウトバックLimited EX主要諸元
●全長×全幅×全高:4870×1875×1675mm
●ホイールベース:2745mm
●車両重量:1710kg
●エンジン:対4DOHCターボ
●総排気量:1795cc
●最高出力:130kW(177ps)/5200-5600rpm
●最大トルク:300Nm/1600-3600rpm
●トランスミッション:8速CVT(リニアトロニック)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・63L
●WLTCモード燃費:13.0km/L
●タイヤサイズ:225/60R18
●車両価格(税込):432万3000円(オプションカラー3万3000円を含む)

スバル フォレスターSPORT 主要諸元
●全長×全幅×全高:4640×1815×1715mm
●ホイールベース:2745mm
●車両重量:1710kg
●エンジン:対4DOHCターボ
●総排気量:1795cc
●最高出力:130kW(177ps)/5200-5600rpm
●最大トルク:300Nm/1600-3600rpm
●トランスミッション:8速CVT(リニアトロニック)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・63L
●WLTCモード燃費:13.6km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):330万円

[ アルバム : スバル レガシィ アウトバック & フォレスター はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

4件
  • この記事ではアウトバックとフォレスターの車両重量が一緒になっている。
    間違いを載せてもお金を貰える記者が羨ましいよ。
  • どうせ過信して事故るくせに。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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