■矢継ぎ早に発売されるタイ発のSUVたち。現地では何が?
2020年7月9日にトヨタの新型「カローラクロス」が世界に先駆けてタイで発表・発売されました。最近では、同年5月15日に同じくタイにて日産の新型「キックスe-POWER」が先行発表されています。
【画像】日本でも売って! 新型「カローラクロス」をささっと見る!(28枚)
新型SUVの発表が世界に先んじてタイなどの東南アジアでおこなわれていますが、その理由はどこにあるのでしょうか。
大きな要素のひとつには、近年の東南アジアにおけるSUVの需要の高さがあります。東南アジアは日本に比べ温暖であることから雨期が長く、地域によっては激しい雨に見舞われることもあります。
短時間で大量の雨が降る「スコール」によって道路が冠水することもあるとされ、セダンやステーションワゴン、コンパクトカーでは道路を渡れないこともあります。車高の高いSUVは、こうした東南アジア特有の気候にマッチした車種なのです。
また、近年発売されるSUVのほとんどはクロスオーバーSUVといわれる乗用車ベースSUVであり、同じく高い車高を持ち悪路走破性の高いクロスカントリービークルよりも、乗り心地やコストに優れています。
クロスオーバーSUVは、悪路での走行性能はクロスカントリービークルに劣りますが、近年は東南アジアでも舗装路が増えていることから、本格的なRVなどよりも、車高が高く乗り心地が良いクロスオーバーSUVが人気となっている要因です。
実際に、カローラクロスの駆動方式は前輪駆動(FF)のみです。4WDが威力を発揮するのは積雪地や砂地など摩擦力が小さい路面といわれています。
しかし、東南アジアでは未舗装路は少なくありませんが、日常的にクルマが走る道路は踏み固められているため、タイヤがスリップしてしまうほど摩擦力の小さな路面は多くないようです。
道路が冠水してしまった場合でも、FFはエンジンなどの重量物が駆動輪にのしかかる構造となっており、車高の高いSUVであればよほどの事態でない限り必要十分な性能といえます。
そのため、最近では東南アジア地域に各自動車メーカーがさまざまなSUVを投入しています。カローラクロスがタイで発売された要因には、世界でもっとも熾烈な競争がある「SUV激戦区」だからだといえるでしょう。
■カローラクロスのライバルはSUV以外にも存在?
SUVの需要や人気が高い東南アジアですが、現地では「アジアン・ユーティリティ・ビークル(AUV)」と呼ばれるクルマも人気ジャンルとなっています。
これは小さいボディサイズに3列シートを備えたクルマで、日産の新興国向けブランド「ダットサン」からは「GOクロス」が販売。なかには日本円で100万円を切る価格の車種もあり、主に新興国での販売を想定したクルマです。
こうしたAUVはボディサイズやエンジンの排気量、パワーに余裕がありません。実際にGOクロスのボディサイズを確認してみると、全長3955mm×全幅1670mm×全高1560mmとなり、キックスe-POWERよりも全長335mm×全幅90mm×全高50mmも小さくなっています。
そのボディに7人乗りの3列シートを備えているため、車内空間はかなり狭くなっています。さらに、GOクロスのエンジンは1.2リッターのガソリンエンジンであるため、7人全員が乗車した状態では発進加速や一定速度での巡航では、エンジンや運転手にかなりのストレスがかかることが予想されます。
このように、AUVは価格を低く抑える代わりに乗り心地や使い勝手などを大きく犠牲にしている一方で、自動車メーカーでは平均所得が高くない国や地域に向けたクルマとしてAUVを販売してきました。
しかし、近年は東南アジア諸国における国民所得は高まっており、新興国でも日本や欧州と同様のクルマを購入できるほどに経済的に豊かになりつつあります。
また、SUVはAUVに対して価格面では圧倒的に不利ですが、AUVよりも車内空間やエンジン出力に余裕があります。
カローラクロスに先んじてタイで販売されたキックスe-POWERは、日本にも導入された世界戦略車であり、新興国国向けに開発されたAUVとは想定している顧客層が大きく異なっているといえるでしょう。
AUVはSUVと同じく東南アジアで人気のクルマですが、想定しているターゲットの幅の広さにおいて、両者は単純なライバルとはいいづらい関係になっています。
カローラクロスについて、トヨタは「カローラクロスは今後タイ以外の市場でも販売を予定している」とアナウンス。
このように東南アジアで相次ぐ新型SUVの発売は、東南アジアの自動車市場の拡大を意味しているといえます。
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