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最新運転支援装備を諦める必要はない

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最新運転支援装備を諦める必要はない

出来の良さに定評のあるプジョーのBセグメントハッチバック。2020年に登場した2代目となる208も、国内外の賞を受賞するなど、試乗前から期待が高まる1台だ。スポーティグレードでその実力を試した。

モデルチェンジしても“車名の数字”は変更せず

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2020年に発売された2代目となるプジョーのBセグメントハッチバック「208」。80年代の205にはじまるプジョーの「20X」シリーズはモデルチェンジを重ねるごとに206、207と一桁目の数字が多くなってきたけれど、208は車名はそのまま変更せず、新型へとモデルチェンジすることになった。

というのもプジョーは真ん中を「0」にした3桁の数字を車名として商標登録しており、「20X」シリーズは、209でいったん打ち止めになるため、それを回避したものと思われる。ちなみに初代ポルシェ911が、当初車名は901だったけれど、プジョーの商標権によって911へと変更したという逸話がある。

プジョーの「20X」シリーズの出来のよさはいつも定評があるし、この新型に関しても2020年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞、そして2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーのインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、いやが上にも期待が高まる。

試乗車は、もっともスポーティな「GTライン」だった。(2021年2月の一部改良で、グレード名が「GT」へと変更。また燃費(WLTCモード)が5%アップし、17.0km/Lから17.9km/Lに、排ガス基準四つ星レベル(50%低減認定車)を取得。エコカー減税の対象となっている)

車両プラットフォームは、PSA グループのB&CセグメントをカバーするCMP (Common Modular Platform)で、内燃エンジンモデルだけでなくバッテリーEVまでを見越した最新世代のものだ。そのためこの208には同社初の電気自動車「e-208」が同時にラインアップされた。プジョーとしても相当に気合の入ったモデルというわけだ。

ドイツ勢にひけをとらないフレンチコンパクト

ボディサイズは、全長4095×全幅1745mmと、新型は全長4mを少しばかり超えたけれど、車両重量も1180kgと軽量コンパクトだ。ちなみに競合と比べてみると、ルノー ルーテシアが全長4075mm、全幅1725mm、VW ポロが全長4060mm、全幅1750mm、アウディ A1が全長4045mm、全幅1740mmと、ほんのわずかだが全長は大きい。

エクステリアは、その全長をいかして先代とはまったく別物のデザインになった。傾斜したCピラーとボリュームのあるリアフェンダーの造形があいまって、とてもスポーティにみえる。ヘッドライトとリアライトには、ライオンの三本の爪をモチーフとしたデザインが施されており、ヘッドライトから下方に伸びる、ツメのひっかき跡のような通称セイバー(サーベル)と呼ばれるデイタイムランニングライトが特徴的だ。

インテリアは、プジョー独自の「iコックピット」の進化版だ。小径で楕円形状のステアリングの上から3次元表示が可能な液晶メーターをのぞきこむ独自のポジションは賛否両論わかれるところだが、慣れてしまえば使い勝手には問題ない。メーターとセンタースクリーンは目線の高さに揃え、ステアリングスイッチやセンターコンソールのスイッチ類などは手の届く範囲内で操作しやすい配置にしてあるという。

そしてシートはフランス車の白眉の1つ。アルカンタラとテップレザーを組み合わせたスポーツ(ダイナミック)シートは、ホールド性と快適性を両立している。適度な座面の大きさと硬さで肌触りもよく、長時間のドライブでも疲れにくいものだ。

パワートレインは、グレードによる差はなく、GTもAllureもStyleも同一の1.2リッターターボエンジン。これも2015年の登場以来5年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選出された傑作ユニットだ。最高出力100ps、最大トルク205Nmを発揮し、組み合わせる8速ATの制御のよさもあって、とても1.2リッター3気筒とは思えない静粛性とパワー感を誇る。さらにスポーティなものがお望みなら近い将来の登場が噂される「GTi」の登場を待つほかないが、日常領域ではなんら不満はない。乗るたび本当に1.2リッターなのとカタログを見返すほどだ。

また新プラットフォームの恩恵もあって採用が遅れていたADAS(先進運転支援機能)が一気にアップデイトした。ストップ&ゴー機能付きアクティブクルーズコントロールや歩行者、自転車も検知するアクティブセーフティブレーキ、レーンポジショニングアシストやレーンキープアシストなどを標準装備している。

これでもしプジョーに最新のADAS系があれば…というエクスキューズが必要なくなった。GTで300万円を切る299万円という価格も相当に魅力的だと思う。ドイツ勢にもまったくひけをとらない、フレンチコンパクトの登場である。

文・藤野太一 写真・河野敦樹、グループPSAジャパン 編集・iconic

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  • 購入候補の筆頭です。電制パーキングの停止保持機能(ブレーキペダルが話せるととても楽です)と、後方サイドの後続車車表示機能がミラーに装備されていれば文句なしでした。落ち着いたデザインも飽きがこなそうで好感が持てます。贅沢言えばキリがありませんが、同じセグメントの国産車よりもはるかに魅力的で同じ装備で比較したら価格も接近しています。国産車の利点はディーラーの数が圧倒的に多いだけの様です、これが、輸入コンパックトカーの敷居を高くしているのが残念です。ハイクラスの高級車ではありませんから。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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