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NA V8+FRのサバイバー レクサスLC 500へ英国試乗 小変更 お茶を濁す10速AT

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NA V8+FRのサバイバー レクサスLC 500へ英国試乗 小変更 お茶を濁す10速AT

サスペンションやインテリアを小変更

ジャガーBMW、アストン マーティン、メルセデス・ベンツベントレーといった名門は、まだV8エンジンを搭載した後輪駆動の上級グランドツアラーをラインナップしている。とはいえ、絶滅間際のレッドリスト状態にあることは間違いない。

【画像】NA V8+FRのサバイバー レクサスLC 500 クーペ 競合モデルと写真で比較 全171枚

メカニズム的な多様性に富んだ自動車が、遠い存在になる日も近い。しかし、今回試乗したレクサスLC 500は、最後まで生きながらえそうな1台に思える。サバイバーとしての、不思議な訴求力がある。

SUVを中心に展開するレクサスだが、2023年にもLCへ改良を施した。仕上がりは完璧とはいえないかもしれないし、英国市場での販売数は年間100台にも達していないが、このカテゴリーの重要性を理解しているのだろう。

今回のアップデートは、2021年に施されたものほど大きな内容ではないが、メカニズム的な面にも及んでいる。長距離の快適性とスポーティさを高めるため、サスペンション・スプリングのレートと、アダプティブ・ダンパーの特性が変更された。

10速ATには、新しくシフトロック機能が与えられた。インテリアでは、レクサスが表現するところの「深く吊るされた」、新デザインのフロントシートも獲得している。

英国の場合、ホッカイドウ・エディションやブラック・インスピレーションという、特別仕様も設定されている。インテリアの素材やカラーが、テーマに沿ってコーディネートされる。

素晴らしいV8エンジン お茶を濁す10速AT

LCで1番スポーティな、今回試乗した500 スポーツ+クーペには、後輪操舵システムにトルセン式のリミテッドスリップ・デフが装備される。そして長いボンネットの内側には、素晴らしい自然吸気の5.0L V型8気筒エンジンが納まっている。

ターボエンジンとは異なり、低速域でのトルクはさほど太くない。上級グランドツアラーらしい勇ましいダッシュには、4000rpm以上まで回転数を高める必要はあるが、その領域に届くとクリーミーでアグレッシブな質感を味わえるようになる。

アクセルペダルの角度へ鋭く反応し、望んだパワーが放たれる。ドライブモードに応じてアクティブ・エグゾーストが可変するため、適切なモード選択をすれば、サウンドも聴き応えが増す。

折角のお茶を濁しているのが、10段もあるオートマティック。最高の和牛ステーキを正しく調理していないような、そんな気分にさせられる。

レクサスは、ドライブトレイン技術の革新を怠らない。それは理解できるものの、シャープとはいえない変速が何度も連続し、屈指のV8エンジンを存分に堪能できないのだ。燃費を伸ばすためとはいえ。

いま何速に入っているのか確認する方法は、メーターパネルに表示される数字のみ。Dレンジのままだと、CVTのようにすら感じられる。

ただし、マニュアル・モードへ切り替えれば不満は解消する。シフトパドルの打感は若干ソリッドさに欠けるが、素早く意欲的に望んだギアへつないでくれる。この状態なら、期待通りといっていい。

FRの楽しさ 従来以上に乗り心地は向上

2023年仕様として新しくなったシートだが、ドライビングポジションに目立った変化はなし。シートのクッションは固めで座面が短いものの、運転姿勢の調整域は広い。横方向のサポート性も良好だ。

タイトなルーフ形状で、身長が185cm位ある筆者の場合、座面を1番低い位置へ下げないと頭が天井に触れてしまう。インテリアはレーザにスウェード、クロームメッキなどが巧みに組み合わされ、上質で魅力的。ラグジュアリーな雰囲気に浸れる。

サスペンションに施された改善は、ノーマル・モードとスポーツ+モード時の特性を顕著にすることが目的とされており、一定の成果は得ている。確かに、従来以上に乗り心地は良くなっている。

高速道路ではタイヤがしなやかに路面へ追従し、ノーマル・モードでは非常に落ち着いている。郊外の傷んだ路面に対する処理能力も、以前より向上しているようだ。

スポーツ+モードを選びステアリングホイールの感触も引き締めれば、フロントエンジン・リアドライブのダイナミックな操縦性を堪能できる。LSDを装備したLC 500のマッスルカー的な特性に、運転の楽しさを感じずにはいられない。

一方で、鋭い隆起部分をいなすのは得意ではない。大きめの窪みなどを通過すると、軽くないボディを支えきれず、乱れるような印象もあった。路面によっては、ロードノイズも小さくない。

サスとシートの微調整だけでは不充分

レクサスLC 500はシリアスなスポーツカーとしても楽しめる、優れたグランドツアラーだと思う。製造品質だけでなく、長距離を走破する能力にも秀でている。大きく重いが、説得力は高い。

一方で、与えられた可能性を最大限に活かすには、サスペンションとシートの微調整だけでは不充分だろう。改善の手を止めないレクサスが、LCを最高の味わいで調理しきる日は訪れるだろうか。モデルが終了する前に。

レクサスLC 500 スポーツ+クーペ(英国仕様)のスペック

英国価格:10万1305ポンド(約1620万円)
全長:4770mm
全幅:1920mm
全高:1345mm
最高速度:270km/h
0-100km/h加速:4.7秒
燃費:8.6km/L
CO2排出量:262g/km
車両重量:1930kg
パワートレイン:V型8気筒4969cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:463ps/7100rpm
最大トルク:53.9kg-m/4800rpm
ギアボックス:10速オートマティック

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みんなのコメント

7件
  • auto carは海外メディアらしく
    ズバッと言うね

    お茶を濁す!

    日本の雑誌だとトヨタ様万歳なのに
  • レクサスLCに搭載されている「マルチステージハイブリッド」最新の技術として登場したが、
    クラウンクロスオーバーRS2.4Lに搭載されている「デュアルブーストハイブリッド」の登場で
    もうオワコンのようです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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