発売から11年の“老”マーチにもはや商品力は…
日産の庶民派コンパクトといえば「マーチ」。現行モデルの日本デビューは2010年7月13日で、なんと11年という長寿モデルです。いくらモデルチェンジのサイクルが長くなっているとはいえ、さすがに商品力を失っているのは誰の目にも明らかでしょう。
>>日産 マーチのおすすめグレードやユーザーの評価を見てみる
実際、マーチの2021年上半期(1~6月)の販売台数は4942台。同じリッターカーの「トヨタ パッソ」は1万8778台ですから大差がついています。マーチのデビュー時に発表された販売目標台数は4000台/月(ライフ平均)なので、いまや月販目標をクリアするのに半年かかっているという見方もできるのでした。
早くモデルチェンジすればいいのに、できない理由とは?
ところが、マーチはフルモデルチェンジが難しいのです。日産に限らず世界の自動車メーカーは電動化にシフトしていますが、マーチのような廉価モデルにとって、電動化は価格帯の維持が難しく、結果としてモデルライフを引っ張るのが最適解となりがちです。
たとえば、マーチを生産している国のひとつ、メキシコでは丸目ヘッドライトから吊り目フェイスへとフルモデルチェンジばりのマイナーチェンジを実施していますが、後ろ姿や内装を見ればわかるように、フェイスリフトであることには変わりありません(写真2、3枚目)。
2017年登場の世界戦略車・マイクラを入れれば良いのでは?
一方で、マーチのグローバルネームとして知られる「マイクラ」は2017年にフルモデルチェンジを実施しています。キックスを思わせるようなフロントマスに1.0L直列3気筒ターボに6速MTもしくはCVTを組み合わせた欧風コンパクトカーは日本でも一定の支持を集めそうなスタリングで、国内導入を望む声だってあります。
ただ、それはクルマ好きが無責任に評価するだけで、実際には販売は厳しいでしょう。その理由は、欧州仕様のマイクラは全幅が1700mmを超えているため、日本に導入すると3ナンバーになってしまうから。マーチを選ぶようなユーザーが3ナンバー化を嫌うのは容易に想像できる話です。
また、イギリス仕様のマイクラをチェックすると、衝突被害軽減ブレーキは備わっているものの、日本のユーザーが日産車に求める先進運転支援システム「プロパイロット」は備わらず、日本での商品力は期待できそうもありません。
ビジネス目線だと軽自動車のデイズが引き継ぐのか順当!?
つまりビジネス視点は、マーチをフルモデルチェンジするよりも、日本市場なら軽自動車の「デイズ」で十分にカバーできると考えるのが妥当なのです。しかも、現行マーチはタイ生産で、月販1200台規模のために輸入するくらいなら、国産の軽自動車が売れたほうが物流的にも効率はいいはずです。
メキシコ版のような顔に日本仕様も変わってしまうのかもふくめ、12年目を迎えるかつてのビッグネーム・マーチの行く末が気になります。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真
1枚目:現行型マーチ
2、3枚目:メキシコで販売されるマーチ
4枚目:欧州で販売されるマイクラ
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みんなのコメント
あるから今のまま販売を続けていくと思う。
国内市場は軽とノートシリーズ、セレナ、
エクストレイル程度で十分という判断だろう。