トヨタとスバルの共同開発で生まれたFRスポーツクーペ「トヨタ86/スバルBRZ」の第2章も、いよいよ幕開け目前だ。その先陣を切るのが、スバルBRZで、今夏の発表が予告されている。
そこで新型スバルBRZのラインアップと装備内容に加え、ファン最大の関心事である新車価格について緊急取材を実施した。
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文/大音安弘
写真/ベストカー編集部&ベストカーWeb編集部
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■プロトタイプ試乗会ではグレードや装備内容を公表
2021年7月半ばにトヨタGR86とスバルBRZのプロトタイプ試乗会が実施され、その模様を紹介した記事や動画を、多くの皆さんもチェック済みだろう。筆者もレポーターとして参加したが、質感や動力性能、操りやすさなど全方位で現行型を越えていることは断言できる。
両者の大きな差として表れるのは、足回りのキャラクターだ。FRらしいコントロールを楽しませたいGR86と高いスタビリティによる安定した走りのBRZに分かれるが、いずれもコントロールする愉しさに溢れているので、FR好きには楽しみにしていて欲しい。
袖ヶ浦フォレストレースウェイを走る『GR86』と『BRZ』。ハンドリングの86と安定のBRZ、両車の足回りの違いは多岐にわたる
その試乗会では、なんとスバルBRZのグレードと装備内容も明かされた。ただ現時点では、あくまでプロトタイプ。つまり予定に過ぎないということだが、基本的には、このままと思ってよいだろう。
■新型BRZの2つのグレード「R」と「S」その違いは
そんな新型BRZのグレード構成は、極めてシンプル。「R」と「S」の2種類のみとなるが、振り返ると、2012年に登場した初代も、これにカスタマイズベースとなる「RA」を加えたものであった。
まずは素の魅力を味わってもらい、年次改良などで新提案を行っていき、従来型同様に、育てるクルマにしたいという意向なのだ。
2グレードの装備差は、極めて限定的。初代では差別化されていたエアコンも、新型はデジタル表記のオートエアコンに統一されるのは朗報だ。
最大の違いとなるのは、タイヤ。「R」がスーパーブラックハイラスタ―仕上げの17インチアルミホイールに、215/45R17インチを装着。「S」には、マットダークグレーメタリック仕上げの18インチアルミホイールに、215/40R18ハイパフォーマンスタイヤが装着される。
新型BRZには「R」と「S」の2つのグレードが用意された。大きな違いは18インチホイールとミシュランパイロットスポーツ4のタイヤ
プロトタイプでは、いずれもミシュランタイヤ製で、17インチが従来型同様のプライマシーHP。18インチのハイパフォーマンスタイヤには、パイロットスポーツ4が奢られていた。
装備面での差は、思ったよりも少ないようで、違いは装飾がメイン。例えば、シート表皮だが、「R」はレッドステッチ付きのファブリックだが、「S」ではウルトラスエードと本革のコンビに。さらにレッドのステッチとアクセントストライプが加わるといった感じだ。
BRZ「S」グレードのフロントシート。本革/ウルトラスエードの生地にアクセントカラーのストライブが加飾される
アップグレードされる装備だと、スピーカーシステムが大きい。「R」の6スピーカーに対して、「S」はアンプ付きの8スピーカーに。
その他では、「S」には、フロントシートヒーターやステンレス製サイドシルプレート&アシストパッド、サンバイザー内のバニティミラー用の照明が追加される程度となる。つまり、新型の「R」は割と充実した内容となるようだ。
BRZ「S」グレードのインパネ周り。視認性のいい直線基調のダッシュボードやヌバック調のメーターフードで光の反射を抑えたりと、ドライビングに集中できる空間を重視
装備差でいえば、トランスミッションによる差を忘れてはならない。まずAT車には、アイサイトが標準化。その機能としては、衝突被害軽減ブレーキ、後退時ブレーキアシスト、前後のAT誤発進抑制制御、アダクティブクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱警報、先行車発進お知らせ機能などが備わる。
ステアリングアシスト系のシステムは、非搭載となるのが、BRZ用のアイサイトの特徴でもある。ただし、側後方警戒支援システムは、MTを含めて全車標準化されるのは、嬉しいところ。
またATについては、パドルなどのマニュアル制御だけでなく、ATが最適な変速制御を行う、愉しめるATであることも強調しておきたい。
■専用設計「FA24」の諸元および 気になる燃費と車重
現時点では、開発目標値とされるスペックにも簡単に触れておこう。エンジンは、新開発の自然吸気型2.4L水平対向4気筒エンジンを新採用。形式こそFA24を名乗るが、海外モデルに搭載されるターボエンジンとも設計が異なる専用品だ。
BRZ専用に開発されたFA24自然吸気エンジン。現行型の中間トルクの落ち込みを改善するため、2.4Lに排気量アップしてスバル最高の自然吸気エンジンに仕上げた
トランスミッションによる性能差はなく、最高出力235ps/7000rpm、最大トルク250Nm/3700rpmを発揮。ただし、トランスミッションにより制御マップが異なる。トランスミッションは、6速MTか6速ATの選択が可能。
車両重量は、1260kg(R)と1270kg(S)で、AT車だとそれぞれ20kg増となる予定だ。
燃料と燃費については、従来型同様のハイオク仕様だが、燃費消費率が12.0km/L~11.7km/L(WLTC)とされる。燃費消費率は、従来型同等レベルを維持しており、排気量アップ、ノンアシスト、しかも高回転型エンジンである点を踏まえると、優秀といえるだろう。
■納期の長期化は必至!? 先行受注は7月29日から
購入希望者の最大の関心事といえる新価格については、首都圏にあるスバルディーラーから入手した。
価格は次のとおり。R(MT)308万円。R(AT)324.5万円。S(MT)が326.7万円。S(AT)が343.2万円となる。エントリー価格が、一気に300万円台となった点は痛いところだが、進化の内容を考慮すれば、メーカーとしては誠意を見せたものなのだろう。
さて問題は、どちらを選ぶか。内容的には「R」でも充分。ただインチアップと高性能タイヤの組み合わせに惹かれる人も多いだろし、装飾も「S」のほうが少し華やかだ。18.7万円の価格差は、1割も値段が変わらないので、人気は「S」に集中しそうだ。
7/17に解禁されたサーキット試乗会の様子では、新型BRZの「S」グレードならばノーマルの状態でサーキットを高次元で楽しむことができるようだ
先行受注は、7月29日からとされ、このタイミングで新型BRZの正式発表となるだろう。しかし、販売開始は、もう少し遅くなる模様。現在の情報だと、MTが9月、ATが10月と異なるという。このタイミングの差は、衝突被害軽減ブレーキの義務化と半導体不足の生産体制への影響が考えられる。
また現時点では、値引きやお得なキャンペーンの情報を得ることはできなかった。しかし、近年の国産スポーツカー人気の再燃を考慮すれば、納期が長期化も懸念されるため、購入者も値引きよりも納期優先と考えるはずだ。
そこで気持ち程度でも即決となるケースが多いと予測する。BRZ狙いの人は、早めに新車ディーラーにアプローチすることをお薦めしたい。
ただこんな時代に、スポーツカーを選ぶのだから、いずれの購入検討者にも、スバルディーラーとトヨタGRガレージの両方を尋ね、2台の違いに触れてから購入を決断して欲しいと思う。それは新車購入の過程をより楽しくするだけでなく、手に入れる愛車への想いがより深まるエピソードとなるはずだ。
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