現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ新型SUV「bZ4X」638万円スタート! 同価格で真っ向勝負も日産新型「アリア」不利? 戦いの行方は電池で決まるか

ここから本文です

トヨタ新型SUV「bZ4X」638万円スタート! 同価格で真っ向勝負も日産新型「アリア」不利? 戦いの行方は電池で決まるか

掲載 55
トヨタ新型SUV「bZ4X」638万円スタート! 同価格で真っ向勝負も日産新型「アリア」不利? 戦いの行方は電池で決まるか

■新型bZ4Xの英国価格を発表! 日産新型「アリア」と比べると?

 2021年12月15日、トヨタの英国法人は同社の新たなEVブランドなる「bZシリーズ」の第一弾新型「bZ4X」の価格を明らかにした。
 
 グローバルでの販売に先駆けて設定された価格はどうなのか。

【画像】新型「bZ4X」と新型「アリア」 デザインならどっちが良い?(48枚)

 トヨタ初となる本格的量販電気自動車 bZ4Xのイギリス価格が発表された。

 ベースとなるFFモデルは4万1950ポンド。1ポンド152円とすれば638万円になる。

 すでに発表されている日産新型「アリア」のFFベースモデルが4万1845ポンド(同636万円)なので、ほとんど同じ価格設定ということ。

 ちなみに、アリアの日本価格は539万スタートです。

 結論から書くと、もしbZ4Xがイギリスのように日本でもアリアと同等の価格の価格設定をしてきたら、すでに先行オーダーを開始している日産にとって相当厳しい戦いになるだろう。

 最悪、濃い日産ファンじゃなければキャンセルすらあり得る状況。

 なぜアリア厳しいがのか。それはすべてのスペックでbZ4Xが優位だからだ。詳しく見ていきたい。

まず日本仕様のボディサイズ。bZ4Xのホイールベースは2850mmあり、アリアの2775mmよりずいぶん長い。

 全長もbZ4Xの4695mmにアリアの4595mm。ホイールベースで決まってくる車格からすれば(キャビンスペースはホイールベースで決まってくる)、bZ4Xのほうが車格は上の分、価格も高くて当然。

 そのため、ボディサイズを金額差に換算すれば、20万円から30万円相当と考えていいだろう。

 加えて電池容量でも差がある。bZ4Xのベースグレードは電池容量71.4kWh。アリアが66kWhと、bZ4X若干優位。

 また、欧州WLTPモードによる航続距離を見ると公表済みのアリアで359km。

 bZ4Xは電池容量多いだけでなく電費も良いらしく、関係筋の情報だと450kmくらいになると予想されている(日本のWLTCモードでは500km前後)。

 欧州の電気自動車比較サイトを見ると、寒い日にヒーター使うもっとも厳しい状況の航続距離でbZ4Xは270kmで、アリアは235kmと予想している。

 電気自動車の価格、電池容量によって決まって来る傾向。

 アリアも66kWhと91kWhの2タイプから選べるが、日本仕様で80万円差。電池容量からすればbZ4Xはアリアの66kWhより17万円高くていい。

■電池の寿命では日産不利か? トヨタと異なる電池事情とは

 また、日産の動き次第なのだけれど、決定的になりそうなのが電池の寿命。

 bZ4X、どうやら10年/24万kmで90%を目標にしているらしい。

 保証内容についちゃ不明ながら、これに近いスペックにしてきたら、日産は勝負にならない。

 ちなみに日産「リーフ」の保証は、8年/16万kmでおよそ70%(正確な数字は公開していない)というもの。

 もう少し正確に書くと、日産の保証は「本来12セグある電池表示が8セグになったら、9セグの電池に交換します」というものだ。

 そもそも8セグが何%か不明。リーフスパイ(バッテリー情報を知るアプリ)でOBD2(故障判断装置)から情報取ると、8セグになったら70%を切っているようだ。

 トヨタの10年/24万kmで90%と比べられたら大いに厳しい。というか勝負にならないです。

 加えてbZ4Xは100V/1500W電源を装備するなど、実質的なスペックで勝っている可能性大。

 といったことを総合して考えたら、日本でもアリアと同じ程度の価格設定をしてきたらbZ4Xの圧倒的優位になってしまう。

 日産はどうしたらいいか。

 ひとつは電池の保証をトヨタ並にすること。というか絶対に同等としなければ勝負にならない。

 ふたつめは未だ価格を発表していない大容量電池搭載(91kWh)のベースグレードを思い切って安いすること。

 80万円差を40万円差くらいに縮め、580万円くらいに設定したらbZ4Xと価格で勝負出来るようになるだろう。

 このふたつを攻めない限り、bZ4Xが優位になること間違いなし。日産からすればbZ4Xが日本で高い価格を付けてほしいかもしれない。

こんな記事も読まれています

角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
AUTOSPORT web
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
ベストカーWeb
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
AUTOSPORT web
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
AUTOSPORT web
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
AUTOSPORT web
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
Auto Messe Web
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

55件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

659.0944.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

368.01140.0万円

中古車を検索
アリアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

659.0944.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

368.01140.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村