特別なワンオフモデルが顧客へ納車
マセラティは2024年8月5日、V型8気筒エンジンを搭載した最後のモデル「クアトロポルテ グランドフィナーレ」と、虹がテーマの「MC20アイリス」を米国の顧客に引き渡したと発表しました。この2台は顧客の要望によって作られたカスタムメイドモデルであり、マセラティのクラフツマンシップの多様性を表現しています。
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マセラティ・フォーリセリエによって設計
北イタリア・マッジョーレ湖の高級リゾートであるストレーザで、マセラティの特別な2台のワンオフモデルがバイオ・メディカル部門の企業家である米国の顧客に引き渡された。
1台はV型8気筒エンジンを搭載した最後のモデル「クアトロポルテ グランドフィナーレ」。もう1台は「MC20アイリス」で、内外装のいたるところにあしらわれた虹色(ラテン語ではアイリス)から命名された。
6世代にわたってマセラティの卓越性を体現してきた高級サルーンのクアトロポルテと、独特のスタイルを持つスーパースポーツカーのMC20は、両車ともカスタマイズ・プログラムである「マセラティ・フォーリセリエ」によって設計された。
V8エンジンを搭載した最後のモデル
クアトロポルテ グランドフィナーレのエクステリアは、エレガントなブルー・ノビレを基調とし、カーボンファイバー製のボディキットとブラッシュドアルミニウム製のブレーキキャリパーが特徴。搭載されるV型8気筒エンジンは、最大出力572psとなる。フロントガラスと運転席ドア内側には、識別番号「999999」が刻印されている。また、エンジンカバーにはエンジニアとフォーリセリエのチームメンバーのサインが刻印されている。
インテリアはイタリアの職人技術を駆使し、顧客の特別な要望に応えるものとなった。ステアリングホイールにはバール杢のアクセントをあしらい、ドアパネルはタン、Aピラーはブラックレザーで仕上げられる。さらにヘッドレストはブラックステッチ入りトライデントロゴが刺繍され、トランクにはレザーライニング、助手席ドアハンドルにもバール杢のアクセントなどが施される。また、センタートンネルには特別な「グランドフィナーレ」のバッジが付けられ、専用のドアシルにも同様のデザインがあしらわれる。
唯一無二のMC20は虹がテーマ
MC20アイリスのテーマは、顧客が選んだ虹となる。エクステリアはAI アクア・レインボーカラーで彩られ、ハブキャップにはマセラティのシンボルマークのトライデントに同じカラーが使用されている。
インテリアは、AI アクア・レインボーカラーがアームレスト、センタートンネル、ステアリングホイールのステッチに使用されている。センタートンネルは高級素材のICEレザー製を採用し、この素材はセンタートンネルに初めて採用された。パドルシフトの「+」と「-」のサインは、ステアリングホイール上部のデザインと同色である。ドアシルにはレーザーカットで「MC20アイリス」の文字が施され、エンジンルームとトランクのステッチにもAI アクア・レインボーカラーが採用されている。
AMWノミカタ
カスタマイズモデルとしてクアトロポルテ グランドフィナーレが製造されたが、「グランドフィナーレ」というネーミングを目にすると、いよいよV8エンジンモデルの終わりが来たと実感する。マセラティは2025年までにすべてのモデルに電動モデルを導入し、2030年までに完全電動化を実現すると公言しており、裏を返せば電動化戦略が着実に進んでいるともいえる。
マセラティのV8エンジンは1959年に「5000GT」へ搭載したことからはじまり、これまで10万基以上を製造してきた。最新のV型8気筒エンジンはフェラーリと共同開発され、イタリア・マラネッロの工場で手作業により製造されている。
マセラティの象徴ともいえるV8エンジンがなくなってしまうことは残念ではあるが、今回の顧客のように情熱をもって特別な仕様を発注してくれることで、未来においてもこのエンジン、このモデルの存在感を高めてくれるのであろう。
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