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9月なのに降雪に見舞われてクラブのメンバーは大興奮!「BMW Club Japan」創立60周年記念ツアーリポートその(2)【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

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9月なのに降雪に見舞われてクラブのメンバーは大興奮!「BMW Club Japan」創立60周年記念ツアーリポートその(2)【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

多少のトラブルもなんのその

ひょんなきっかけから、格式あるBMW Club Japanの細渕会長から全くの無名ライターにLE VOLANT編集部を介してお声掛けを頂き、Club創立60周年の記念旅行にご一緒させて頂ける事になったのですが、『楽しい』よりも『愉しい』という漢字がぴったりなステキな旅の続きをお届けします。

M GmbHやアルピナ本社などBMW聖地巡礼の旅へ! 「BMW Club Japan」創立60周年記念ツアーリポートその(1)【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

前編はコチラから
実は、私はこの旅行用の初日にツアーの添乗員さんから、みなさまにご配布されたのと同じ旅のしおりを頂いていたのです。日本語、それも事細かにご親切に作られたしおりに読んでいるだけでも大コーフン! 日本語のグループ旅行、そして盛沢山のスケジュールに、めちゃくちゃワクワクしてみなさまのお共をさせて頂きました。

BMWの本社があるドイツのミュンヘンを皮切りに、隣国のオーストリアを跨ぐ壮大な旅です。M GmbHやアルピナを表敬訪問した際には両社長さまをはじめ、数多くのスタッフの方々からの大歓迎を受け、60年に渡るBMW Club Japanの会員のみなさまの活動やBMWやアルピナへの忠誠と並々ならぬ愛情が込められている事に深い感銘を覚えました。

よく考えてみると、M GmbHやアルピナ社よりもBMW Club Japanの方が先輩ではありませんか。両社がBMW Club Japanに多大な敬意を払ってくださっているのには、ひとことでは表せないこの三者が共に歩まれた長い歴史に関係があるのですね。次に細渕会長および会員のみなさまにお目に掛かれる機会があれば、是非過去の活動のお話もじっくり伺ってみたいですね。

さて、BMW Club Japanのご一行さまがミュンヘンにご到着されて、早くも三日目。愉しい時間は恐ろしく早く過ぎ去っているのを実感しています。せっかくのご滞在中になるべく多くの貴重なご体験をなさっていただきたいという細渕会長とベテランの添乗員さんやガイドさんのお手厚いサポートと細やかなお心遣いで、ご参加者さまはとても心強かったと思います。私がいつもひとりでふらりと愛車で外国へ出掛けてわちゃわちゃする旅とは大違いです(苦笑)。

早朝からバスに乗ってレンタカー会社へ向かい、それぞれレンタルされたBMWをピックアップ。この日からはペアや個人、ご家族で国境を越えての自走ドライブのはじまりです。なんという事でしょうか、数日前までうだる暑さだったミュンヘンは、一気に気温が急降下でまるで冬になったかの寒さとなりました。

ガイドさんが事前にレンタカー会社へ何度も念を押してみなさんのナビを設定して頂くようにお手配をされていたのですが、外国でのあるあるで、それが一切なされていないどころか、地下駐車場から出る為の駐車券さえ期限切れというお粗末ぶりで、何台かの出発が遅れました。

大手のレンタカー会社さえもこの酷いサービス、日本では全く考えられませんよね。外国生活が長くこの手の酷いサービスには免疫があるとはいえ、私も参加者のみなさまと同様に腹立たしく、走り回る添乗員さんとガイドさんのご苦労に申し訳なく感じていました。

私は添乗員さんらのスタッフ号に同乗させて頂きましたが、レンタカー屋さんが街の中心地にあり、駐停車禁止エリアが続きスタッフ号は停車できず、みなさまとははぐれてしまいましたが、さすがここは長年のBMWオーナーさんたちです。

外国語のナビが使用し難くても、冷静にスマートフォンのグーグルマップで急遽ご対応なさり、目的地のインスブルックの中心地の集合場所までほぼ時間通りにご到着。みなさまのオトナなご対応には脱帽! みなさまとのランチ会の際には、そんな旅のハプニングさえも楽しく笑い話にされていました。
さて、この日のメインイベントは各自自走でミュンヘンからオーストリアの国境超えのドライブに加えて、1964年に冬季オリンピック会場になったスキージャンプ台の見学です。下から見上げたスキージャンプ台にも圧巻で、練習中の選手の様子も見学させて頂きましたが、テレビで観るのとは比べ物にならない大迫力にただただ驚きました。エレベーターで登ったジャンプ台の上にある展望台からの眺めは、目下に広がるアルプスの山々や美しいインスブルックの街並みにみなさまの笑顔がキラキラ。
この後はホテルを目指して、各自自由気ままなドライブ旅が続きます。ただし、ディナーへの集合時間までにはホテルへ到着し、チェックインをしなければいけませんから、ちょっとゲーム性もあってドキドキのドライブだったでしょうね。

実はオーストリアのインスブルックから次の目的地 ザルツブルグ郊外の湖水地方のホテルまでは、本来ならば同国内の移動だと考えてしまいますが、地形により一旦ドイツ領へ入って、またオーストリアへ入国するルートですので、島国の日本にお住まいのみなさまにはちょっとしたフシギな感覚の冒険だったに違いありません。
ディナーのレストランへ向かうバスの出発時間までに、なんと全員が勢ぞろい。さすがみなさまの旅のマネジメント力は素晴らしいですね! もうすっかり陽が沈み、足早に駐車場からレストランへ向かう中でゆっくりと景色が見えなかったのが非常に残念ですが、暗がりでもそこがどれだけステキな場所だかがはっきりと分かりました。

この日のメイン料理は日本人も大好きなウィンナーシュニッツェル! いわゆる薄い豚カツのようなものです。この日にお出し頂いたのは『本物』の仔牛のカツレツで、普段は安い方の“ウィーン風”(いわゆる豚肉)のを食べている私にとってはなんとも贅沢で、あまりにもおいしさにペロリと完食しちゃいました。どうやら私だけではなく、BMW Club Japanのみなさまのお口にも合ったようで、おいしい地ビールと共に完食なさっている方が大半でした。
いよいよ、実質の最終日となる日の最初のプログラムは、各自BMWのレンタカーに乗って、シャーフベルグ鉄道の乗り場へ向かいます。この日も朝からとても低気温でどしゃ降りの雨。ガイドさんや添乗員さんが早朝から山の上と連絡を取り合い、天気予報をくまなくチェックしてくださっていたのですが、朝食後にロビーに集合した際に、多数決でこの日の午前中のスケジュールを決める事になりました。

午前中のお天気の回復は見込めなかったものの、せっかくならば景色が見えなくともここでしか乗れないシャーフベルグ鉄道にみんなで乗るだけでも楽しいのでは!? という意見の合致で遠足気分を味わいに行きました。

標高1783mまでこのシャーフベルグ鉄道に乗って上がるのですが、雲の合間に美しい湖が広がり、段々と高度が上がるに連れて、なんと雪が降り始めたではありませんか。さすがにこの地方でも9月半ばの雪はとても珍しく、この鉄道の客室に乗っている方々全員が大はしゃぎ。頂上に着いた頃にはすっかりと雪が積もって一面の雪景色!
下山してからは、ランチのレストランの近くの駐車場まで自走しての集合です。ここでもハプニングが! ヨーロッパ、特にフランスやイタリアでは私も何度も泣かされた、お金を払ったにも拘らず、出口用の駐車券が発行されない!?  一部の方は二重で支払うハメになったそうです。

そのせいで集合場所へのご到着が遅れ……。細渕会長もそのトラブルに巻き込まれた中のおひとりなのですが、「旅にはハプニングは付きものでしょう」とニコニコ。その細渕会長のおおらかな笑顔をご覧になって、みなさんも釣られて笑顔に。BMW Club Japanの結束力を感じましたね。
ここはハルシュタットという世界で最も美しい湖畔の町、世界遺産にも指定されているようです。『アナと雪の女王』のモデルとなったとされているそうで、小さな湖畔の村には世界中から数多くの観光客が訪れているようです。

湖畔のレストランでは目の前の湖で採れたアツアツの焼き立てのお魚をハフハフしながらランチに頂きました。川魚特有の臭みは全くなく、私は頭としっぽ以外は全て完食!(骨とはらわたは丁寧に取り除かれていました)食いしん坊にはたまらない旅ですね(笑)。

食後には自由行動となり、岩塩で有名な地域とあり、お塩をお土産にご購入なさる方が多くいらっしゃいました。晴れているに越した事はありませんが、雨の湖もなかなか風情があるものですね。
この旅の最後の晩餐はかの有名な作曲家モーツアルトが生まれた美しいザルツブルグの旧市街を見渡せるステキなレストランで行われました。細渕会長と林団長のご挨拶とオーストリアのとてもおいしいゼクト(発泡ワイン)で乾杯し、みなさまが旅の思い出を語りながらの最後のディナーを楽しみました。

デザートタイムには林団長のお誕生日をドッキリ演出し、ハッピーバースデーの合唱でお祝いし、団長のおことばと暖かい拍手に包まれて最後の晩餐が名残り惜しくもお開きとなりました。

旅のシメは、宿泊していたリゾートホテルからミュンヘン空港まで2時間程の最後のドライブです。この日もあいにくの大雨でしたが、各自が準備出来次第に次々と自走で空港へ向かいます。

私はというと、光栄な事に会員さまの助手席に載せて頂いたのですが、既にドイツでの運転のご経験をお持ちとありとてもスムーズな運転、そしてBMWへの深い知識をお持ちの方でたくさん楽しいお話を伺っている内のあっという間の2時間のドライブでした。みなさまをセキュリティチェックの前でお見送りしている際には、ご一緒に日本へ帰国したくなったのは言うまでもありません。

元はというと、私が執筆した記事を細渕会長がどちらかでご覧になって頂いていたようで、いつか私に会ってみたいと思っていてくださっていたのだとか。ご本人さまからLE VOLANT編集部へお問合せを直接頂き、記念すべきご旅行へお招きくださったというなんともフシギなご縁でした。

細渕会長をはじめ、ご旅行でいらっしゃった方々は、普段の私の生活では絶対にお目に掛かれないようなお立場の方ばかりで、本当に恐れ多い限りですが、はしゃぐ私を大目に見てくださった上に、とても暖かく受け入れてくださったBMW Club Japanの会員のみなさまには心より感謝申し上げます。またいつかみなさまと愛車談義に花を咲かせたいですね。
BMW Club Japan 60周年に改めておめでとうございます! クラブの益々のご発展と、楽しいBMW ライフを心よりお祈りしています。

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