■海外展開される新型「WR-V」は日本に入ってこないのか?
ホンダは海外市場向けにコンパクトSUVとして「WR-V」を展開しています。日本で販売される「ヴェゼル」よりも小さなモデルですが、日本に導入されることはあるのでしょうか。
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初代は、ホンダの「3代目フィット(海外名ジャズ)」をベースにSUV化したモデルで、2016年11月にブラジルやインドで販売されました。
2022年11月2日には、2代目WR-Vとなるモデルがインドネシアで世界初公開され、同市場で2023年2月16日から26日に開催されたインドネシア国際モーターショーにも出展。さらに2023年3月10日にはタイ市場でもWR-Vが発表、発売されています。
WR-Vのボディサイズは全長4060mm×全幅1780mm×全高1608mm、最低地上高は220mmを確保し、悪路走破性も確保。
日本でも販売される「ヴェゼル」の全長4330mm×全幅1790mm×全高1580mm-1590mmと比べて一回り小さなモデルです。
エクステリアは、水平基調のキャラクターラインやダーククロム加飾が施されたシャープなLEDヘッドライトが力強い印象を与えつつ、リアドアのハンドルをCピラーに組み込んだ「ヒドゥンタイプ」を採用しました。
インテリアは、シンプルながらスポーティな仕上がりで、コンパクトなボディサイズながら、広い室内空間と荷室を実現しています。
先進装備としては、安全運転支援システム「Honda SENSING」を最上級グレード「RS」に搭載。スマホ連携にも対応したディスプレイオーディオも全車に標準装備。
パワートレインには、最高出力121馬力・最大トルク145Nmを発揮する1.5リッターエンジンにCVTが組み合わされます。
このような特徴がある新型ですが、初代が展開されていた頃から日本導入を熱望する声がありました。
昨今の日本市場におけるコンパクトSUVとしては、トヨタ「ライズ」「ヤリスクロス」「C-HR」、ホンダ「ヴェゼル」、日産「キックス」、スバル「レックス」「クロストレック」、マツダ「「CX-3」「CX-30」、ダイハツ「ロッキー」、スズキ「ジムニーシエラ」「エスクード」など様々なモデルが存在しています。
このような状況の中で、全長4m級のモデルとしてライズ/ロッキー/レックスやヤリスクロスが挙げられます。対してヴェゼルは全長約4.3mとなっていますが、複数のホンダ販売店では次のような話がありました。
「ライズやロッキーサイズの小さなSUVを希望されるお客様は一定数存在します。サイズ感としてはヴェゼルもそれほど変わらないのですが、若干のサイズ差で悩まれる人がいるのは事実です」(首都圏の販売店A)
「海外で販売されているヴェゼルよりも小さなSUVの導入を望む声は以前からありました。とくに1家に2台、3台と所有される場合小さなクルマで最近流行りのSUVを好まれる人もいます」(東北圏の販売店B)
「海外で新型WR-Vが登場したというニュースを見て、『日本での発売は無いのか』という問い合わせがありました。しかし、現状は日本での導入予定はないようですので、ヴェゼルをご案内しました」(関西圏の販売店C)
※ ※ ※
そうした中で、当時初代の導入予定について「海外専用モデルを日本に持ってくるのにはさまざまな課題をクリアしなければならず、なかなか難しいのが現状です。また、ヴェゼルの下というポジションは、『フィットクロスター』でカバー出来る部分でもあるので、WR-Vの日本導入は無いです」とホンダは説明していました。
では今回の2代目やそれに類似するコンパクトモデルの日本導入は今後あり得るのでしょうか。ホンダは「将来のラインナップについては中々お伝え出来ないものの、各市場の需要に沿ったラインナップの検討はしています」と回答に留まりました。
これまでの流れから海外向けモデルの日本導入に対するハードルは高いと言えるものの、それでもコンパクトで扱いやすいSUVの需要は一定数存在することから、ホンダの今後の動きに期待したいところです。
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