現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダ「ストリーム」とトヨタ「ウィッシュ」はまるで双子! スリーサイズまで同じ両車の類似点と相違点を振り返ります

ここから本文です

ホンダ「ストリーム」とトヨタ「ウィッシュ」はまるで双子! スリーサイズまで同じ両車の類似点と相違点を振り返ります

掲載 62
ホンダ「ストリーム」とトヨタ「ウィッシュ」はまるで双子! スリーサイズまで同じ両車の類似点と相違点を振り返ります

5ナンバー・3列7人乗りの「ちょうどいい」ミニバン

 初代「ストリーム」がホンダから登場したのは2000年10月のこと。当時のホンダのミニバンというと、大ヒット作となった「オデッセイ」は2周目(2代目)に突入、ボクシィな実用車だった初代「ステップワゴン」も2001年のフルモデルチェンジを控えた成熟期、さらにラージクラスとしてカナダ生産・北米市場向けの「ラグレイト」が、右ハンドル化されて日本市場へも投入されていた……そんな布陣を敷いていた頃だった。ミニバンといえばホンダ、といった新たなイメージが確立しつつある時期。車名のストリームは、もともとはホンダが1980年代に生産していた3輪のスクーターの名である。

どこで道を間違えたのか? 時代を作ったホンダ・オデッセイが消滅に至るまでの歴史

スポーティで走りも楽しめるミニバン「ストリーム」

 初代ストリームはホンダのミニバンの商品ラインアップに彗星のごとく姿を現した。ベースとなったのは当時の7代目「シビック」で、いま振り返ってみると、同世代だけにスタイリングにも共通項がなくはない。

 ちなみに当時のシビック・5ドアハッチバックが「ビッグキャビン」をうたい文句とし、余裕をもった全高(1495mmまたは1515mm)、前後左右のウォークスルーが可能なフラットフロアなど、M・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)に基づいたパッケージングを構築していたが、ストリームではちょうどその資質をさらに伸ばした形。とはいえホイールベースはシビックの2680mmに対して2720mmと、わずか40mmだけ伸ばしたサイズで、3列/7人乗りを実現したのだった。

 箱型のステップワゴンというより、より乗用車的だったオデッセイのより手頃なボディサイズ版といった位置づけで、若いファミリーをターゲットにしていたことから、スポーティで走りも楽しめるミニバンとしても打ち出していた。余談であるが、このクルマの正式発表直前、筆者は北海道・鷹栖のホンダのテストコースで出来たばかりの完成車の試乗をした経験がある。ドイツ・ニュルブルクリンクを模したワインディングで、攻めた走りにも応える実力をサードシートに座って思い知らされたのだが、その時にステアリングを握っていたのは、初代ストリームの開発責任者だった藤原 裕LPLだった。

 ちなみにストリームにはデビュー後ほどなく2Lのi-VTEC DOHCの新開発エンジン(K20A型)を搭載。この高性能エンジンを搭載するスポーティグレードとして「iS」が用意された。そのほか1.7LのSOHC VTEC(D17A型)も用意された。バリエーションのすべてにFFと4WDが用意されていたのは、今手元にあるカタログ(2001年10月のもの)を眺めて知ることができるが、記載されている当時の希望小売価格をみると、もっともシンプルな1.7LのGグレードのFF車で158.8万円からと(トップモデルのiS・4WDで227.8万円)、相当に頑張った「お値打ち価格」になっていたことも改めてわかる。

同サイズボディに広めな室内のファミリー志向「ウィッシュ」

 さて、ホンダ・ストリームが彗星のごとく姿を現したのだとすると、トヨタ「ウィッシュ」は、ある意味で衝撃的な登場を果たしたクルマだった。

 なにしろ2003年に、初代ホンダ・ストリームとは、驚くべきことにまったく同一のボディサイズで登場してきたからである。全長×全幅×全高はウィッシュが4550×1695×1590mm、ストリームもなんと4550×1695×1590mm(いずれもFF車、4WD車は全高が5mmだけ違う)。ホイールベースはストリームの2720mmに対しウィッシュは2750mmと30mm長い。しかし、それにしてもクラスもコンセプトも同じくするモデル同士であるとはいえ「よくもここまで!」と感心させられるほどの数字の重なり方。これはもう、話題作りか何かを目的にあえてそうした……としか思えなかった。

 じつは初代ウィッシュは登場時に開発エンジニア、デザイナーなどに取材をする機会があり、もちろんチーフエンジニアの吉田 健さんにもインタビューをした。だが、(今でも鮮明に覚えているのだが)インタビューの場で顔を合わせるなり「わかってるよね、ボディサイズの件はわざわざ話題にしなくていいからね」と、無言のうちのメッセージ(プレッシャー?)を受け取ったような気がして、そのインタビューで筆者はついに「その件」を問いただすことができなかった。いずれにしても、すべての国産車のスペックが頭の中にあるわけではないが、かなり珍しいケースだったことは確かだ。

 ウィッシュだが、もちろん3列/7名乗り(6名乗りのグレードもあった)のシート配列、ゲート式のインパネシフトなど、インテリアも酷似した造りだった。ただし数値で追うと、ウィッシュはストリームに対して室内高は同じ1310mmだが、室内長は60mm長く室内幅は20mm広く、フロントシートの座面幅は10mmだけ幅広い……と要所要所で数値を上回らせていた。室内寸法は計測方法、実際の印象が重要で数値はあまり意味をもたないとはいえ、さすがトヨタ! といえる采配だったというべきか。

 さすがトヨタ、の部分ではウィッシュにはオーバーフェンダーを装着し全幅を1745mmとしたスポーティグレードの「2.0Z」があった。このグレードは6名乗りだったが、ちょっとコダワリ派のユーザーの心をくすぐるグレードだった。とはいえ総じてスポーティ指向のキャラクター、走りのストリームに対して、あくまでもカローラの延長といったファミリーカーとして万人から支持された商品性の高さは、「後出し何とか」ではあったがウィッシュのポイントだったのである。

こんな記事も読まれています

初代からコスパめっちゃよかったのよ!!  「最強のオールマイティカー」電撃見参!!! 三菱初代アウトランダーPHEVの魅力
初代からコスパめっちゃよかったのよ!! 「最強のオールマイティカー」電撃見参!!! 三菱初代アウトランダーPHEVの魅力
ベストカーWeb
迷彩カラーは4タイプ! 12台限定のランボルギーニ「ウラカン ステラート」が登場。「オールテレイン アド・ペルソナム」の気になるカラーは?
迷彩カラーは4タイプ! 12台限定のランボルギーニ「ウラカン ステラート」が登場。「オールテレイン アド・ペルソナム」の気になるカラーは?
Auto Messe Web
F1アカデミー、アメリカン・エキスプレスをオフィシャルパートナーに迎える
F1アカデミー、アメリカン・エキスプレスをオフィシャルパートナーに迎える
AUTOSPORT web
ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄
ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄
AUTOCAR JAPAN
[ヤリスクロス]より爆安!! [初代アウトランダー]みたいなクルマを今こそ!!  230万円台で3列シートって!!  しかも三菱渾身の4WD技術でバカ安だった
[ヤリスクロス]より爆安!! [初代アウトランダー]みたいなクルマを今こそ!!  230万円台で3列シートって!!  しかも三菱渾身の4WD技術でバカ安だった
ベストカーWeb
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
Auto Messe Web
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
AUTOCAR JAPAN
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
Auto Messe Web
バニャイヤ、王者同士の激戦制し今季2勝目! マルケスがドゥカティ陣営移籍後初の表彰台獲得|MotoGPスペインGP決勝
バニャイヤ、王者同士の激戦制し今季2勝目! マルケスがドゥカティ陣営移籍後初の表彰台獲得|MotoGPスペインGP決勝
motorsport.com 日本版
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」2
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」2
グーネット
【動画】マツダが開くレーシングドライバーへの道! 「MAZDA SPIRIT RACING」筑波サーキットのドライバー選考会に潜入した
【動画】マツダが開くレーシングドライバーへの道! 「MAZDA SPIRIT RACING」筑波サーキットのドライバー選考会に潜入した
WEB CARTOP
平川亮が驚いたF1マシンの速さとブレーキ。マクラーレンでのテストにはWECやSFの経験が活きる部分も
平川亮が驚いたF1マシンの速さとブレーキ。マクラーレンでのテストにはWECやSFの経験が活きる部分も
AUTOSPORT web
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
AUTOCAR JAPAN
美しすぎるホイール「アンテラ」が復活!「ミラノデザインウィーク2024」でロベルト・バッジョ氏がブランド・アンバサダーに就任
美しすぎるホイール「アンテラ」が復活!「ミラノデザインウィーク2024」でロベルト・バッジョ氏がブランド・アンバサダーに就任
Auto Messe Web
フェラーリに8年先行したロードカー ドライエ・タイプ145 シャプロン・ボディのスーパークーペ(1)
フェラーリに8年先行したロードカー ドライエ・タイプ145 シャプロン・ボディのスーパークーペ(1)
AUTOCAR JAPAN
もとはV12エンジンのGPマシン! ドライエ・タイプ145 シャプロン・ボディのスーパークーペ(2)
もとはV12エンジンのGPマシン! ドライエ・タイプ145 シャプロン・ボディのスーパークーペ(2)
AUTOCAR JAPAN
全長4m級! 新型「200馬力超えハッチバック」公開!  誕生から“25周年”の「スポーツハッチ」! 迫力フェイスもカッコイイ「ポロGTI」発売
全長4m級! 新型「200馬力超えハッチバック」公開! 誕生から“25周年”の「スポーツハッチ」! 迫力フェイスもカッコイイ「ポロGTI」発売
くるまのニュース
大型トラックに休憩義務はあれどSA・PAは慢性的な駐車枠不足! 対策で出てきた「駐車有料案」はハッキリいって愚策そのもの!!
大型トラックに休憩義務はあれどSA・PAは慢性的な駐車枠不足! 対策で出てきた「駐車有料案」はハッキリいって愚策そのもの!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

62件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

204.7262.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

8.098.2万円

中古車を検索
ストリームの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

204.7262.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

8.098.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村