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70年以上かけて育んできたロータスらしさとは──新型エミーラ試乗記

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70年以上かけて育んできたロータスらしさとは──新型エミーラ試乗記

新型ロータス「エミーラ」のATモデルにサトータケシが乗った!

イマっぽいインターフェイス

1980年代バイクブームを加速させた懐かしの250ccモデル3選

イギリスの名門、ロータスの動向が興味深い。

同社は2028年に創立80周年を迎えるが、この記念すべきアニバーサリーに向けて「VISION80」という経営戦略を発表している。「VISION80」の内容を要約すると、いままでのファンは大事にしながら、グローバルに展開していくというもの。より具体的にはロータス初のSUVとなるピュアEV(電気自動車)の「エレトレ」を軸に、ラグジュアリーパフォーマンスブランドとして、中国や中東といったこれまで縁が薄かった市場も開拓するという。

この経営判断に異を唱えるつもりはない。これからどこの自動車市場が伸びるのかを考えれば、当然の決断だろう。

ただしひとりのクルマ好きとして、ロータスらしさが失われてしまわないかが心配になる。そんなことを考えながら、ロータス最後のピュアなエンジン車ともされる、エミーラに試乗した。

コクピットに収まってまず驚くのが、インテリアがすっかりモダンになっていること。メーターパネルは12.3インチの液晶パネルで、ダッシュボード中央には10.25インチのタッチスクリーンが鎮座する。スイッチやダイヤルは最小限で、ほとんどの操作がタッチスクリーンで完結するあたり、インターフェイスはイマっぽくなっている。

ダッシュボードやドアの内張りには上質な素材が奢られ、アルミ素材がむき出しになっていたかつての「エリーゼ」のような“男の仕事場”的な雰囲気は皆無になった。

ま、あれはあれで個性的で好きでしたが……。

しなやかな足まわり試乗車のトランスミッションはオプションの6段ATだし、3.5リッターのV型6気筒スーパーチャージドエンジンは低回転域からもりもりと力が湧き出るタイプなので、発進はコツいらず。「ミーン」というスーパーチャージャー独特の音をわずかに響かせながら、軽々と加速する。

インテリアにも驚いたけれど、乗り心地のよさにはさらに驚いた。かつてのロータスといえば、スパルタンな乗り心地という言葉が枕詞のようについてまわったけれど、エミーラは「スポーツカーとしては……」というエクスキューズ抜きに快適なのだ。

路面の凹凸を越えた時に生じる衝撃を、サスペンションがしっかり吸収している印象で、ロータスの乗り心地に“しなやか”という言葉を使う日が来るとは夢にも思わなかった。

コツいらずのパワートレインと快適な足まわりのスポーツカーって、それはロータスなのか、という声が出るのは当然でしょう。けれども、やっぱりロータスなのだ。

なんとなれば、ブレーキ操作、ハンドル操作、アクセル操作がピタッと決まった時の気持ちよさがロータスなのだ。いっぽう、操作のうちひとつでもズレると全然気持ちがよくなくて、それもロータス。“正しく操作すれば、応えてやるからよ”という職人気質がロータスなのだ。

さらにドライブモードをデフォルトの「TOUR」から「SPORT」、さらに「TRACK」に変更すると、背後に位置するV6のレスポンスがギンギンに尖りまくり、高周波のエグゾーストノートが鼓膜を震わせる。この瞬間、スパルタンさを失ったのではなく、洗練された振る舞いができるようになったのだと知る。

訊けば、エミーラの開発手法はこれまでと変わらず、イングランド東部のノーフォーク州ヘセルに位置する昔からの拠点で開発されたという。したがって本当の意味で「VISION80」を体現しているのは、次のエレトレからということになるのだろう。

少なくともエミーラをドライブする限り、70年以上かけて育んできたロータスらしさは貫かれていると感じた。芯の部分、つまり正確無比の操縦性さえしっかりしていれば、大きくなろうがゴージャスになろうがピュアEVのSUVになろうが、異論はない。

文・サトータケシ 写真・小塚大樹 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

7件
  • xtr********
    中国企業はロータスがエミーラとともに終わりを告げた事に気がつけていない。
  • wat********
    エリーゼ辺りまでが、ロータスw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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