ブリッジポート+TD06-25Gタービンで400psを発揮!
自作切れ角アップナックルは10作以上の改良を重ねてドリフトしやすさを追求!
「FD3Sの素性に惚れ込みD1ライツで孤軍奮闘するロータリー使い!」自作ナックルがドリフト仕様のキモだった!【D1 LIGHTS】
ドリフト走行時のカッコよさや美しさが争われているD1ライツシリーズにて、ただひとりFD3S型RX-7に乗ってシリーズ参戦している塙彰拡(ハナワ アキヒロ)選手をご存知だろうか? いまやトップカテゴリーのD1グランプリシリーズでさえもTeam RE雨宮 K&Nの1台に減ってしまったRX-7だけど、このマシンで戦い続ける訳とマシンメイクの秘訣を塙選手に聞いてみた。
塙選手がRX-7と出会ったのは学生の頃。先輩からチョイ乗りさせてもらったRX-7で「シルビアじゃ感じられないスポーツカーらしさ」を体感。一瞬で惚れ込み、それまで乗っていたS14シルビアを売却。以降はRX-7一筋で乗り続けている。
ちなみに、乗り換えた直後は「全然ドリフトができなくなって、コーナー間を繋げるのも難しかった」とRX-7の難しさに四苦八苦。当時、出場していた全日本学生ドリフト王座決定戦での成績も決勝トーナメントに残れないなど不信が続いたが、ドリフト仕様のキモとも言える切れ角アップナックルを改良しはじめたことで状況は改善したという。
現在26才になるという塙彰拡(ハナワ アキヒロ)選手。RX-7には茨城大学の学生だった頃に乗り始め、全日本学生ドリフト王座決定戦では東日本大会で6位という成績を残している。
2017年に大学を卒業して就職すると同時に、D1地方戦シリーズなどの大会にも出場。昨年行われたD1ライツのプレシーズンマッチで、D1-BライセンスからD1-Aライセンスに昇格、同年からD1ライツシリーズに出場するようになった。
切れ角アップナックルをはじめ、足まわりのセッティングなどを学生時代からコツコツとRX-7を仕上げていたおかげか、はじめて出場したD1ライツシリーズのエビス大会では単走決勝を9位通過して追走にも進出。2019年からはシリーズ参戦するようになった。
エンジンは2016年に一度ブローしたため「RE雨宮で組まれたドラッグ用ブリッジポート仕様エンジン」と聞いたものを格安で譲ってもらい載せ替えた。タービンはT88が付いていたもののジャジャ馬すぎたためTD06-20Gの交換。今シーズンからはワンサイズ大きいTD06-25Gに変更した。
制御はパワーFCで「ブーストをあげても上のパンチは増えるけどトルクが増えるわけじゃない」と、ブーストは控えめの1.0キロに設定し、推定400psを発揮しているとのこと。ロータリーエンジンはトルクが細いのがネックだそうで「パワー勝負になりがちなエビスだとちょっとつらい」というのが正直な感想なのだとか。
RX-7(FD3S)の良さである軽さを活かすため、軽量化は自分でできる範囲で思いつくかぎりの手段を実行。リトラクタブルライトの固定ヘッドライト化だけでなく、内張りやアンダーコートも全て剥がされている。シートはヤフオクで購入したというメーカー不明品で、カッコよさを重視して助手席側も同じものを揃える。ハンドルはモモのドリフティング(33φ)を愛用している。
昨年はFD3S純正ミッションを使っていたものの、年々ハイグリップ化するタイヤのせいなのか、1年間で5回もミッションブローしたため、Z33純正の6速ミッションに変更。「ブローしなくなったし、ギヤが多いぶん繋がりが良くなった」と大満足。ファイナルギヤはRX-8(SE3P)純正の4.44を使っている。
また、サイドブレーキレバーは油圧サイドの形状をマネしてブラケットを加工。「ハンドルからサイドブレーキが近くなって即引けるし、軽い力でも効くようになった」と、ワイヤー式のままでもリヤタイヤロックさせやすくなったそうだ。
トランク内も軽量化のためにアンダーコート等は剥がされている。ロールケージはクスコ製をベースに、サイドのクロスバーを自分で追加した。
ドアも純正の内張りをポイして、アルミ版でカバーを自作。ドアオープナーとウインドウの開閉機構のみ残されている。
ドリフト走行する上で肝心要となる切れ角アップナックルは自作品で、これまでに10種類以上は作成して試している。また、今シーズンからはワイズファブをマネして試行錯誤中だそうで、備北戦で投入したものがイマイチでエビス戦ではバージョンアップしたものを装着してきたが「ちょっと乗りづらいのでまた変更します」と塙選手。日光戦までにはさらに改良されたものが投入される予定だ。
車高調はスタンスで、バネレートはフロント14kg/mmのリヤ7kg/mmの設定。アッパーアームはKTS製でロアアームは純正を使っているが、メンバーを補強した上でロアアームの取り付け位置を2cmほど外側に出して、ネガティブキャンバー角を稼いでいる。
去年まではゼスティノを使っていたが、今シーズンからはトライエースのレーシングキングをスカラシップ制度を利用して履いている。サイズはフロントが235/40-17で、リヤは265/35-18だ。
現場でのメンテナンスだけでなく、作業はほぼ自分でこなす塙選手。ドア部分に張り込まれている“ファクトリーハナワ”のステッカーは、親戚のおじさんがレースに出ているときに使っていた屋号だそうで、現在は塙家で唯一レース活動をしているということで引き継いだのだそうだ。
昨年はD1ライツシリーズ初出場で単走決勝9位通過の追走トーナメントは1回戦敗退で最終10位という成績を残している塙選手だったが、今回は単走決勝のギリギリ直前でマシンのセッティングは決まったものの、1本目は「普通に走る」を意識しすぎて得点を伸ばせず…。2本目は背水の陣で攻め、審判席前まではパーフェクトの好走を決めていたが、わずかにラインがずれてアウト側の白線(ウェットの白線はめっちゃ滑る)に乗ってしまいスピン! 単走敗退という結果に終わった。
「審判席前までは良かったんですけどね。だけど、これで自分の弱さというか…ダメなところが分かったんで、この結果をムダにしないよう次戦に繋げます!」と意気込む塙選手。次は8月3日(土)・4日(日)に日光サーキットで開催されるシリーズ第3戦。D1ライツシリーズへとただひとり参戦しているRX-7(FD3S)乗りとしてリベンジに期待したいところだ。
TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO
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