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「軽の最優秀車」も受賞! ホンダ N-ONE 発売1年で見えた本当の評価

掲載 更新 63
「軽の最優秀車」も受賞! ホンダ N-ONE 発売1年で見えた本当の評価

 ホンダの軽自動車のなかでは変化球的存在となるN-ONEが二代目モデルにフルモデルチェンジされてから約1年が経った。そして、2021年12月には日本カーオブザイヤーのK CARオブザイヤーを受賞した。というタイミングもあり、ここでは登場から1年が経った現行N-ONEの今を評価してみた。

文/永田恵一、写真/HONDA

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初代モデルからみるN-ONEとはどのようなモデルなのか

初代N-ONEはNシリーズの中で、内外装のデザインや運転の楽しさを重視したモデルとして2012年11月に登場

 先代型初代N-ONEは、2011年登場の先代型初代N-BOXから軽自動車に本腰を入れ始めた、ホンダのNシリーズ第三弾として、2012年11月に登場。先代N-ONEはジャンルとしては、2013年に初代モデルが登場するN-WGNに近いハイトワゴンだが、プレミアムな部分も持つ、例えるならミニのような存在を目指して開発された。

 具体的には、機能面はこの当時からレベルの高かったホンダの軽自動車として標準的なものながら、1960年代後半の日本の自動車普及期に大ヒットしたN360をモチーフとした可愛らしいスタイル、シンプルながら上質なインテリアなど、気分が明るくなる楽しい雰囲気が大きな魅力だった。特に当時珍しかったツートンカラーは登場から、しばらく長い納期となるほどの人気を集めた。

 先代N-ONEは、2015年のマイナーチェンジで全高を1545mmに抑え、1550mmの立体駐車場も使えるよう配慮したローダウンや先代N-BOXに続くホンダアクセスが手掛けたコンプリートカーとなるModuloXを追加するなどの改良が行われた。

 また、先代N-ONEではターボのFF車を使ったワンメイクレースとなるN-ONEオーナーズカップも行われ、多くの参加者を集めた。

 現行N-ONEは2020年の東京オートサロンでプロトタイプが登場した。このときは、スタイルの変化が先代モデルの間違い探しレベルと極めて少なかったこともあり、インテリアを見るまで「初代モデルのマイナーチェンジ」と感じる人がほとんどなくらいだった。

進化した現行N-ONEと売れ行き

1967年に発売されたN360をモチーフにした初代のスタイリングを継承して登場した2代目N-ONE。写真のRSには従来なかった6速MTが設定された

 現行N-ONEは、2020年11月にプロトタイプほぼそのままで市販車が登場。現行N-ONEはスタイルからも分かるように完全なキープコンセプトながら、機能面は現行N-BOXから採用されたホンダの軽自動車としては最新のものとなった。

 特に大幅に改良されたエンジンや先行車追従型のアダプィブクルーズコントロールや車線中央を維持しようとするLKASを持つなど、軽自動車としてはトップクラスの性能を持つ運転支援システム&自動ブレーキのパッケージとなるホンダセンシングの搭載などが目立った。

 グレード体系はベーシックなオリジナル、上級のプレミアム、スポーティなRSの3つで、特にRSには先代モデルから追加が期待されていた6速MTも設定される。

 現行N-ONEの販売計画台数は、ハイトワゴンN-WGNの存在や変化球的なモデルということもあり、2000台と軽自動車としては少ない部類だ。という想定もあり、発売1カ月後には計画の4倍となる約8000台を受注し、2021年7月までは販売も2000台を上回っていた。

しかし、2021年8月以降の販売は1000台を割ることもあるなど急降下しており、その原因は後述する価格の高さだろう。

現行N-ONEの○と×

現行N-ONEのインパネ。見た目が変わらなかった一方で、インテリアはメーターの端から助手席の端まで伸ばしたデザインを採用してミニマルな室内空間に仕上がっている

 最大の○は、スタイルはミニのようにフルモデルチェンジしてもほとんど変わらないものの、先代モデル同様可愛らしく、インテリアも現行N-WGNに近いものだが、細部の変更による差別化により依然気分が軽くなる楽しい雰囲気を持っていることだ。

 乗ってみてもホンダの軽自動車はレベルが高いだけに、いい意味で期待を大きく上回る部分こそないものの全体的に堅実にできており、完成度は高い。また、特に待望の存在だったRSのMTは乗って楽しいクルマに仕上がっているなど、現行N-ONEはターボ車であれば「軽自動車の中で長距離ドライブなども含めたファーストカーとして使える度」は軽自動車ナンバー1といえる。

 そのため現行N-ONEのK-CARオブザイヤー受賞は、クルマ自体と相手がスズキワゴンRスマイルだったことを考えると順当である。

 対照的に最大にして唯一の×はRSの199万9800円など、近い存在となるN-WGNに対しおおよそ30万円高と、価格が相対的にも絶対的にも高い点だ。現行N-ONEもプレミアムな軽自動車を目指しているのは分かるが、それにしても現在の15万円から20万円安というのが適正な価格ではないだろうか。

 前述したように現行N-ONEの販売に急ブレーキが掛かっているのは新型コロナウィルス禍による部品供給などの混乱もあるにせよ、やはり価格の高さが最大の原因に感じる。

 N-ONEを選ぶ際には見た目が気に入ったものを選んでもいいと思うが、N-ONEはプレミアムな軽自動車かつ価格が高いのは承知で選ぶ人が多いのもあり、プレミアムかRSがN-ONEには似つかわしいだろう。

■まとめ

 N-ONEは、魅力ある軽自動車だけに価格の高さで売れないのは非常にもったいなく、特別仕様車や装備内容の変更による価格の見直しを早急に行って欲しいというのが名前が永田恵一なので無理に略すとN-ONEになるのもあり、N-ONEに親近感ある筆者最大の願いである。

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みんなのコメント

63件
  • いいねんけど、価格が割に合わない。普通車買える金額だもん。
  • ボーイズレーサーなんて死後ですけど、今の日本でこれとアルトワークスとスイスポあたりがこのジャンル。楽しい車たちなんだけど、大多数のユーザーはこれらを求めてない。大パワー車も楽しいんだけど、やっぱりライトウェイトのコンパクトホットハッチは運転する楽しさを教えてくれる貴重な存在だと思うし、存続させてほしいと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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