湘南の海岸線や箱根のワインディング、といった気の利いたツーリングではそれほど感じないが、日頃自宅と事務所の往復などにバイクで移動すると、無性に腹が減るということに気付いた。クルマ移動ではさほど腹の虫が暴れることはないが、この現象は一体どういうことなのか。
その理由が判明したのはとある夜のこと。僕(筆者:木下隆之)は原稿書きの締め切りが迫っており、夕食も忘れてキーボードを叩いていた。事務所を出たのはテッペン超え。自宅で晩酌するかと先を急いでいたところ、信号で足止め。その瞬間におなかがグゥと鳴いた。
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あたりには甘い香りが漂っていた。横に目をやると、オレンジ色の看板が夜道を照らしている。24時間営業の吉野家の看板が、僕の「レブル1100 DCT」のタンクに映っていた。
薄くスライスされた牛肉が、創業以来継ぎ足しているという鰻屋みたいに受け継がれている伝承の汁に漬かり、甘い香りを漂わせている。これに鼻腔を刺激されたらもう、おなかが黙っていられるはずもない。そう、だからバイクは腹が減るのではないか。
クルマではこうはならない。先月などはずっとBMW M420i カブリオレで通勤していた。雨の日以外はたいがい屋根を開け放っている。深夜の帰宅になることもしばしばあった。つまり、バイクでの帰宅と同じ条件で同じ街道を走り、ということは吉野家の前で信号待ちも少なくないはずなのに、その時はおなかがグゥとは鳴らなかった。カブリオレもバイクも、ともにオープンエアモータリングという点で共通なのにも関わらずだ。
もしかしたら全身に風を受けて走るバイクと、風を遮って走るカブリオレでは、ともにアウトドアであっても鼻の穴に強制的に大気を送り込むラムエア効果に差があるのではないか、と思うのである。そうに違いない。
もちろん、バイクに乗る時はフルフェイスヘルメットを被っているのでダイレクトではない。それでも、外気をまともに受けている僕の鼻の穴には、吉野家の汁の匂いが強制的に送り込まれた。だから、バイク移動の時はおなかがグゥと鳴るのではないか。
と、この原稿を書いているいま、時間は夜11時を過ぎたところ。これからバイクで帰宅する。そしておなかがグゥと鳴った。無風の事務所だというのに……。バイクと深夜の帰宅。僕の食い意地は、条件反射によって鳴くようにしまったようだ。
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みんなのコメント
バイクの方が目も頭も体も疲れると思う。
腹が減るのもわかる。
頭では、やたらと食欲有るが実際食べるとなると胃が受付付けない。
震動で胃がおかしくなるみたい。