BMWは5月29日、高性能セダン『M3セダン』の改良モデルを欧州で発表した。『3シリーズ・セダン』がベースの高性能モデルになる。
改良モデルには、高回転志向の直列6気筒エンジンとMツインパワーターボ技術が搭載されている。この3.0リットルエンジンは、エンジンスピードの高回転域までリニアなパワーデリバリーを実現し、BMW Mの高性能モデル特有の性能を発揮する。
BMW 3シリーズ、内装を中心にアップデート…改良モデルを発表
改良モデルの「M3コンペティション・セダン」のエンジンは、デジタルエンジン制御ユニット(DME)の最適化により、20hp強化された。3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンは、最大出力530hpを6250rpmで発揮し、最大トルク650Nmを2750~5730rpmまでの範囲で引き出す。
その結果、0~100km/h加速は3.5秒で駆け抜け、最高速は250km/hでリミッターが作動する。オプションのMドライバーパッケージを選択すると、最高速は290km/hに達する。
M3セダンのエンジンには、レースカーのエンジン構造から適応された多くのメカニズムが組み込まれている。スリーブレスのクローズドデッキ構造を持つクランクケースは剛性が高く、軽量設計の鍛造クランクシャフトと組み合わせることで、高いトルクを発揮する。シリンダーボアにはワイヤーアークスプレー鉄コーティングが施され、シリンダーヘッドの3Dプリントコアは冷却ダクトの最適化を可能にしている。
冷却システムと同様に、オイル回路もサーキット走行の課題に対応するよう設計されている。マップ制御オイルポンプは、極端な縦方向および横方向の加速時でも、信頼性のあるオイル供給を実現する。
Mツインパワーターボ技術には、2つのモノスクロールターボチャージャーが含まれており、それぞれが3つのシリンダーに圧縮空気を供給する。低温回路によって供給されるインタークーラーと特別に設計されたコンプレッサーが、ターボチャージャーの出力をさらに向上させる。この技術パッケージには、350バールの最大圧力で燃料を微細に噴霧するハイプレシジョンインジェクション、「VALVETRONIC」可変バルブタイミング、「ダブルVANOS」完全可変カムシャフトタイミングも含まれている。
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