軽量モデルに使用される「CSL」の名称
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】目撃されたM4 CSLのプロトタイプ【M4やM5 CSと写真で比較】 全161枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
BMWは、新型M4クーペの軽量なモデルを開発中と考えられているが、報道によると、かつてのCSLの名称を復活させる可能性があるとされている。
CSLの名称は、「Coupe Sport Leichtbau(軽量)」の略で、1972年に超高級スポーツサルーンであるE9世代の3.0 CSLに初めて採用され、2004年にはE46世代のM3の軽量バージョンに使用された。
それ以来、BMWのスポーツカーの最軽量・最速仕様には、その位置づけに応じて、コンペティション、GTS、あるいは単にCSというバッジが付けられてきた。
ビマー・ポスト(Bimmer Post)フォーラムに寄せられた匿名の情報によると、M4 CSLの生産開始は2022年7月になるという。過去の生産台数を考えると、1500台程度の生産が予想される。
ラインナップにおける位置づけとしては、最近公開されたM5 CSと同様の扱いになると思われる。つまり、標準のM4コンペティションよりもサーキット走行を重視し、軽量化とダイナミクスの向上を優先することになる。
年内に正式発表の可能性
M4の3.0Lツインターボ直列6気筒の出力は、標準の510psよりも向上し、0-100km/h加速のタイムは3.9秒から短縮され、最高速度も290km/hにわずかに向上する。しかし、このモデルはサーキット走行に重点を置いているため、サスペンションシステムの改良と、大幅な軽量化が図られることは間違いない。
M5 CSは、標準のM5コンペティションに比べて約70kg軽く、7mm低い車高と強化ダンパー、そしてハードコアなピレリPゼロ・コルサを装着している。また、カーボンブレーキが標準装備されているほか、空力に特化したアグレッシブなボディキットを装着することで、コンペティションとの差別化を図っている。M4 CSLと思われるプロトタイプの画像を見る限りでは、同様のセットアップを採用することになりそうだ。
M4コンペティションがルーフパネルにカーボンファイバーを採用していることから、1725kgの車両重量をどのようにして削減するかは不明だ(カーボン製ルーフはE46 M3 CSLの最大の特徴の1つだった)。しかし、M5 CSと同様に、ボンネット、ドアミラー、バンパーをカーボン製に変更し、サーキット走行に合わせて、キャビン全体にカーボントリムやアルカンターラを多用することになるだろう。
このプロトタイプの詳細は今後数か月のうちに明らかになると思われるが、年内には正式に発表される可能性がある。2022年の発売時には、M4コンペティションよりプレミアムな価格設定となることが予想される。
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