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新型ノア/ヴォクシー完全ファイル【4】メカニズム

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新型ノア/ヴォクシー完全ファイル【4】メカニズム

車種別・最新情報 [2022.02.04 UP]


新型ノア/ヴォクシー完全ファイル【4】メカニズム
ミドルミニバンの代表モデルとして君臨してきたノア&ヴォクシーが、7年ぶりにフルモデルチェンジを実施。
従来型も相当出来の良いミニバンだったが、新型はいま判明している部分に絞っても、相当凄いモデルに仕上がっている。
多くのユーザーから熱い視線を集める、最新ミニバンの実力をチェックしてみたい。

新型ノア/ヴォクシー&新型ステップワゴン&セレナ徹底比較

●文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久


人気ミニバン、待望の“最先端モデル”にフルモデルチェンジ!
コストと性能を両立した
バランスの良い改良を実施

 従来型でも新規にプラットフォームを開発していたが、新型はGA-Cプラットフォームに一新。従来型もミニバン向けに力の入った設計が注がれていただけにもったいないとも思うが、新型はGA-Cベースで先代の特徴を移植した専用プラットフォームを採用したと理解すべきだろう。

 GA-Cを名乗りつつもフロアパネルはプリウスやカローラ系とは異なる専用開発。GA-Cベースとしたのは衝突安全性と操安性、キャビンユーティリティを効率的に向上させるためである。

 パワートレーンはガソリン車はダイナミックフォースエンジンに変更。トランスミッションには10段変速に対応しているダイレクトシフトCVTを採用している。実用動力性能と燃費については、すでに同じパワートレーンを搭載したRAV4が証明している。

 ハイブリッド車は、エンジン型式を見る限りでは従来型ベースと思ってしまうが、電動系やバッテリー周りを新開発している。この大改良により、動力分割機構ギヤの低抵抗や駆動モーターの高出力化、小型軽量化が実現している。四世代型と言われるプリウスに対して第五世代とも言える位置付けとなった。ちなみにハイブリッド車の2ZR型エンジンは急速燃焼こそ採用していないが、大量クールドEGRなどのダイナミックフォースエンジンと共通の制御を採用し、最高熱効率では40%を達成。1BOXミニバンとしては最高クラスのWLTC総合モード燃費23km/ℓ超を達成している。

 ハイブリッド車のもうひとつの技術的かつ性能面のハイライトが、新規導入されたE-Fourだ。他のGA-C採用車では簡易型ともいえる誘導モーター式を採用するが、ノア&ヴォクシー用は上級モデル相当の同期モーター式に変更。上級モデルほどではないが、簡易型に対して後輪駆動容量を6倍としており、高速域までの駆動補助とトルク分配による操安性の向上を図っている。

 車体に関連した注目の装備はパワーテールゲートと格納式ステップだ。パワーテールゲート自体は珍しくないが開閉スイッチを車体側面に配したのが新機軸。操作姿勢や開閉度合いの確認など使い勝手も良好。手動ゲート式も任意の開口角度で止められる独自の工夫が凝らされている。

 格納式ステップはいまや珍しくはないのだが、スライドドアと機械的に連動させることで低価格化が図られている。全グレードにOP設定され、価格は3万3000円。新型のコンセプトを象徴する装備のひとつだ。


ボディ&シャシー

高剛性ボディ

シャシーまわりはGA-Cをベースに専用開発。ドア開口部の剛性強化やスポット溶接の適正配置などで、骨格結合部まわりも大きく強化されている。

マクファーソンストラット式フロントサスペンション

トーションビーム式リヤサスペンション

FF車も4WD車も、フロント側はマクファーソンストラット式、リヤ側はトーションビーム式を採用。

振動抑制が強まったサスペンションと高剛性ボディ、吸遮音材の配置により、走行時の静粛性向上も達成。リアルワールドでの快適性の向上も期待できそうだ。

パワートレーン

シリーズパラレル式ハイブリッド

エンジン改良に加えて、電動系ユニットを新設計。従来型のシステムを大きく超える、動力性能と燃費性能を手に入れている。

2ℓダイナミックフォースエンジン+ダイレクトシフトCVT ※写真はRAV4用

ガソリン車には、RAV4やハリアーなどでも高評価を得ている新世代パワートレーンを採用。発進ギヤを備えるダイレクトCVTは重量が重いミニバンとの相性の良さも期待できそうだ。

駆動用バッテリー

新開発したリチウムイオン電池セルを採用したことで、従来タイプに比べて出力が15%向上。バッテリーケースをアルミダイカスト製にすることで、ユニットサイズも30%小型化を実現している。

パワーコントロールユニット(PCU)

従来タイプに比べて29%の電力損失低減を実現。人の耳が認識できない高周波帯を利用することで、動作時の静粛性も向上している。

リヤトランスアクスル

4WD車のリヤトランスアクスルは、省エネルギー&高効率性に富むPMモーターを採用することで、プリウス搭載の従来タイプに比べて5.6倍の出力を達成。

キャビンパッケージ

1BOXボディ&低床構造の強みを活かしたパッケージにより、室内高はクラス最大級の1405mmを確保。日常用途の使い勝手も磨きをかけている。

地上高200mmの位置にステップが出てくるユニバーサルステップは、スライドドアの開閉動作の力を利用する仕組みのため、マニュアルスライド車でも安価に装着することができる。

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