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クルマの「マフラー」同じ車種でもなぜ本数が異なる? 1本出しと2本出しの違いは一体何?

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クルマの「マフラー」同じ車種でもなぜ本数が異なる? 1本出しと2本出しの違いは一体何?

■同じ車種でもマフラー1本出しと2本出しが存在!?

エンジンを搭載するクルマは、車両の後方に「マフラー」を装着しています。

そんなマフラーを見てみると、1本しか装着していないクルマもあれば、左右2本ずつの合計4本装着するクルマもあります。

マフラーの本数の違いにどのような理由があるのでしょうか。

【画像】えっ、これはカッコいい! イカつい4本出しマフラーを装着する高性能車の画像を見る(29枚)

エンジンから排出された排気ガスは燃料を爆発させたあとに発生することから、非常に高圧力で高温をともなっており、大気に触れると急激に膨張し、空気を震わせて大きな音を発生させます。

そこで、段階的に膨張・干渉などを繰り返して圧力と温度を低下させることで音を小さくします。それが、マフラーをはじめとする排気システムです。

仕組みとして、エンジンで発生した排気ガスは、エキゾーストマニホールドと呼ばれるパイプや、排気ガスを浄化する触媒を経てひとつのパイプに集合し、そこから車体中央部にある「サブマフラー」と、車体最後方にある「メインマフラー」を経て徐々に冷却されていきます。

なかでもメインマフラーとサブマフラーは、エンジンで燃焼したガスが大気中に放出されるときに発せられる騒音を低減する「サイレンサー」の機能があるなど、重要なパーツとなっているのです。

このようにエンジンから出る排気ガスは、いろいろな部品を通過し、ろ過されて排出される仕組みになっているのはどのクルマも同じですが、マフラーの本数(正確にはテールエンドの本数)については車種によってさまざまです。

一般的には、排気の効率性(スムーズさ)のため、排気量が大きければ大きいほど本数が増えるとされており、軽自動車やコンパクトカーは1本出しが多いのに対し、大排気量やターボを搭載するスポーツカーや高級車では、左右2本出しまたは左右4本出しが見られます。

同じ車種でもエンジンラインナップが複数あるモデルで、マフラーの本数が異なる場合があります。

スバルSUVフォレスター」は、2リッターNAエンジンと「e-BOXER」を組み合わせたハイブリッド車と1.8リッターターボ車を設定しており、ハイブリッド車のマフラーは1本出し、ターボ車のマフラーは左右2本出しです。

本数の違いについて、スバルは次のように説明します。

「大排気量車やターボ車などの高出力車では、マフラーが顕著に出力に影響します。

そのため、フォレスターは、ターボ車は出力確保のため2本出し、ハイブリッド車(NA)は1本出しとなっています。

2本のほうが俗にいう『抜けの良いマフラー』となっているほか、消音性能や見た目のスポーティさという点もメリットですが、その一方で重量が増加したり、コストがかかるという面もあります」

ちなみに、スバルの直噴ターボ車はレイアウト上「不等長エキマニ」になっており、じつはかつてのスバル車が奏でていた「ボクサーサウンド」が鳴っているといいます。

昨今はマフラーの騒音規制が厳しくなっていることもあり、ターボ車はマフラーを2本にすることで消音性能を高めて、ボクサーサウンドを意図的に消しているそうです。

■社外品のマフラー事情は?

マフラーを社外品に交換してカスタマイズを楽しむ人も多く、アフターパーツが数多く出回っています。

そんな社外品のマフラーにおいても、本数の違いは様々なニーズや背景が関係しているようです。

ここでは具体的な車種をあげて紹介します。

「FUJITSUBO」のロゴでおなじみの藤壺技研工業はさまざまな車種に対応するマフラーをラインナップしていますが、そのなかで、トヨタ「ハイエース」に装着可能な1本出しマフラーを用意しています。

ハイエースはドレスアップのニーズも高く、見た目を重視するなら2本出しのほうが良さそうですが、なぜ1本出しなのでしょうか。

「ハイエースの場合、シャシの下部構造上、1本出しがコストパフォーマンス面と車体の軽量化ができます。

2本出しにすると反対側のシャシに加工をする必要もあり、最悪の場合、保安基準の最低地上高にもひっかかる可能性があり、ハイエースは走ることを目的としたクルマではないので、1本出しとしました」(藤壺技研工業)

カスタムすることで「音が良くなる」「カッコよくなる」だけでなく、クルマのニーズも考えて設計開発されていることがわかります。

次に、「柿本改」というロゴで知られるカキモトレーシングにも話を聞いてみました。

トヨタ「カローラスポーツ(E210系)」のマフラーとして1本出しと4本出しをラインナップするのですが、どのような違いがあるのでしょうか。

「1本出しは低音のスポーツサウンドで、昔ながらのスポーツカーが好きな人は『タイコマフラー』と呼ばれる1本出しを選ばれます。

現在の主流は4本出しでジェントルなサウンドになります。ファッション性といった意味でもニーズが非常に高い商品となっています」(カキモトレーシング)

※ ※ ※

消音や排気ガスの浄化がマフラーの基本的な役割ですが、リアの見た目の印象を変えたり、好みのエンジンサウンドを演出したり、ドレスアップのためのパーツという側面も持っています。

一方で、十分な騒音防止装置が備わっていないマフラーは保安基準に適合せず、車検に通らない可能性があります。

社外品のマフラー交換にする際は「JASMA」マークがあるかを確認するなど、基準をクリアしたものかどうか事前に確認してから装着するようにしましょう。

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みんなのコメント

55件
  • プリウス、アルファードのマフラーをわざわざ4本出しに改造している輩は、マジ、バカなのだろうと思う。
    奴ら、気持ちイイほどのバカ。
  • マフラーを変えて似合うのは車高の低いスポーツカーだと思う(MT車)。
    AT車だと音がボーボー鳴っているだけで切れが悪く、何かカッコ悪い!
    ワゴン車なんかで、音のうるさいマフラーに変えている人は輩にしか見えない。
    速く走れる車でもないのに!
    ただの自己満足でしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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