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新型ヤリス購入ガイド 価格、お薦めグレード、ライバル比較

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新型ヤリス購入ガイド 価格、お薦めグレード、ライバル比較

 2021年1~6月の半年間での累計販売台数11万9112台と、驚異的な売り上げで国産車販売ランキングのトップに君臨するトヨタヤリス。日本市場においては2020年2月に現行型が登場(それまでの車名「ヴィッツ」から世界市場と同じ名称「ヤリス」へ改名)して以来、快進撃を続けている。

 そんなヤリスの標準仕様(SUVのヤリスクロスやスポーツタイプのGRヤリス以外の仕様、という意味)の直近の変更(一部改良やマイナーチェンジ)、価格、お薦めグレード、ライバル比較などを紹介したい。

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 なお現行ヤリスは上記のとおり2020年2月登場なので、2022年春ごろにマイナーチェンジを実施する可能性が高い(売れまくっているので小規模だと予想)。

文/諸星陽一
写真/TOYOTA、HONDA

【画像ギャラリー】売れまくりのトヨタヤリスを隅から隅までチェック!!

■トヨタヤリス最近の変更点は?

トヨタを代表する人気コンパクトカーとなったヤリス。ボディサイズは全長3940mm、全幅1695mm、全高1500mm

 ヴィッツがヤリスに変わって約1年4カ月。いまだにその人気は衰えることを知らないようです。これからヤリスを購入しようと思っている方に、お役立ち情報をおとどけしましょう。

 直近に行われた一部改良は2021年5月10日なので、しばらくは一部改良やマイナーチェンジは行われないと思われます。5月の一部改良では以下の項目が行われました。


【直近の一部改良ポイント 2021.5.10】
・車両停止状態まで前車追従可能な「全車速追従機能」を加えたレーダークルーズコントロールをハイブリッド車とガソリン車(1.5リットルのCVT)に標準装備
・プリクラッシュセーフティに緊急時操舵支援機能を追加
・インテリジェントクリアランスソナーをハイブリッド Z、Z(MT車を除く)に、バックガイドモニターをZ、Gに標準装備
・ペダルの踏み間違いによる急加速を抑制するプラスサポートを販売店装着オプションとして設定
・ウイルスや菌の抑制に効果があるOHラジカルを含む微粒子イオンを「ナノイー」の10倍量放出する「ナノイーX」を運転席側エアコン吹き出し口に設置、ハイブリッド Z、Zに標準装備、ハイブリッド G、Gにオプション設定
・乗車前にエアコンなどの操作が可能なリモートスタート(アプリ)をT-Connectサービスに設定

周囲の障害物を検知するインテリジェントクリアランスソナーをZ系グレードに標準装備

 まずグレード構成を整理しておきましょう。ヤリスのパワーユニットと駆動方式は以下の3種です。

・1.5リットルハイブリッド FF/4WD
・1.5リットルガソリン FF/4WD
・1リットルガソリン FF

 ミッションはCVTが基本で1.5リットルのFFにのみ6MTも用意されます。

 グレード構成は上からZ、G、Xの3種が基本。ガソリン1リットルにはZグレードはなく、XグレードにBパッケージという装備を極端に簡略化したモデルが存在します。

 1.0X・Bパッケージはトヨタ・セーフティセンス(ASV=先進安全自動車)関連の装備がザックリ削られるので、購入対象から外してもいいでしょう。それらの装備を備える1.0Xとの価格差は6万円です。新車から3年間は任意保険のASV割引きもあるので、ランニングコストまで含めれば価格差はさらに圧縮されます。

■安全装備とお薦めグレード

 トヨタ・セーフティセンスの内容はグレードによって少し異なりますが、もっとも重要なプリクラッシュセーフティは、昼夜歩行者、昼間自転車運転者の検知機能付きの衝突回避支援タイプで、前述のように1.0B・Xパッケージ以外に標準で装備されます。

 長距離走行や渋滞時に頼りになる全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールはハイブリッドと1.5リットルのCVT車に標準装備となります。車両本体価格ベースでレーダークルーズコントロール付きがもっともリーズナブルなのは1.5Xの159万8000円です。6MT車のレーダークルーズコントロールは全車速追従タイプではなく、30km/h以上で作動するタイプとなります。1.0Gと1.0Xは未装備です。

 車線を維持してくれるレーントレーシングアシストはハイブリッド車と1.5リットル車に標準装備。1リットル車は車線逸脱時に警告を発するタイプでアシストはされません。

衝突回避支援システム、プリクラッシュセーフティの作動イメージ。車道を横断する自転車や夜間の歩行者も検知する

 グレード間の主要装備差を列記しておきます。

●前後LEDランプ
Z系:標準装備
G系:オプション(8万2500円)
X系:装着不可
●シート表皮
Z系:上級ファブリック
G系:ファブリック(マルチカラーファブリックをコンフォートシートセットとしてオプション、6万2700円)
X系:ファブリック
●ディスプレイオーディオ
Z系:8インチ標準装備
G系:8インチ標準装備
X系:7インチ標準装備
●スマートエントリー
Z系:標準装備
G系:標準装備
X系:4WDは標準装備、FFはオプション(3万5200円)
●ステアリング
Z系:革巻き
G系:ウレタン
X系:ウレタン
●タイヤサイズ(標準装着のホイールは樹脂フルキャップ付きスチールホイール)
Z系:185/60R15(185/55R15+アルミホイールがオプション、8万2500円)
G系:175/70R14(185/60R15+アルミホイールがオプション、2WDは5万9400円、4WDは4万9500円)
X系:175/70R14

Z系グレードは本革巻きステアリングホイールを標準装備。上級ファブリックのシートとクレアトープの明るい内装が特徴だ

 装備のなかでじつは一番気になったのがZ系以外はステアリングがウレタンとなるところ。トヨタのウレタンステアリングにはあまりいい印象がありません。そしてステアリングは運転するときはつねに触れている部分なので、感触が悪いとクルマに対する印象まで悪くなってしまいます。

 しかしZとGの価格差はハイブリッドでも1.5ガソリンでも20万円近くもあるのです。ステアリングにこだわっての20万円は辛い……と悩んでいたところ、1万7000円程度で革巻きのステアリングホイール部分が部品として入手可能でした。

 つまりスイッチやセンター部分は標準装着のウレタンステアリングのものを活かし、ステアリングホイール部分を革巻きに変更できるわけです。工賃込みでも3万円は掛からずに革巻きステアリングにチェンジできるはずです。

■ヤリスのお薦めグレードと長所&短所は

筆者がおすすめするヤリス1.5X(2WD/CVT)。価格は159万8000円

 走りのパフォーマンスについては当然のことながらハイブリッドが最上で、1.5ガソリン、1.0という順序になります。しかしフィーリング上は1.5ガソリンが一番、そしてとくにパワーを欲しないなら1.0ガソリンというのが私の評価です。

 ハイブリッドはちょっと燃費向上に無理しすぎかな? という印象です。今後はいやでもモーター付きのクルマに乗ることになるのでしょうから、今のタイミングではピュアエンジンに乗っておくのは思い出作りとしても意味があるかも知れません。

 それぞれに特徴的なパワーフィールがあるので、ぜひ比較試乗して決めていただきたいです。その際、ハイブリッドは発進の力強さとアイドリングストップからのエンジン再始動の際の振動とノイズ、1.5リットルは40km/hからの加速感、1.0リットルはエンジン回転の伸びといった部分に注目してもらうといいでしょう。

 ハイブリッドと1.5リットルガソリンは35万~40万円程度の価格差があるので、ハイブリッドにその価格差分の魅力を感じられるか? も大切な部分。ハイブリッドと1.5ガソリンでWLTCモード燃費の差は14km/L程度もあります。そこの部分もお忘れなく考慮して下さい。

 私のおすすめグレードは1.5Xで、革巻きステアリングのみパーツで取り寄せて装着します。1.5Zと1.5Xの価格差は32万6000円です。ただし、3~5年で乗り換えを考えているのであれば、最上級のZを選んでおいたほうが下取りに期待ができます。値引きについてはハイブリッドZで15~20万円程度といったところのようです。

ヤリス グレードと価格

■ライバル車は?

ヤリスの3気筒エンジンに対し、ホンダフィットは4気筒の1.3Lガソリンまたは1.5Lエンジン+モーターのハイブリッドを搭載する。フィットのほうが走りに余裕を感じられる

 ライバルはホンダのフィットと日産ノートといったところです。

 しかしノートはボディサイズやパッケージングとしてはライバルとなりますが、全車がシリーズハイブリッドになってしまったことと、ACCであるプロパイロットがハイグレードに進化しナビなどとセットでないと装着できず、その結果ACCが欲しい場合の車両本体価格が262万9000円と高価になってしまったことなどからライバルとはちょっと言いがたい存在になってしまいました。

 一方フィットは1.3リットルガソリンと1.5リットルガソリン+ハイブリッドの2種のパワーユニットです。1リットルエンジンが存在しない分ベースモデルは高めですが、フィット1.3リットルガソリンとヤリス1.5リットル、そしてハイブリッド同士は十分にライバル感を感じる価格設定。ただし、フィットは装備満載モデルが用意されているので、上位モデルは高め設定となります。

 ヤリスとフィットの最大の差は、ヤリスが3気筒エンジンであるのに対し、フィットは4気筒エンジンであること。フィットのハイブリッドはエンジンのみで走行するモードもあるため4気筒の恩恵は大きいと言えます。

 また、ヤリスにはサブスクリプションのKINTO専用に設定された「ヤリス G KINTO ツーリングセレクション」というモデルも用意されます。1.5GもしくはハイブリッドGをベースにボディ剛性を高める前後ブレース、専用ショックアブソーバー、専用チューニングが施された電動パワーステアリングなどで走りの性能を向上。

 さらに専用16インチアルミホイール、ドアミラー、大型リヤルーフスポイラー、ZグレードのLEDヘッドランプを採用。インテリアでは革巻きステアリングやシフトノブ、シートは上級ファブリックを採用し、インテリアカラーはブラックで統一。シートヒーターや「ナノイー X」も装備します。

月々定額でトヨタ車に乗れるサービス「KINTO」に用意されたヤリス G“KINTOツーリングセレクション”。足回りに専用チューンを施し、気持ちのいい走りを実現した

【画像ギャラリー】売れまくりのトヨタヤリスを隅から隅までチェック!!

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みんなのコメント

5件
  • 安物買いの銭失い。まんまとトヨタ商法にのかってるね。
  • グレードやライバルと比較する際、リセールバリューを考慮しないでどうする?

    ハイ、やり直し!!!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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