■新「BRZ」は何が変わった?
スバルは2025年5月22日、「BRZ」に一部改良を施した最新モデルを発表しました。これに合わせて、操縦応答性や足まわりのしなやかさをさらに向上させる「STIコンプリートキット」がオプションとして設定されました。
【画像】超カッコいい! これがスバルの「4人乗りスポーツカー」です! 画像を見る
一体どのような特徴があるのでしょうか。
BRZは軽快なハンドリングで高い評価を受けてきたFR(後輪駆動)スポーツモデルです。
2012年に初代が登場して以来、「低重心」「コンパクト」といった特長を活かし、世界トップレベルのハンドリング性能を武器に、多くの支持を集めてきました。
2021年7月には現行の2代目へとフルモデルチェンジを果たし、トヨタとの共同開発のもと、「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」を掲げています。
現行型のボディサイズは全長4265mm×全幅1775mm×全高1310mm、ホイールベース2575mmです。
外観は低くワイドなヘキサゴングリルや張り出したフェンダーが特徴で、スポーツカーらしい力強さを印象づけます。
インテリアは水平基調のパネルと7インチ液晶メーターを備え、視認性とスポーティな雰囲気を両立させています。
パワーユニットは、最高出力235馬力、最大トルク250Nmを発揮する2.4リッター水平対向4気筒エンジンを搭載。6速MTまたは6速ATを組み合わせ、駆動方式はFRを採用しています。
全グレードのMT車・AT車どちらにも運転支援システム「アイサイト」が標準装備されています。
今回の一部改良では、エンジンの点火系回路を見直し、故障発生時に該当気筒のみを停止させる制御を採用。
たとえサーキット走行中などにトラブルが発生しても自走退避が可能となり、安心してスポーツドライビングを楽しめる体制が整えられました。
車両価格(消費税込)は332万2000円から381万7000円となっています。
注目すべきは、より一体感のある操縦性を目指して設定された「STIコンプリートキット」です。
内容は、フロントストラットとバルクヘッドを連結する「STIフレキシブルVバー」と、リヤサイドフレーム間に適度なテンションを与える「STIフレキシブルドロースティフナーリヤ」のセット。ステアリング初期応答の向上と四輪の接地性向上が狙いです。
Vバーはピロボールを介して取り付けられ、力の伝達遅れを抑制しつつ、剛性確保と振動吸収の両立を実現。リヤ側のドロースティフナーはコーナリング時のスタビリティを高め、素直なハンドリングに貢献します。
このキットは東京オートサロン2024で公開された「BRZ STIパフォーマンス」にも装着された実績があり、エアロパーツやカーボンリアスポイラー、BBS製鍛造ホイールなど約171万円分のSTIパーツで構成された注目車両として話題を集めました。
パーツ単体の価格(標準工賃と消費税込)は、フレキシブルVバーが6万1160円、ドロースティフナーリヤが4万3120円。STIコンプリートキットとして一括導入すれば、パッケージ価格は9万6910円となり、単体合計10万4280円よりも価格が抑えられています。
今回の一部改良によって、万が一のトラブルにも備えた安全性を確保しつつ、STIコンプリートキットによってさらに磨きがかかったハンドリング性能、日常走行からサーキットまで、BRZはあらゆる場面で高いドライビングプレジャーを提供する1台へと進化しました。(Peacock Blue K.K.)
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