SUV市場が盛り上がる一方で、ドイツではいまだにワゴンの人気は高い。なかでもゴルフベースの「ヴァリアント」は、手ごろなサイズと実用性、そしてブランドが持つ高い信頼性によって支持され続けている。もちろん新型も、期待どおりの素晴らしい仕上がりだった。(Motor Magazine2021年1月号より)
先代に比べスポーティさを増したスタイル
「ヴァリアント」は3代目ゴルフのバリエーションのひとつとして、1992年に誕生した。これまでに300万台が、世界市場に向けて出荷されている。
●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)
今回、発表された新型ヴァリアントは、全長4633×全幅1789×全高1495mm(ルーフレール込み1498mm)、ホイールベースは2686mmで、ベースになったゴルフ8のハッチバックよりも長いボディと延長されたホイールベースを持つ。カーゴスペースは先代モデルに対して、6~22Lほど拡大されている。
その顔立ちは、ハッチバックと基本的に共通。特徴的な切れ上がったLEDヘッドライトおよびアイラインのようなデイドライビングライト、そして大きな開口部を持ったフロントエンドからフロントドアまでは同一だ。
だが、Bピラーから後ろはもちろんワゴンスタイル専用である。全長が若干伸びているだけでなく、先代ヴァリアントにはなかった力強いアクセントラインが、ボディサイドに刻まれている。そのため、たたずまいはよりスポーティに見える。
搭載されるエンジンは、7種類のガソリンと2種類のディーゼルが用意されている。テスト車はライフと呼ばれるベーシックトリムで、1.5L直4 eTSI(48V MHEV)ユニットを搭載、最高出力は150ps、最大トルクは320Nmを発生する。
快適かつ軽快な乗り味。日常もレジャーも心地いい
試乗コースはフォルクスワーゲン本社があるウォルフスブルグ周辺の一般道路と、アウトバーンを含むおよそ400kmのコース。目の前に並ぶデジタルコックピットはすでにハッチバックで見慣れたものだ。8.5インチディスプレイのタッチ&スライド操作は、一度覚えれば間違いなくメカニカルスイッチよりは素早く確実。背後を振り向くと、リアシートの後方さらに実用的な荷室が広がる。
ヴァリアントのeTSI空車重量は1542kgとベースモデルよりもおよそ150kg重いが、ドライバーがひとりで乗っているぶんには動力性能の差はまったく感じられない。反対におよそ100km/h前後でエンジンがカットオフされたコースティング中などでは、身軽ささえ感じられた。これは新型ヴァリアントの前面投影面積が2.21平方メーターと小さいことで、空力特性(Cd値)が0.3から0.275へと改善されたことによるものだということが、後に行われたエンジニアとのリモートカンフェレンスで判明した。
アウトバーン上では、前述のエンジン停止のほかに負荷が低い走行中にはCOD(シリンダー オン デマンド)、すなわち2本のシリンダーを休止して燃費を稼いでいる。もっともそれはどんなにドライバーが注意していても、気づかないうちに行われている。カタログ上ではテスト車のCO2排出量は133g/km、燃費は100kmあたりの消費燃料はわずか4Lだ。リッターあたりで換算すれば、約25kmとなる。
アウトバーンでは常に安定して静か、そして快適でエコなクルージングを確認することができた。そのあとに、ドライブモードをコンフォートに切り替えて一般道路へと向かえば、快適なシャシセッティングを実感した。これなら、日常の足としても、ツーリングを楽しむライフスタイルトランスポーターとしても、家族みんなで楽しむことができるだろう。またオプションではあるが、信頼性の高いドライバーアシストシステム「トラベルアシスト」が、渋滞時などの疲労低減に役立つことも間違いないことがわかった。
ゴルフヴァリアントは一新されたエクステリアおよびインテリアデザイン、最新のHMI、デジタルインフォテインメント、さらに広くなった荷室などによってモダナイズされながら、さらに実用的にアップデートされた1台だ。少々使い古された言葉ではあるけれど、一台で二役ができる上質なベーシックワゴンが数えるほどしか販売されていない日本の自動車市場において、このゴルフ8ヴァリアントの「スタイル」は貴重な存在となるに違いない。(文:アレキサンダー・オーステルン<キムラ・オフィス>)
■フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアント1.5eTSI 主要諸元
●全長×全幅×全高=4633×1789×1498mm
●ホイールベース=2686mm
●車両重量=1542kg
●エンジン= 直4DOHCターボ
●総排気量=1498cc
●最高出力=150ps/5000-6000rpm
●最大トルク=250Nm/1500-3500rpm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=7速DCT(DSG)
[ アルバム : フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントeTSI はオリジナルサイトでご覧ください ]
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
全長4.1m級の日産「超“コンパクト”GT-R」!? 600馬力の「V6ツインターボ」搭載! 5000万円超えで「市販化」しちゃったヤバすぎモデルとは
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
バス会社「待合室が落ち込んだので閉鎖中です」衝撃投稿に反響多数!? 「えらいこっちゃ」「北海道は異世界」バス停の無惨な風景が話題に
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
【ファイヤー!!!】復活は100%ありえないだろう・・・5億円超のケーニグセグ ジェスコが全焼&全損!無残な姿に・・・
“鏡”タイプの「ルームミラー」は時代遅れ!? カメラで後方を映す「デジタルミラー」なぜ人気なのか? 理由と装着時の「注意点」とは
車検の更新、「2か月前」からに拡大 2025年4月から変更 国土交通省
約160万円! ホンダ「最小&最安コンパクトカー」が人気スギ!? 全長4m以下でMTありの「爆売れ国民車」記録更新! 精悍顔の「ブリオ」インドネシアで好調
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
フェラーリ初のSUV「プロサングエ」買うなら年収はいくら必要? 価格未公表の「超人気モデル」を手に入れるために“お金よりも必要なもの”とは?
みんなのコメント
そもそも、デビューから既に1年以上経過してる現行ゴルフの日本導入自体が、いまだ正式未決定じゃん
まったくふざけた話