伝統のモンツァ・サーキットを舞台にF1第16戦イタリアGPが開幕。初日のフリー走行1回目では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがセッション最速タイムをマークした。RBの角田裕毅は13番手だった。
マクラーレンのランド・ノリスが絶対王者フェルスタッペンを圧倒した衝撃のオランダGPから1週間。F1は戦いの場をモンツァに移し、イタリアGPを迎えた。
■ハミルトン、アントネッリのF1公式セッションデビューを喜ぶ「2018年、彼はグリッドキッズで、僕と握手したんだよ!」
イタリアに本拠地を置くフェラーリ、そしてRBにとっては重要なホームGPとなる。またイタリア人ドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリは、メルセデスからジョージ・ラッセルのマシンを駆ってFP1に出走。来季F1デビューも噂される“秘蔵っ子”が、まずはF1公式セッションデビューを果たした。
アントネッリの他にも、このFP1では新顔がいた。ウイリアムズはイタリアGPを前に苦戦が続いたローガン・サージェントを更迭し、育成上がりのルーキー、フランコ・コラピントを起用。正ドライバーとしてFP1に参加した。
1時間のFP1がスタートすると、アントネッリやコラピントをはじめ各車が続々とピットアウト。アップデートの比較テストやコースチェックが行なわれた。
今年のイタリアGPを前にモンツァは、縁石の変更に加えて路面が再舗装された。気温は32度にまで上昇しており、路面が以前と比べて黒くなっていることも関係してか、路面温度は50度に達した。
注目集まるアントネッリは、ソフトタイヤでまず1分23秒955でトップに浮上。それを同チームのルイス・ハミルトンが0.605秒上回り首位に立った。
各チームとも超高速のモンツァに向けて低ドラッグ仕様のマシンパッケージを持ち込んでいる上、路面グリップも低く、限界を確かめる中でコースオフするドライバーも珍しくなかった。
ただアントネッリは最終コーナーのアルボレート(旧パラボリカ)でリヤが流れ、アウト側のウォールにクラッシュを喫した。これでセッションはスタートから10分で赤旗が提示。アントネッリにとってはほろ苦いF1公式セッションデビューとなった。
セッションは残り35分強というところで再開。アントネッリ以外の19台が再びコース上に姿を現した。
再開後は、新品ソフトタイヤを投入したキック・ザウバーのバルテリ・ボッタスが1分22秒127でトップに浮上。残り10分を切るまでは首位をキープしていたが、フェラーリのシャルル・ルクレールは1分21秒904にトップタイムを更新した。
ここでマクラーレンやレッドブルも新品タイヤを投入。フェルスタッペンは1分21秒676をマークして、ルクレールを上回り首位に立った。
多くのドライバーがソフトタイヤでの走行を終えると、短いユーズドタイヤでのロングランプログラムが行なわれた。
セッション終了間際にはコラピントがアルボレートでコースオフを喫するシーンもあった。ただ、マシンに大きな損傷を被ることなくグラベルトラップから抜け出し、ゆっくりとピットへ戻っていく中で、FP1終了を告げるチェッカーフラッグが振られた。
最終的にフェルスタッペンがFP1最速。ルクレールがフェルスタッペンから0.228秒差の2番手、ノリスが0.241秒差の3番手に続いた。
4番手カルロス・サインツJr.(フェラーリ)以下、ボッタス、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ハミルトン、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)というトップ10だった。
RB勢は11番手ケビン・マグヌッセン(ハース)の後ろ、ダニエル・リカルドが12番手、角田が13番手だった。角田はFP1でハードタイヤ1セットとソフトタイヤ1セットを使用。リカルドはミディタムタイヤ2セットをここで使用するなど、タイヤ戦略は分かれた。
なお、コラピントは17番手でF1デビュー戦のFP1を終えた。
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