現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「美」に挑むのは、今でしょ! ドクターエアが林修氏と仕掛ける“第一印象の3秒”のビューティー革命とは?【家電で読み解く新時代|Case.28】

ここから本文です

「美」に挑むのは、今でしょ! ドクターエアが林修氏と仕掛ける“第一印象の3秒”のビューティー革命とは?【家電で読み解く新時代|Case.28】

掲載
「美」に挑むのは、今でしょ! ドクターエアが林修氏と仕掛ける“第一印象の3秒”のビューティー革命とは?【家電で読み解く新時代|Case.28】

健康から美容へ──「美と健康は地続き」

 2013年のブランド誕生以来、ドクターエアは“ボディケア機器のパイオニア”として歩んできた。ハンディーガンやマッサージシートなど、筋肉や疲労にアプローチする技術を軸に成長を続けてきた同社が、なぜ今、美容へ踏み出したのか。

【画像】「美」に挑むのは、今でしょ! ドクターエアの実力を画像で見る(20枚)

「これまでドクターエアは、マッサージを通じて“体の外側から健康を支える”製品をつくってきました。真の美しさというのは、健康があってこそ外側ににじみ出るもので、健康と美は地続きなんです。そう考えると、ビューティー領域への挑戦は、私たちにとってごく自然な流れでした」

 実際、ドクターエアのブランド戦略内に当初からビューティ領域は視野に入っており、いつ踏み出すかというタイミングを常に伺っていたという。

 幸い、エクサガンハイパーや3Dマッサージシートなど、定期的にヒット商品が生まれたことで、さまざまなリソースをそちらに優先的に割かねばならず、その結果、今年、新ブランド「ドクターエアビューティー」の立ち上げのタイミングに繋がったようだ。

 製品群は「リフトライザー」「EMSスカルプスパ」「ミラ ジェット ドライヤー」「ミラ ブラシ」の4点。いずれも「小型・軽量」であることを徹底した設計思想で統一されている。

「いつでもどこでも手軽に持ち運び使い続けられることが、何より美容を継続するのに大切だと考えています。重くて面倒なものは結局持ち歩かないし、使い続けられません。だからこそ、私たちは“小ささ”と“軽さ”にこだわりました」

「第一印象の3秒を変える」──ブランドを象徴するメッセージ

 ブランドコンセプトは「第一印象の3秒を変える」。この言葉に込めた想いについて、松本氏はこう説明する。

 「最初は“アンチエイジング”、または“エイジングケア”といった、いわゆる美容の王道ワードなどを検討していました。でも、それではドクターエアらしさが出ない。

 私たちが大切にしたのは、これまで健康分野で培ってきた技術をそのまま活かし、尚且つ、コンパクトで持ち運びやすく、お部屋のインテリアにも溶け込むデザインといったドクターエアらしさをしっかりと残しつつ、年齢や性別を問わず、笑顔や清潔感をサポートする家電をつくりたいと思いました」

 確かに、同社がこれまで展開してきた“健康機器”の文脈から自然に拡張したコンセプトだ。
そしてこの「第一印象」というキーワードが、後に林修氏の起用に結びついていく。

林修という「先生」を起用した理由

 美容ブランドの広告に“先生”こと林修氏を起用したのはかなり異例だ。しかし、その意外性こそドクターエアの狙いだったと松本氏は語る。

「社内では、林先生の個性や魅力をどう活かすか、慎重に議論を重ねました。“どうすれば先生の魅力を最大限に伝えられるか”、議論を進めるほど、最終的には『やはり林先生しかいない』という強い結論に至ったんです。

 誠実さ、知性、そして言葉に宿る説得力。『第一印象は人生を変える』というメッセージを最も体現してくださるのは、林先生だと確信しました」

 そして何より、できるだけ多くの“え? なんで?”“どうして林先生?”という驚きを引き出したかった。まずは興味を持って手に取ってもらうための、大切な仕掛けだったのです。

 実際、撮影現場での林氏の熱量も尋常ではなかったという。

「大げさではなく何十テイクも撮り直して、自らの角度や表情を何度も確認されていました。“第一印象改革”というキャッチコピーを本気で体現してくださっていました。」

 林氏が“先生”という枠を超え、ひとりの人間として印象を刷新する姿こそ、ドクターエアが描く「印象をデザインするブランド」の象徴なのだ。

ブランドを「商品群」から「物語」へ

 今回の発表で特徴的だったのが、4製品を同時にローンチした点だ。松本氏はその意図を次のように説明する。

「ひとつひとつの製品は、それぞれ個性的です。とはいえ、単品だけではブランドの世界観やメッセージは伝わりません。だから、どうしても“面”で発表したかったのです。

 頭皮から表情筋、髪までトータルでアプローチできるラインアップで、“内側から外側へ真の美しさを生み出す”物語を、ドクターエアのビューティーブランドとして提示したかったのです」

技術が支える“中から外へ”の美しさ

「リフトライザー」は、同社が長年培った“振動技術”を美容領域に転用した代表的モデルだ。タッピング、EMS、RF(ラジオ波)といった要素を最適化し、肌の摩擦を抑えながら筋肉へ効果的に働きかける。

「強ければいい、というものではありません。肌にとって最適な刺激を見極めるのが私たちの技術。ボディケアで培ったノウハウを“美のためのコンディショニング”に応用しました」

 また、「ミラ ジェット ドライヤー」は約225gという超軽量設計。小さなボディにBLDCモーターを搭載し、風量は1.7立方メートル/min。

「ドライヤーは毎日使うもの。だから、軽さは正義です。“疲れない家電”を目指しました」

 この「適切な刺激」「軽さ」「継続できる操作性」という3つの設計思想が、ドクターエアの技術的独自性を支えている。

美容家電ではなく「印象家電」

 技術や機能を超えて、ドクターエアが目指しているのは“印象”そのもののデザインだ。松本氏の話を聞いていると、ドクターエアビューティーは単なる美容家電ではないと筆者は分析する——ブランドが本当に目指しているのは、“印象”そのものだ。

 それは“印象を整える家電”、いわば「印象家電」とでも呼ぶべき存在だ。そうした“印象そのものを整える家電”という考え方について、松本氏はこう語る。

「私たちは“美しく見せる”より“自分らしく在る”ことを大切にしています。誰かと比べるための美ではなく、自分のハッピーを取り戻すための美。そんな思いでこのブランドを立ち上げました」

 ビューティー家電分野にはすでに多くのライバルブランドが存在するが、松本氏は「真正面からの競争はしない」と語る。

「私たちは“本格美容機器”というより、“手軽に続けられる美容機器”。価格帯も2万円前後からで、日常の“隙間時間”でケアができる。競合を見るより、“自分たちの道”を行くことを意識しています」

林修が体現した「信頼の美学」──“先生力”がブランドを導いた

 発表会後、林修先生のエバンジェリスト起用については、想定以上の反響があったという。

「意外なキャスティングに、驚きの声が数多くの方からあがりました。まさに狙い通りの反応ではありましたが、今回それがきっかけで、これまでドクターエアを知らなかった方々にも興味を持ってもらえたと実感しています。

 これまでドクターエアを知らなかった方々にも、ちゃんと想いを説明することで、“納得”してもらえています」

 バイヤーやメディア関係者からも「誠実さが伝わる」「説明に説得力がある」といった声が多く寄せられた。それについても松本氏は自信を持って語る。

「美容に詳しくない層にも刺さる。それが林先生の力なんです」

 林氏が体現した“見た目改革”は、ドクターエアが掲げる「美と健康の融合」を具現化する存在となった。

未来への布石──「努力を支える家電」へ

 今後の展開について松本氏は多くを語らなかったが、開発現場では既に次の構想が進んでいるという。

「詳細は言えませんが、林先生に“似合う新製品”がひとつあります。楽しみにしていてください」

 美しさとは、努力の積み重ねが生む“知的な清潔感”なのかもしれない。林修氏を迎えたドクターエアの挑戦は、単なる美容を超え、“努力する人を支える家電”という新たな価値の提示へとつながっていくのかもしれない。(滝田勝紀)

文:VAGUE 滝田勝紀

関連タグ

【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

中華勢が猛追する今、「日本のルンバ」はどこへ向かう──新たなフェーズを迎えるロボット掃除機の行方とは
中華勢が猛追する今、「日本のルンバ」はどこへ向かう──新たなフェーズを迎えるロボット掃除機の行方とは
VAGUE
なぜ売れ続ける? トヨタのミッドサイズSUV「ハリアー」はデビューから5年経っても大人気! 精悍で上質な「特別仕様車」に乗って再認識した驚異の実力とは
なぜ売れ続ける? トヨタのミッドサイズSUV「ハリアー」はデビューから5年経っても大人気! 精悍で上質な「特別仕様車」に乗って再認識した驚異の実力とは
VAGUE
ホンダのミッドサイズSUV「CR-V」の“ハイブリッド仕様”2026年2月に発売へ! 日本仕様は精悍な「RS」グレード!! 専用パワートレインで走りも“格上”です
ホンダのミッドサイズSUV「CR-V」の“ハイブリッド仕様”2026年2月に発売へ! 日本仕様は精悍な「RS」グレード!! 専用パワートレインで走りも“格上”です
VAGUE
ホンダ新型「プレリュード味のカレー」登場! “6つの走行モード”を「6つの味変」で表現する衝撃の一皿! 「走りの気持ちよさ」を伝えるカレー屋「プレリュー堂」の狙いと“気になる味”とは?
ホンダ新型「プレリュード味のカレー」登場! “6つの走行モード”を「6つの味変」で表現する衝撃の一皿! 「走りの気持ちよさ」を伝えるカレー屋「プレリュー堂」の狙いと“気になる味”とは?
くるまのニュース
日産 インフィニティQ45は世界市場を見据えた日産の挑戦が生み出した高級サルーン【愛すべき日本の珍車と珍技術】
日産 インフィニティQ45は世界市場を見据えた日産の挑戦が生み出した高級サルーン【愛すべき日本の珍車と珍技術】
ベストカーWeb
9代目へと進化したトヨタ「ハイラックス」のディテールとは? 人気ピックアップの新型は“無骨なデザインと先進メカ”に注目! 気になる日本仕様の内容は
9代目へと進化したトヨタ「ハイラックス」のディテールとは? 人気ピックアップの新型は“無骨なデザインと先進メカ”に注目! 気になる日本仕様の内容は
VAGUE
高級オーディオとハイパーカーが再びタッグ! 店頭で極上の音質を体験可能!? ハイエンドワイヤレスヘッドフォン「Px8 S2」の実力とは
高級オーディオとハイパーカーが再びタッグ! 店頭で極上の音質を体験可能!? ハイエンドワイヤレスヘッドフォン「Px8 S2」の実力とは
VAGUE
創業70周年を記念した赤白の特別カラーがカッコいい! ヤマハのスーパースポーツ「YZF-R1」2026年モデルが米国で発表 ネットでの反響とは
創業70周年を記念した赤白の特別カラーがカッコいい! ヤマハのスーパースポーツ「YZF-R1」2026年モデルが米国で発表 ネットでの反響とは
VAGUE
ルノー新型「トゥインゴE-Tech」が描く「都市型EV革命」とは?5つの開発エピソードで進化の本質を読み解く
ルノー新型「トゥインゴE-Tech」が描く「都市型EV革命」とは?5つの開発エピソードで進化の本質を読み解く
Webモーターマガジン
“ロータリーターボ+PHEV”の搭載を想定!「マツダ ビジョン クロスクーペ」はなぜシューティングブレークを思わせるルックスに!? 圧倒的な存在感の源とは
“ロータリーターボ+PHEV”の搭載を想定!「マツダ ビジョン クロスクーペ」はなぜシューティングブレークを思わせるルックスに!? 圧倒的な存在感の源とは
VAGUE
北の大地で人気SUV「フォレスター」を再検証! “日本最北端のテストコース”で実感!! スバルの真摯な開発が具現した“優れた安全性”と“抜群の走破力”とは?
北の大地で人気SUV「フォレスター」を再検証! “日本最北端のテストコース”で実感!! スバルの真摯な開発が具現した“優れた安全性”と“抜群の走破力”とは?
VAGUE
カワサキの大人気ネイキッド「Z900RS」シリーズの新型とは? 気になるディテールをチェック! 個性豊かな「3グレード設定」で選ぶ楽しさを味わえます
カワサキの大人気ネイキッド「Z900RS」シリーズの新型とは? 気になるディテールをチェック! 個性豊かな「3グレード設定」で選ぶ楽しさを味わえます
VAGUE
“プレミアムブランド”のアウディはなぜ「大規模な試乗イベント」を開催した? 約300組が堪能した“右脳と左脳を刺激する体験”とは?
“プレミアムブランド”のアウディはなぜ「大規模な試乗イベント」を開催した? 約300組が堪能した“右脳と左脳を刺激する体験”とは?
VAGUE
SUVなのに「走りが楽しい」の声 日産「エクストレイルNISMO」登場から3か月 販売店に寄せられる反響とは
SUVなのに「走りが楽しい」の声 日産「エクストレイルNISMO」登場から3か月 販売店に寄せられる反響とは
VAGUE
世界限定918台 最高時速344キロの“ハイパーカー御三家” ポルシェ「918スパイダー」をオークションで発見 軽量オプション“ヴァイザッハ仕様”の予想価格とは
世界限定918台 最高時速344キロの“ハイパーカー御三家” ポルシェ「918スパイダー」をオークションで発見 軽量オプション“ヴァイザッハ仕様”の予想価格とは
VAGUE
ローダウンサスがイイね! ホンダの人気コンパクトSUV「ヴェゼル」に追加されたスポーティグレード「RS」に注目 販売店に寄せられる反響とは
ローダウンサスがイイね! ホンダの人気コンパクトSUV「ヴェゼル」に追加されたスポーティグレード「RS」に注目 販売店に寄せられる反響とは
VAGUE
知れば知るほど魅力的! 再販タイミングですぐにオーダーできるよう「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」を改めてお勉強
知れば知るほど魅力的! 再販タイミングですぐにオーダーできるよう「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」を改めてお勉強
カー・アンド・ドライバー
今も大人気の“第2世代「GT-R」”を実車展示! 歴代モデルでも傑出した個性を誇る日産R32/R33/R34型「スカイラインGT-R」の衰えない魅力とは
今も大人気の“第2世代「GT-R」”を実車展示! 歴代モデルでも傑出した個性を誇る日産R32/R33/R34型「スカイラインGT-R」の衰えない魅力とは
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

88 . 5万円 102 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 0万円 235 . 0万円

中古車を検索
ダイハツ ミラの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

88 . 5万円 102 . 5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 0万円 235 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村