ポルシェジャパン、同社初のフル電動スポーツカー「タイカン」の販売に向けてABBとの業務提携に合意

ポルシェジャパンは4月12日、ABBと日本国内におけるポルシェ電気自動車専用の急速充電器開発に関して業務提携することに合意したと発表した。

提携の内容は、2020年半ばまでに150kWを超える急速充電に対応可能な次世代のCHAdeMOを展開させるために積極的に協力していくというもの。この提携によりポルシェジャパンは、ABB製の急速充電器を全国のポルシェセンターと公共施設へ設置し、電気自動車用の急速充電ネットワークを構築するとしている。

なお、最初の設置は2020年半ばに予定されており、同社初のフル電動スポーツカーである「タイカン」の充電に使用される予定だ。

ABBは、CHAdeMOおよびCCSの充電規格協会の創設メンバーの一社。2010年に最初のDC急速充電器、2012年に最初の全国DC充電ネットワーク、2016年にヨーロッパで最初の電気バス（eバス）充電ネットワークを立ち上げ、現在では世界73カ国に1万500台のABB 製DC急速充電器が設置されている。

さらには、ポルシェが2019年末より参戦を予定しているABBフォーミュラEにおいて、2018年よりタイトルスポンサーとしてシリーズをサポートしている。

ポルシェジャパンの七五三木敏幸社長は、今回の提携について「ABB社とのパートナーシップにより、世界で最高レベルの急速充電器およびネットワークをお客様へご提供できることを大変嬉しく思います。ポルシェでは、2025年までに販売台数の半分を電気駆動モデル、または部分的に電気駆動のプラグインハイブリッドモデルとするプロジェクトがあり、オーナー様にとって重要な急速充電器のインフラが整備されることは、ポルシェ電動化プロジェクトの大きな前進と確信します」と述べた。

また、ABBの代表取締役社長アクセル・クーア氏は「スポーツカーブランドとしてマーケットをリードしているポルシェ初の電気自動車のインフラに対し、ABBの技術を提供できることは喜ばしいことです。ABBはEVインフラの世界的リーダーです。私たちは、よりクリーンで、より効率的かつ費用対効果の高いソリューションの開発を可能にする、柔軟で高品質な充電システムの構築を開拓してきました。当社は、ポルシェジャパンのEVインフラ拡充に携われることを嬉しく思います。また、これを機にタイカンをはじめとした電気自動車の普及が日本国内で高まることを期待します」と語っている。