より深く愛される個性の明確な車
「この車、格好イイ!」と「この料理、ウマイ!」は、表現の厳密さにおいて大同小異だと私は考える。
ある料理をウマイと思うか、マズイと思うかはあくまでも感性の問題。ただし、それをわかりやすく評論しようとすれば、“いい”“悪い”を評価するいくつもの物差しが必要になってくる。
例えば、それが刺身のように料理人の腕よりも素材の鮮度によって味が左右される料理(それゆえに料理人の腕が問われることも重々承知しているつもり)であるとすれば、素材を中心に論じるのが本筋だろう。一方で、例えばそれが濃厚なソースを使ったフランス料理だとすれば、素材に合わせたソースを作り出した料理人の技について語るべきだ。
では、レクサス LC500コンバーチブルの場合はどうか。私にはこれは、刺身よりもフランス料理に近いデザインのように思える。なぜならば、LC500という素材の良し悪しもさることながら、この車の造形上の魅力はデザイナーのテクニックによって、その多くが生み出されたと考えるからだ。 例えば、フロントマスク。レクサスのオリジナリティを示すスピンドルグリルはすでにその形状自体が複雑だが、LC500ではとりわけ深い奥行きがもたされており、デザイナーにはその3次元的な美しさを引き出すセンスが求められた。しかもレクサスのデザイナーは、ただグリル自体をふたつに折り曲げるだけでなく、その内側の格子模様にも強弱を付けることで立体的な曲面に独自の表情をつけようと試みている。これは、なかなかに難易度の高い仕事だ。
しかも、この立体的で複雑な形状のグリルを取り囲むように、ヘッドライトやボンネット上のキャラクターラインが配置されている。そこからつながるフロントフェンダーからボディサイドに続く面の流れにも、デザイナーとモデラーが抱く強いこだわりは明確に表現されている。
そして、なによりもこのLC500コンバーチブルが見る者をすごいと思わせるのは、これだけ多くのデザイン要素を備えていながら、それらが破綻することなく、一定のリズムと緊張感をもって1台の車に昇華された点にある。
そうしたデザインチームの熱い思いが技術陣を刺激したのか、LC500コンバーチブルはデビュー当時のLC500から格段の進化を遂げていた。 ボディ剛性がクーペよりいくぶん低下していることはやむを得ない。しかし、LC500コンバーチブルはその落ち分を最小限にとどめるとともに、足回りを含めた車全体としてひとつの世界観を形作り、心地よい一体感を生み出している。それは、ラグジュアリーカーにとって最も重要なテーマのひとつだ。
だから、この車と肌感覚があうドライバーにとって、LC500コンバーチブルで過ごす時間は夢のように心地よく、限りない喜びをもたらしてくれることだろう。では、そうでないドライバーにとっては?
レクサスが目指しているのは、誰からも愛される車作りではない。愛してもらえる人からより、深く愛される個性の明確な車……。LC500コンバーチブルは、まさに、そのとおりの車に仕上がっていると私は思う。 文/大谷達也、写真/柳田由人【試乗車 諸元・スペック表】●LCコンバーチブル 500型式5BA-URZ100最小回転半径5.4m駆動方式FR全長×全幅×全高4.77m×1.92m×1.35mドア数2ホイールベース2.87mミッション10AT前トレッド/後トレッド1.63m/1.64mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)1.52m×1.55m×1.07m4WS-車両重量2050kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員4名車両総重量2270kgミッション位置フロア最低地上高0.14mマニュアルモード◯ 標準色ホワイトノーヴァガラスフレーク、ダークグレーマイカ、ソニックシルバー、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカオプション色ラディアントレッドコントラストL、ブレージングカーネリアンコントラストL、ネープルスイエローコントラストL掲載コメント※G-Linkは初度登録後3年間無料型式5BA-URZ100駆動方式FRドア数2ミッション10ATAI-SHIFT-4WS-標準色ホワイトノーヴァガラスフレーク、ダークグレーマイカ、ソニックシルバー、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカオプション色ラディアントレッドコントラストL、ブレージングカーネリアンコントラストL、ネープルスイエローコントラストLシート列数2乗車定員4名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径5.4m全長×全幅×全高4.77m×1.92m×1.35mホイールベース2.87m前トレッド/後トレッド1.63m/1.64m室内(全長×全幅×全高)1.52m×1.55m×1.07m車両重量2050kg最大積載量-kg車両総重量2270kg最低地上高0.14m掲載用コメント※G-Linkは初度登録後3年間無料エンジン型式2UR-GSE環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆種類V型8気筒DOHC使用燃料ハイオク過給器-燃料タンク容量82リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量4968cc燃費(WLTCモード)8km/L└市街地:4.7km/L└郊外:8.5km/L└高速:10.9km/L燃費基準達成-最高出力477ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm540(55.1)/4800エンジン型式2UR-GSE種類V型8気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量4968cc最高出力477ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm540(55.1)/4800環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆使用燃料ハイオク燃料タンク容量82リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)8km/L└市街地:4.7km/L└郊外: 8.5km/L└高速: 10.9km/L燃費基準達成-
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みんなのコメント
まぁ、買えないんですけどね…。