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消える前に「買えるなら」迷わず買い! レーシングドライバーが感銘を受けた市販車エンジン5選と搭載車

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消える前に「買えるなら」迷わず買い! レーシングドライバーが感銘を受けた市販車エンジン5選と搭載車

 この記事をまとめると

■レーシングドライバーが今のうちに乗っておきたいエンジン車を紹介

レーシングドライバーでも操れない! 運転が難しすぎる市販車3選

■大排気量のNAエンジンは絶滅危惧種なので貴重な存在だ

■軽自動車にもびっくりなエンジン搭載車がある

 今のうちに内燃機関を楽しんでおくべし

 日産アリアの登場やトヨタbZ4X/スバル・ソルテラの登場など、世の中はBEV(電気自動車)に向かって突き進んでいるように見える。BEVが環境問題の完全なる解決策には必ずしも成り得ないということも認知され始めているが、とりあえず全世界的にBEVに向かって敷かれたレールを走り始めてしまった以上、簡単には軌道修正できないだろう。

 そこで、ガソリンエンジン車を手に入れられるうちに、このエンジンは所有しておきたい! というお薦めなモデルをエンジン主体でレーシングドライバー目線から選んでみた。

 第1位:シボレー・コルベットV8

 現行型シボレー・コルベットは昨年登場し、日本でも高い評価を得ている。それまでのFR(フロントエンジン・後輪駆動)を改め、MR(ミドシップエンジン・後輪駆動)としたことがハンドリングを向上させ走行性能を飛躍的に高めたのだが、じつは新型にも搭載されている伝統的なV型8気筒エンジンが素晴らしすぎた。

 アメリカンマッスルスポーツの魅力は、大排気量で自然過給によるハイパワー・ビッグトルクと迫力ある独特なエンジンサウンドにある。最新型シボレー・コルベットに搭載されるLT2、6.2リッターV8自然吸気エンジンは、まさにそんなアメリカン・マッスルパワーを引き出していた。ガソリンエンジン車も環境を配慮してダウンサイジングしてターボチャージャーで過給したり、複雑なシリンダーヘッド構造で燃焼効率を追求したりと、近年の新型エンジンは環境性能を追求したモデルが多かったが、LT2は極めてプリミティブな構造設計で、久しく忘れかけていたガソリンエンジンを操る楽しさ、ダイナミズム、パフォーマンスを見事に思い起こさせてくれるのだ。

 驚くべきはそのエンジン形式にある。通常ハイパフォーマンスカーのエンジンであればツインカムにマルチバルブを備えたDOHC形式であることが常識的となっていた。V8エンジンであれば計4本のカムシャフトで気筒当たり4つ(計32個)の吸排気バルブを動かす。しかし、LT2はなんとOHV(オーバーヘッドバルブ)形式を採用している。1本のカムシャフトを両バンクの中央下部に配置し、1気筒当たり2バルブ(計16個)の吸排気バルブを稼働している。

 OHVにすれば部品点数が少なく、低コストで耐久性やメンテナンス性に優れることなどから、商用車用や大衆車などのエンジン形式として採用されるのが一般的だった。だが、シボレーは伝統的にこのOHV形式をマッスルカーに搭載してきた。大排気量と高い圧縮比でパワー/トルクを発揮させ、低コストでメンテナンスや耐久性の良さをスーパーカーにも活かした。簡素なシリンダーヘッド構造は軽量で重心低下に役立つ。また、エンジンの潤滑システムをドライサンプ形式としてより低い位置に搭載することを可能とし、シャープなエンジンレスポンスも実現している。実際にドライブしてみると、エキゾーストサウンドに魅了されつつドライバビリティの良さと高回転の吹き上がりのよさなど、ガソリンエンジンの魅力を存分に授けられているのがわかる。

 アメリカではレーシングカー用に大排気量V8エンジンをキット化して販売していたりする。オールアルミ製の軽量V8エンジン搭載をするプロトタイプレーシングカーは、それまで経験したどのガソリンエンジンよりもパンチがあり、抜群の性能を誇っていた。LT2エンジン搭載のシボレー・コルベットは、その時の感動を改めて呼び起こしてくれるのだ。これだけの性能でありながら1300万円~というプライスタグなら借金してでも買って置いておきたいと思うのも必然だ。

 第2位:ランボルギーニV10エンジン

 ランボルギーニというとV12型エンジンのイメージが強く、最高の性能を持っていると思う人も多いだろう。しかし、実際には5リッターV型10気筒エンジンの性能が秀逸で、それを搭載するガヤルドやウラカンのほうが運動性能を含めてパフォーマンスが高い。

 ランボルギーニ社内でもV12気筒エンジン搭載の最上級モデルのアヴェンタドールを最速に仕上げたいのだが、ガヤルド登場以降はV10エンジン搭載車が速すぎてアヴェンタドールの存在感維持に手を焼いているほどだ。

 ガヤルド、ウラカンが搭載するV10エンジンは5~5.2リッターの排気量を持ち、DOHCの直噴のヘッドを搭載。自然吸気で稼働する。V10エンジンは低振動で高回転化が可能でありながら、エンジン全長を短くできて軽量だ。それが搭載車両の運動性能を向上させることにもなる。現在、市販車をサーキットで走らせて最速車を競えば、最新のV10ウラカンSTOが最速であることは疑う余地がない。価格は一般消費者からは天文学的だが、V10エンジンのパフォーマンスやサウンドは生きているあいだに一度は体感しておきたい。

 もう二度と登場しない驚異の軽自動車エンジンも

 第3位:トヨタD-4S

 トヨタのエンジン技術は凄まじい。最新の燃焼効率41%を誇るダイナミックフォースエンジンも素晴らしいのだが、レーシングドライバーとして感銘を受けたのはD-4Sエンジンだった。レクサスIS350に搭載された3.5リッターV型6気筒2GR-FKSエンジンは、直噴とポート噴射のふたつつの燃料噴射方式を世界で初めて同時採用し、環境性能とパフォーマンスの高次元両立を目指した。

 そのドライブフィールはスロットル操作にシャープにレスポンスする回転特性が感動的で、低速域トルクも豊かで扱いやすい。現在は86/BRZにスバル製2.4リッター水平対向4気筒エンジンに組み合わせて採用されるなど発展を続け、完成度を高めている。

 第4位:ポルシェ911空冷フラット6

 現在のポルシェ911は非常に大きくなってしまったが、1990年前後のモデル930~993型までの911は、近年の軽自動車並みの小型な車体に3.3~3.6リッターの自然吸気空冷水平対抗エンジンを搭載していた。

 空冷であることは冷却にクーラント(冷却水)を使用しないのでウォータージャケットがなく軽量。加えてウォーターポンプも必要ないので抵抗が少なくレスポンスに優れたエンジンになる。オイル潤滑はドライサンプとして撹拌抵抗も少なく、市販車ながら鋭い吹き上がりでドライバーを感動させる。

 空冷時代のポルシェ911は、今では希少性が増して中古車も高価格になってしまったが、残存率も高いので根気よく探せば良い固体を見つけられるだろう。空冷ポルシェ911を知らずしてポルシェ911を語るなかれ、といいたい。

 第5位:三菱4A30T型

 このエンジン形式を見てもピンと来る人はいないだろう。実はこれ、1994年に登場したパジェロミニ(4A30型)が搭載していた水冷直4エンジンの呼称なのだ。このエンジンの何が凄いかというと、4A30型はわずか660ccの排気量。つまり、軽自動車用エンジンでありながら直列4気筒にレイアウトされ、しかもDOHCで気筒あたり5バルブの計20バルブというハイテクが満載なのだ。

 自然吸気モデルはさすがにトルク不足を感じるが、ツインスクロールターボを装着した4A30T型はトルクバンドも広く素晴らしい運転フィールに仕上がっていた。4気筒ゆえエンジンの回転振動が少なく軽自動車とは思えないほどのクオリティ。7000回転までストレスなくスムースに吹き上がり、三菱のエンジンの真骨頂だったと言っても過言ではない。

 登場から25年経っている今では中古車で安価に手に入るが、きちんとメンテナンスされていれば、今乗っても優れたエンジン性能に驚かされる。

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みんなのコメント

34件
  • 買えるなら迷わず買いって、ランボルギーニ、ポルシェ、コルベット。そんなもの買えるか!
    読者を馬鹿にしすぎのカートップ。
  • レーシングドライバー5選ではなくCARTOP5選でした

    テキトーだよね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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