先代と同様に多能なマルチプレイヤー
8代目フォルクスワーゲン・ゴルフへ登場した、R ヴァリアント。走り出せば、先代までと同様に多能なマルチプレイヤーであることを再認識させられる。
【画像】ザ・マルチプレイヤー VWゴルフR エステート 競合するステーションワゴンと比較 全112枚
サスペンションは先代より硬く、オプションとなる19インチ・ホイールのタイヤは薄く、乗り心地は褒めにくい。それでも、基本的なストロングポイントを揺るがすほどではない。
そんな乗り心地も、オプションでアダプティブダンパーを搭載すれば、路面へ順応させることができる。ソフトな状態にすれば、程よい衝撃吸収性が生まれ、快適に一般道を移動できる。
反面、レース・モードを選択すると、一気に引き締まり緊張感が高まる。グリップ力や俊敏性、ドライバーとの一体感などは、ルノー・メガーヌR.S.やシビック・タイプRなどが備える高い次元には届かないかもしれない。しかし、肉薄はできている。
四輪駆動システムとアクティブ・リア・ディファレンシャルは、積極的な回頭性には焦点が向けられていない様子。パワーオンの状態でも、安定性を保つ側に機能する。だが、狙ったラインは忠実に辿れる。
レース・モードなどスポーツ度の高いドライブモードでは、5気筒ユニットのような人為的なサウンドが響く。もし気に入らなければ、インディビジュアル・モードでステアリングやサスペンション、パワートレインの設定と同じく、切り替えられる。
完璧なパフォーマンス・ワゴン
個人的には、ドライブモード・メニューの内容は、もう少し煮詰められる余地があると思う。スタビリティ・コントロールとトランスミッションの設定は、インディビジュアル・モードの1つとして登録できないためだ。BMWなどの例を参考にして欲しい。
メーターパネルはモニター式になり、ダッシュボード中央には、大きなタッチモニターが備わる。ドライブモードや運転支援システムの変更など、基本的な車載機能は、このタッチモニターを介することになる。筆者は、これも少し扱いにくいと感じた。
とはいえ、フォルクスワーゲン・ゴルフR ヴァリアントは、クルマに求められる殆どのニーズへ応えつつ、完璧なパフォーマンス・ワゴンとして楽しめるという、類まれな高みにある。その能力は出色といえる。
先代より引き締められたシャシーは、荒れた路面での安定性や、乗り心地を少し犠牲にしている。そのかわり滑らかな路面に進めば、優れたグリップ力と操縦性を獲得していることが見えてくる。結果として、最新のゴルフR ヴァリアントの総合力は高いままだ。
試乗で頻繁に用いるルートでは、流暢さや安楽さが薄まっていた。しかし、意欲的なドライバーの気持ちには、一層応えられるようにもなっていた。個性はわずかに変化したといえるが、魅力的なステーションワゴンであることに変わりはない。
現実世界では最も訴求力に優れた1台だが
最新版で一番大きく変化したと感じる部分が、車両価格。2019年に7代目ゴルフのR ヴァリアントが発売された時より、英国では約6000ポンド(約93万円)も高くなっている。排気ガス規制への対応に伴う結果だろう。
先代では、ゴルフR ヴァリアントは、BMW 318i ツーリングと同等の価格で購入することができた。しかし今回は同じ3シリーズでも、330i Mスポーツ・ツーリングに迫る金額が付けられている。
320psの四輪駆動とはいえ、新型のパフォーマンスが目立って向上したわけではない。そう考えると、小さくない価格上昇だといえる。
家族持ちのドライバーにとって、現実世界では最も訴求力に優れたモデルの1台が、フォルクスワーゲン・ゴルフR ヴァリアントだと思う。それは間違いない。一方で英国価格を考慮すると、先代ほど強くはオススメしにくい、ともいわざるを得ないのだった。
フォルクスワーゲン・ゴルフR エステート(ヴァリアント/英国仕様)のスペック
英国価格:4万3175ポンド(約669万円)/4万8895ポンド(約757万円/試乗車)
全長:4633mm(標準エステート)
全幅:1789mm(標準エステート)
全高:1498mm(標準エステート)
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:4.9秒
燃費:12.4-12.7km/L
CO2排出量:178g/km
車両重量:1555kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:320ps/5500rpm
最大トルク:42.7kg-m/2100-5350rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
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8代目をあまり見かけないな