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GR86の“最重要グレード”はBRZにはない280万円切りのベース車!? 初代から続くトヨタの計画が進行中

掲載 更新 31
GR86の“最重要グレード”はBRZにはない280万円切りのベース車!? 初代から続くトヨタの計画が進行中

価格をぶつけないことでBRZとの共存を狙っている

兄弟車である「スバル BRZ」に遅れること3か月、ついにトヨタから「GR86」が正式発表されました。BRZと差別化するためにメカニズム面では、エンジン特性やシャシーセッティング(バネレートやスタビライザーの取り付け方法など)が異なるほか、価格とグレード構成も微妙に差別化が図られています。

>>トヨタ 86(初代)のおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

BRZと同等仕様のグレードでメーカー希望小売価格を比較すると、次のようになります。

●17インチアルミホール仕様
GR86「SZ」=303万6000円(MT)/319万9000円(AT)
BRZ「R」 =308万円(MT)   /324万5000円(AT)

●18インチアルミホール仕様
GR86「RZ」=334万9000円(MT)/351万2000円(AT)
BRZ「S」 =326万7000円(MT)/343万2000円(AT)

単純にどちらかが高くなっているのではなく、微妙な仕様差によって共存共栄しようという意図が感じられる価格設定ではないでしょうか。また、GR86については中上級グレードの名称を「SZ」、「RZ」としています。これはGRスープラと合わせたもので、GRブランドとしての統一性を感じさせます。

ベース仕様車の廉価グレード「RC」が今回も設定された

GR86で特徴的なのは、モータースポーツやカスタマイズのベース仕様といえる「RC」グレードが先代に引き続き設定されたことでしょう。

このグレードには6速MTの設定しかなく、ホイールも16インチのスチール。その代わりに279万9000円という300万円を余裕で下回る価格を実現しています。これはBRZにはないGR86だけの仕様となっています。

このRCグレードが280万円以下に抑えられたことは、初代モデルの中古車価格にも影響すると考えられます。

昨今はスポーツカーが減っていることが背景となり、中古市場では手頃なスポーツカーが相場を上げていて、中には新車価格を超えるプレミアな中古車も出てきています。

しかし、GR86は初代86からメカニズム的には正常進化で、エンジンを2.0Lから2.4Lに大きくしたことで明らかな性能向上を果たしています。残念ながら86の新旧乗り比べはできていませんが、クローズドコースでBRZの新旧比較をした印象でいえば、新型はすべての領域で速く、ハンドリングの進化も目覚ましく、あえて旧型を選ぶ理由はなさそうです。

となると、いま初代86を買うとすれば、その決め手は価格。上記の理由もあって中古市場で流通している初代86の相場は年式なりに下がっていくと考えられるからです。

トヨタの狙い通り、新型が出ることで中古車が手ごろになる

これ、実は初代86の裏コンセプトでもありました。新車で売って終わりではなく、中古車が手頃な価格になることでスポーツカーという文化を広げていくことは、商品企画の段階から考えられていたのです。

もし二代目がまったく違うコンセプトになったり価格帯が上昇したりすると、初代86の中古車相場が高止まりする可能性もありました。しかし、プラットフォームやパワートレインなどのアーキテクチャはそのままに正常進化させたことで、初代86の中古車価格は順当に落ちていくでしょう。

装備を絞った仕様とはいえ、新型GR86ベースグレードの279万9000円という安さは中古車相場にも影響するはずで、初代86はより手の届きやすいスポーツカーになっていくはずです。そしてアーキテクチャがキャリーオーバーということは、初代86で培ったチューニングのノウハウが新型にも適用できることが期待できます。

新旧モデルの相乗効果により、手の届くスポーツカー文化が盛り上がっていくことは間違いなさそうです。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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みんなのコメント

31件
  • この性能でこの値段は安い。共同開発で相当頑張ったのが伝わってくる。独身だったら間違いなく買ってる。
    子供が自立したときにまだこういう車が存在してるだろうか?出来ればそのときに純正エアロとかを組んで新車で買いたい
  • シルビアS15ヴァリエッタに10年乗ってました。

    新しいシルビアのデザインにげんなりしたんで86見積もり取るわ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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