マイルドハイブリッド車の燃費は軽自動車トップの27.7km/L
国内ではスズキ車トップの累計526万台を誇る「アルト」がフルモデルチェンジを果たしました。
ベーシックな軽自動車の代名詞ともいえるアルトですが、新型では楕円形のモチーフを取り入れた柔らかなスタイリングに生まれ変わりました。
注目はマイルドハイブリッドの新採用でしょう。マイルドハイブリッド搭載車のFF車のWLTCモード燃費は27.7km/L(旧来からのJC08モードでは33.1km/L)という驚異的な燃費性能を実現しています。
全車CVT化。マイルドハイブリッドは加速性能で先代を上回る
基本設計となるプラットフォームはハーテクトを継続採用しながら、マイルドハイブリッド仕様には最新のR06D型エンジンを採用、CVTも燃費重視タイプに変更したことが好燃費につながっています。全高が1525mmと大きくなったのは燃費に不利ですが、空力性能を改善することで全体としては燃費性能を高めてきたわけです。
燃費性能を高めることで、EVにシフトする前の選択肢として、現実的な価格のマイルドハイブリッドを訴求するのがアルトの、つまりはスズキのスタンスです。このアプローチはダウンサイジングユーザーも意識したものだといいます。
なお、新型アルトではトランスミッションは全車CVTとなっています。従来モデルにあったMTや5AGSは廃止され、これはマイルドハイブリッドを前提として考えたゆえの結論なのだとか。ハイブリッド前提の環境車となると次期「アルトワークス」が出るのか心配になりますが…マイルドハイブリッドのモーターアシストによる加速性能は従来モデルを上回るというのがスズキの主張です。
次期アルトワークス登場の可能性はあるのか?
ちなみに先代アルトワークスはアルトがフルモデルチェンジしてからややタイムラグがあって登場しました。その意味では、現時点ではアルトワークスの情報がないとしても、ユーザーの声が大きければ応えてくれるのでは、と期待したいところでしょう。
ちなみに、新型アルトでは標準装着のタイヤが155/65R14にサイズアップしています。これはブレーキ性能の強化を含めた走行性能アップにつながる選択で、基本的なパフォーマンスが向上していることが感じられます。そう思うと、ますますワークスへの期待は高まるのではないでしょうか。
アルトの低価格路線は今後も継続される!
オンライン発表会でスズキの鈴木俊宏社長は、初代アルトが47万円~という低価格だったことを意識して、「アルトは下駄を極めていきたい」と発言。低価格を極めるには発想の転換が必要で、この新型でも満足はしていないと意欲的な姿勢を示したのも印象的です。
その一方で、6エアバッグやスズキセーフティサポートなどの安全装備を標準化したことや物価上昇を考慮すれば、初代アルトの47万円は現在でいえば94万円に相当するとも話しています。それは、新型アルトのエントリーグレードである「A」が税込み94万3800円であることを前提とした発言でしょうが、より手頃なクルマを提供したいという思いをスズキは抱いているのです。
売れ筋グレードはほぼ100万円也のガソリンモデル「L」
なお、スズキが想定している売れ筋グレードは、FFで99万8800円の「L」。このグレードでもホワイトルーフの2トーンボディが選べ、バックアイカメラ付きディスプレイオーディオのオプションも設定されます。Lグレードは従来同様のR06A型エンジンを積んだガソリン車でマイルドハイブリッドではありませんが、装備面で見劣りはしない仕様となっています。
「日常を安心・安全に移動できる下駄がわりのモビリティ」というベーシックな軽自動車に求められる性格から考えると、たしかにエントリーグレードに近いほどアルトらしい選択といえるのかもしれません。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
<グレードと価格>
A | FF | 25.2km/L | 94万3800円
A | 4WD | 23.5km/L | 107万5800円
L | FF | 25.2km/L | 99万8800円
L | 4WD | 23.5km/L | 112万9700円
ハイブリッドS | FF | 27.7km/L |109万7800円
ハイブリッドS | 4WD | 25.7km/L |122万8700円
ハイブリッドX | FF | 27.7km/L | 125万9500円
ハイブリッドX | 4WD | 25.7km/L | 137万9400円
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