現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > リトラクタブルヘッドライトがカッコイイ! クサビ型フォルムがイケてる昭和のスポーツカー3選

ここから本文です

リトラクタブルヘッドライトがカッコイイ! クサビ型フォルムがイケてる昭和のスポーツカー3選

掲載 7
リトラクタブルヘッドライトがカッコイイ! クサビ型フォルムがイケてる昭和のスポーツカー3選

■ウェッジシェイプがいい感じ! 昭和のスポーツカーを振り返る

 日本の自動車市場では、近年、ニーズの変化からスポーツカーが減少傾向にあります。とくに比較的安価なモデルは絶滅が危惧されている状況です。

トヨタ「2000GT」が50年ぶりに復活!? ロングノーズを完全再現した「2020GT」の正体とは

 さらに、最近のクルマでは見られなくなったのが、低くシャープなフロントノーズのウェッジシェイプ(クサビ型)のモデルです。

 これは、歩行者保護を目的とした法改正で低いボンネットの実現が難しくなったことや、重量増とコスト増を招くリトラクタブルヘッドライトがなくなったことも、大きく影響しているといえます。

 一方で、昭和の時代には、シャープなウェッジシェイプのボディをまとったスポーツカーが、数多く存在。

 そこで、昭和にデビューしたシュッと尖ったスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ初代「サバンナRX-7」

 マツダは1967年に、世界初の量産ロータリーエンジン車の「コスモスポーツ」を発売しました。その後はさまざまな車種にロータリーエンジンを搭載していきましたが、やはりスポーティなクルマこそロータリーエンジンはふさわしい存在でした。

 そして、コスモスポーツ依頼となる本格的なロータリースポーツカーとして、1978年に初代「サバンナRX-7」(SA22C型)が登場。

 外観は小型軽量なロータリーエンジンの特徴を活かした低くシャープなデザインのフロントノーズに、トヨタ「2000GT」に続いて国産車では2例目となるリトラクタブルヘッドライトを採用しました。

 当時はいわゆる「スーパーカーブーム」の影響もあって、リトラクタブルヘッドライトは高性能車をイメージさせ、サバンナRX-7の登場以降はリトラクタブルヘッドライトが流行しました。

 また、サバンナRX-7の場合は空気抵抗を考慮したボディを実現するために、リトラクタブルヘッドライトが用いられ、実際に空気抵抗係数のCd値は0.36を達成。

 エンジンは573cc×2ローター自然吸気ロータリー「12A型」を搭載し、最高出力130馬力(グロス)を発揮して走りの面でも生粋のスポーツカーでした。

 さらに1982年には、12A型にターボチャージャーを追加した「サバンナRX-7ターボ」が登場。最高出力は165馬力(グロス)にまで向上し、1020kg(GTターボ)という軽量な車体も相まって走りのポテンシャルはさらに向上しました。

 その後、1985年に初代サバンナRX-7のコンセプトを継承した2代目(FC3S型)、1991年には3代目にあたるアンフィニ「RX-7」(FD3S型)が発売され、このFD3S型は国産車で最後のリトラクタブルヘッドライト車となりました。

●ホンダ「クイントインテグラ」

 ホンダは1980年に、「シビック」と「アコード」の間に位置するモデルとして、欧州テイストの5ドアハッチバックセダン「クイント」を発売しました。

 しかし、スペック的に目を見張るものはなく、さらに当時の日本市場では「5ドアハッチバックセダンは売れない」というジンクスがあり、実際にニーズはあまりなくクイントは人気とはなりませんでした。

 そこでホンダは1985年に、クイントの後継車である「クイントインテグラ」を発売。

 クイントインテグラは全グレードともDOHCエンジン搭載した3ドアハッチバッククーペで、初代と大きくコンセプトを変更してスポーティさを前面に押し出しました。

 そのため、外観はリトラクタブルヘッドライトを採用したショートノーズと低いボンネットが特徴で、リアはサイドに回り込んだラップラウンド・リアウインドウとハイデッキを採用したシャープなウェッジシェイプとなっていました。

 なお、3ドアハッチバッククーペが発売されたすぐ後には5ドアハッチバックセダン(全車DOHC)が加わり、翌1996年には4ドアセダン(DOHCとSOHC)も登場。なお、3タイプとも共通のデザインテイストでした。

 上位グレードの「GSi」と「RSi」に搭載されたエンジンは、「シビックSi/バラードスポーツCR-X Si」と共通の1.6リッター直列4気筒DOHC「ZC型」に電子制御燃料噴射装置「PGM-FI」を備えた仕様で、最高出力120馬力(ネット)を発揮。

 クイントインテグラはシビック/バラードスポーツ CR-Xとともに人気を博し、1989年に発売された2代目では車名が「インテグラ」へ変わるとともに、ホンダ初のVTECエンジンを搭載するなど、FFスポーツカーとして地位を確立しました。

●日産「S12型 シルビア」

 往年のスポーツカー、日産「シルビア」といえば、1988年に登場して空前のヒット作となった5代目の「S13型」以降のイメージが強いといえますが、FRスポーツカーとしてのポテンシャルを大いに高めたのは、4代目の「S12型」でした。

 1984年にデビューしたS12型は、先代の角型4灯ヘッドライトからリトラクタブルヘッドライトに改められ、ボディも完全なウェッジシェイプへと一新されました。

 ボディタイプは2ドアノッチバッククーペと3ドアハッチバッククーペの2タイプで、販売チャネルの異なる兄弟車の「ガゼール」も先代から受け継がれました。

 エンジンは新開発の1.8リッター直列4気筒SOHC自然吸気とターボに加え、2リッター4気筒DOHC自然吸気の「FJ20E型」、そしてトップグレードには最高出力190馬力(グロス)を誇るDOHCターボの「FJ20ET型」が搭載されました。

 また、大きく進化したのが足まわりで、フロントにストラット、リアはセミトレーリングアームを採用したシリーズ初の4輪独立懸架となり、運動性能の向上が図られました。

 S12型はS13型ほど人気となりませんでしたが、エンジンラインナップや足まわりの進化など、S13型誕生への技術的な布石だったといえるでしょう。

※ ※ ※

 リトラクタブルヘッドライトは昭和の頃には「スーパーカーライト」や「隠しライト」とも呼ばれ、自転車やオートバイに採用されたケースもありました。

 また、スポーツカーだけでなく、セダンやコンパクトカーにも採用されるなど、人気を博していました。

 当時は最先端の技術でしたが、今ではレトロなアイテムとして斬新に見えるのではないでしょうか。

こんな記事も読まれています

BMW新型「4シリーズ・グランクーペ」初公開  人気のスタイリッシュ・4ドアクーペは同時にEV「i4」も改良
BMW新型「4シリーズ・グランクーペ」初公開 人気のスタイリッシュ・4ドアクーペは同時にEV「i4」も改良
VAGUE
約230万円! トヨタ新型「スポーツコンパクトカー」発表! 6速MTのみの「“ガチガチ”モデル」に販売店でも反響アリ
約230万円! トヨタ新型「スポーツコンパクトカー」発表! 6速MTのみの「“ガチガチ”モデル」に販売店でも反響アリ
くるまのニュース
教習所の「存在価値」が上昇中? 活躍の場は教習から障がい者支援まで、社会的使命と採算性の両立に課題も
教習所の「存在価値」が上昇中? 活躍の場は教習から障がい者支援まで、社会的使命と採算性の両立に課題も
Merkmal
[クルマの基礎知識]FF,FR,MR,RR全部説明できる?自分のクルマはどれに当てはまる?
[クルマの基礎知識]FF,FR,MR,RR全部説明できる?自分のクルマはどれに当てはまる?
月刊自家用車WEB
ベントレーが3番目のコーチビルトとなるW12エンジンを搭載した最後のモデルを発表
ベントレーが3番目のコーチビルトとなるW12エンジンを搭載した最後のモデルを発表
@DIME
サーキットがライブハウスに変身!? 80年代を彷彿させるバブリーな衣装を身に纏って荻野目洋子とDJ KOOがライブを開催!
サーキットがライブハウスに変身!? 80年代を彷彿させるバブリーな衣装を身に纏って荻野目洋子とDJ KOOがライブを開催!
くるまのニュース
カワサキ「Z900RS」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Z900RS」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
「ヤリスのクローン」「優れた経済性」 英国の自動車メディアは欧州限定「マツダ2ハイブリッド」をどう評価しているのか?
「ヤリスのクローン」「優れた経済性」 英国の自動車メディアは欧州限定「マツダ2ハイブリッド」をどう評価しているのか?
Merkmal
これはフラットスペースが広くて最高だ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
これはフラットスペースが広くて最高だ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
新規ユーザー爆増!!! [デリカミニ]注文殺到のワケに納得! 三菱の現行SUV4選
新規ユーザー爆増!!! [デリカミニ]注文殺到のワケに納得! 三菱の現行SUV4選
ベストカーWeb
キャンピングカーが気になるけれど、目立たずシンプルがいい人にオススメ! スズキ エブリイがベースの軽キャンパー
キャンピングカーが気になるけれど、目立たずシンプルがいい人にオススメ! スズキ エブリイがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
バースレーシングプロジェクト、サンライズブルバードとともにニュルブルクリンク24時間挑戦へ
バースレーシングプロジェクト、サンライズブルバードとともにニュルブルクリンク24時間挑戦へ
AUTOSPORT web
スーパーGT第2戦富士のZFアワードはGT300でポール・トゥ・ウインを飾ったJLOCが受賞
スーパーGT第2戦富士のZFアワードはGT300でポール・トゥ・ウインを飾ったJLOCが受賞
AUTOSPORT web
新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
ベストカーWeb
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
グーネット
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
AUTOSPORT web
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
グーネット

みんなのコメント

7件
  • シルビアをあげるならならアルシオーネでしょう!シルビアはリトラの下にスモールランプがあるからそんなには尖っていない。
  • 表題の「リトラクタブルヘッドライトがカッコイイ! クサビ型フォルムがイケてる昭和のスポーツカー3選」から言えばホンダなら「クイントインテグラ」じゃなくて、「プレリュード」でしょ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

294.8399.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

259.81520.0万円

中古車を検索
RX-7の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

294.8399.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

259.81520.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村