軽自動車のなかでも屈指の人気を誇るスーパーハイトモデルたち。昨年にはタント、今年はルークス、eKスペース・eKクロス スペースら新型が相次いで登場し、その戦いは更に熱を帯びてきている。今回のテーマはズバリ、タント、eKクロス&eKクロススペース&ルークス、スペーシア、N-BOXの4種ならどれを買うべきか? である。
ちなみに2020年4月の販売台数では、タント 8295台、eKクロス&eKクロススペース 1297台、ルークス 2868台、スペーシア 6426台、N-BOX 1万4034台となっている(一般社団法人全国軽自動車協会連合会調べ・なおeKはワゴンとの合算)。
巨大戦艦の足音がすぐそこまで! 新型ランドクルーザーが狙う市場とは?
「順当」にいけば、なんのかんのと言いながら結局N-BOXに収まるのが最近の通例なのだが、自動車評論家 渡辺陽一郎氏の最新評価はひと味違うようで…!!?
●【画像ギャラリー】タント、eKスペース&ルークス、スペーシア、N-BOX! いずれ劣らぬスーパーハイト軽 その姿をギャラリーでチェック!!
※本稿は2020年4月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年5月26日号
■ダイハツ タント
全高が1700mmを超えるスライドドアを備えた軽自動車はボディサイズと併せて、外観のデザインも各車とも似ている。特に横方向から見ると、車種を見分けにくい。
しかし、機能には特徴がある。また軽自動車は競争の激しい分野だから、開発は常にライバル車を研究しながら行われ、設計の新しい車種ほど機能も洗練される。
現行型の発売はN-BOXが2017年、スペーシアは2018年、タントは2019年、ルークス&eKスペースは2020年だ。
この4車のなかで、商品力が総合的に最も高い車種はタントになる。販売も好調で、2020年1~3月の国内販売ランキングは、N-BOXに次ぐ2位となった。
昨年(2019年)7月、現行の4代目モデルにフルモデルチェンジされたタント。その商品力は高い。価格帯124万3000~197万4500円
タントで注目される機能は、2007年に発売された2代目から採用するミラクルオープンドアだ。
左側のピラー(柱)をドアに内蔵させ、前後ともに開くと開口幅が1490mmに広がる。
助手席を予め前側にスライドさせておくと、ベビーカーを持った状態で車内に入れる。車内が広いから、子どもを後席のチャイルドシートに座らせる作業もしやすい。主力グレードの運転席には540mmのスライド機能も備わり、後方に寄せると降車せずに運転席へ移動できる。
つまり、タントは子育て世代向けに開発され、左側のワイドなスライドドアから乗り込み、後席を経て右側の運転席に移る導線を確立させた。
この機能は高齢の同乗者と乗車する時も便利に使える。このほかタントでは、後席の座り心地がライバル車のなかで最も快適だ。先代型の不満を改善したら、ライバル車を上回った。ターボ車には全車速追従型クルーズコントロールもオプション設定される。
■三菱 eK&eKクロス スペース/日産 ルークス
以上のようにタントは高機能だが、ミラクルオープンドアのニーズが乏しい場合は選ぶメリットも薄れる。そこで2番目に推奨されるのがルークス&eKスペースだ。軽自動車では設計が最も新しく、メカニズムも2019年に発売されたデイズと共通化した。
日産と三菱のスーパーハイトモデル。ルークスは現行型からデイズの名が取れた。価格帯139万9200~206万6900円(写真はルークス)
エンジンはノーマルタイプでも実用回転域の駆動力に余裕があり、ノイズと振動は小さい。乗り心地は硬めで、もう少し柔軟性が欲しいが、走行安定性は全高が1700mmを超える軽自動車では最も優れる。
車間距離を自動制御できるクルーズコントロールは全車速追従型で、追従走行中の停車時間が長引いた時は、電動パーキングブレーキを自動的に作動させる。
タントのパーキングブレーキは足踏み式だから、追従停車後に2秒を経過すると勝手に再発進するが、ルークス&eKスペースならその心配はない。後席の座り心地は今一歩で、座面だけが上下に動く運転席シートリフターも不満だが、ドライバーの満足感は全般的に高い。
■ホンダ N-BOX
大人気のN-BOXは、車内の広さを重視するユーザーに最適だ。エンジンは補機類の配置も含めて縦長に造られ、前後長を短く抑えて室内長を最大限度まで広げた。
このカテゴリーの人気モデルとして君臨するN-BOX。次々に新型となって現われるライバルを引き離せるか? 価格帯141万1300~212万9600円
しかも燃料タンクを前席の下に搭載するから、荷室の地上高はリアゲート開口部分で470mmと低い。
自転車を積む時も、前輪を大きく持ち上げる必要がない。後席の座面を跳ね上げて、スライドドアから車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。
N-BOXは後席の柔軟性が不足しており、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールは、時速25km以下で解除される。それでも車内の広さとシートアレンジは軽自動車の1位だ。ノイズも小さいから快適に運転できる。
■スズキ スペーシア
スペーシアは街中を快適かつ機敏に走れるよう開発された。峠道などのカーブを曲がる時は、ボディが大きめに傾く。下りカーブでは後輪の接地性が少し頼りないが、乗り心地は硬さを抑えて馴染みやすい。
パレットの後継車となるスズキのスーパーハイトモデル。現行型は2017年12月に登場した2代目。標準とカスタムモデル、ギアの3種類を設定。価格帯135万8500~194万3700円
マイルドハイブリッドによって実用燃費が優れ、アイドリングストップ後の再始動音が小さいことも特徴だ。
標準ボディはフロントマスクが柔和な印象で、SUV風のスペーシアギアは、外観を個性的に仕上げた。撥水加工を施したシート生地、水洗いが可能な荷室などアウトドアでも使いやすい。
走行安定性を改善させ、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも装着すると、選ぶ価値はさらに高まる。
ちなみに現在装着するクルーズコントロールには、車間距離を自動調節する機能がなく、慣れないユーザーが誤解して使うと危険が生じるので注意したい。
■最終採点結果
・タント…95点
・スペーシア…90点
・ルークス/eKスペース…87点
・N-BOX…80点
●【画像ギャラリー】タント、eKスペース&ルークス、スペーシア、N-BOX! いずれ劣らぬスーパーハイト軽 その姿をギャラリーでチェック!!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
車は見て乗って、好きなのを乗ればいい。