■色褪せない魅力があるちょっと前のクルマを振り返る
人気とならずに一代限りで消えてしまうクルマがある一方で、長い歴史を刻み、何代にもわたってモデルチェンジを繰り返しているクルマもあります。
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そうしたモデルの場合代を重ねるたびに改良がおこなわれ、あらゆる性能が向上し、最新のモデルが最良といえるでしょう。
しかし、旧モデルが全然ダメかというわけではなく、なかには今でも通用するほど十分な性能のモデルも存在します。
そこで、最新モデルじゃないけど色褪せない魅力的があるクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
●スズキ3代目「スイフトスポーツ」
現行の国内モデルのなかで生粋のホットハッチといえるモデルといえば、スズキ4代目「スイフトスポーツ」です。
MTモデルの車重はわずか970kgと軽量で、最高出力140馬力のパワフルな1.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、ドライビングプレジャーあふれるクルマとして人気となっています。
一方、2011年にデビューした一世代前の3代目は、今や貴重な1.6リッター直列4気筒自然吸気エンジンを搭載していました。最高出力136馬力と往年の1.6リッター車と比べハイパワーとはいえませんが、1トンほどの軽量な車体には十分な出力でした。
組み合わされるトランスミッションはシリーズ初の6速MTと、パドルシフト付7速マニュアルモードを採用したCVTを設定。
外観は専用デザインの前後バンパーとルーフスポイラー、左右2本出しのマフラーなどが装備され、スポーティさを演出していました。
また、コンパクトなボディは道幅が狭いワインディングロードで威力を発揮し、ピックアップの良いNAエンジンに専用セッティングの足まわりと4輪ディスクブレーキも相まって、ドライビングプレジャーは4代目に負けていません。
3代目スイフトスポーツは2016年まで生産され中古車の物件数も豊富で、高年式の低走行車でも130万円前後の価格帯で入手できます。
●日産12代目「スカイライン 370GT」
1957年に誕生し、60年以上も系譜が途切れることなく続いている日産「スカイライン」ですが、現行モデルは13代目にあたります。
ハイブリッドモデルは高速道路でハンズフリー走行が可能で、ハイスペックモデルの「400R」はシリーズ最強の405馬力を発揮する3リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載するなど、大きな進化を果たしています。
一方、2006年に登場した先代の12代目では、シリーズ最大排気量の3.7リッター自然吸気エンジンを搭載した魅力的なグレード「370GT」がありました。
2008年のマイナーチェンジで、トップグレードに搭載された3.5リッターV型6気筒エンジンを、「Z34型 フェアレディZ」などと同じ「VQ37VHR型」3.7リッターV型6気筒エンジンに換装。最高出力は330馬力を発揮しました。
また、出力の増大とともにアクセルレスポンスも向上させ、大排気量自然吸気エンジンならではのスムーズかつ豪快な加速を実現していました。
外観は曲面で構成されたグラマラスかつ流麗なフォルムを採用し、内装も質感が高く、スポーティなプレミアムセダンというコンセプトとなっていました。
足まわりはフロントがダブルウイッシュボーン、リアにマルチリンクを採用し、サスペンションアームやリンク類にアルミ素材を多用するなど、スカイラインの名に恥じぬ運動性能と優れた乗り心地を両立しています。
スカイライン 370GTは2013年まで生産され、現在、比較的低走行の中古車が100万円台で入手可能ですが、高額な自動車税は覚悟しなければなりません。
●スバル4代目「フォレスター XT」
スバルといえば4WD車の老舗メーカーであり、1997年には同社初の本格的なSUVである「フォレスター」が登場しました。
フォレスターは初代から3代目まで、名機と呼ばれる「EJ20型」2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するグレードをラインナップし、高性能で都会的なデザインのSUVとして人気を集めました。
そして、2012年にデビューした4代目では、最高出力280馬力を誇る「FA20型」2リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載した「XT」グレードが登場。
4代目のXTは高性能なだけでなくシンプルな外観も魅力で、スバルのターボ車では定石であるボンネットのエアスクープが採用されておらず、一見すると高性能モデルには見えません。
エンブレム以外では左右2本出しのマフラーによって、XTであることを控えめにアピールするのみです。
駆動方式はパワートレインとドライブトレインを統合制御して、悪路走破性を高める「X-MODE」を初搭載したフルタイム4WDを採用。
ほかにも車体剛性のアップや専用のサスペンションチューニングによって、オンロードでの優れた旋回性能も実現しています。
4代目フォレスターは2018年に現行モデルの5代目にフルモデルチェンジし、現在、XTの中古車は豊富で、アイサイト搭載車でも100万円台後半の価格帯で販売されています。
※ ※ ※
一世代前のモデルでも走行性能的には最新モデルに引けを取りませんが、安全運転支援システムについてはかなわないと言わざるを得ません。
とくにここ数年の進化は目覚ましく、新型車が出るたびにさらに機能の向上が図られているからです。
一方、トヨタなどは旧モデルに搭載される安全運転支援システムのソフトウエア・アップデートをおこなっており、機能向上が可能で、こうした取り組みの拡大に期待されます。
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みんなのコメント
V36はセダン、クロスオーバー、クーペともV37と併売期間がありますよ。
現行のスカイラインもいいと思いますが、いつまでも乗っていたい素晴らしいクルマだと思います。