BMWのコンパクトハッチバックの「1シリーズ」をもとにしたスタイリッシュな4ドアクーペ、「2シリーズ グランクーペ」が日本に上陸した。
11月1日から販売開始されるこれは、グランクーペ・シリーズ中唯一のFWD(前輪駆動)モデルが主体となる。
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ボディは全長×全幅×全高:4526mm×1800mm×1420mm。フロントとリアの灯火類はLED。「グランクーペは、走行性能とスタイリッシュなデザインをともに求めるユーザーに好評です」
そう語るのは商品企画を担当する古山弓氏(BMWブランド・マネジメント・ディビジョン ブランド・コミュニケーション プロダクト・マーケテイング)。
「日本の道路事情に最適です」と、述べるBMW日本法人の古山弓氏。また、そのコンパクトなボディ・サイズも魅力といい、「多くの機械式駐車場に無理なく入れる全幅(1800mm)も魅力のひとつです」と述べる。
2シリーズ グランクーペのボディサイズは全長×全幅×全高=4526mm×1800mm×1420mm。上級の3シリーズ(全長×全幅×全高=4715mm×1825mm×1430mm)に比べ、全長はマイナス189mm、全幅はマイナス25mm、全高はマイナス10mmだ。
2シリーズ グランクーペは独立したトランクを持つ。最大のライバルと目されるメルセデス・ベンツ「CLAクラス」(全長×全幅×全高:4688mm×1830mm×1439mm)と比べても、全長は162mm短く、全幅は30mm狭く、全高は19mm低い。そして「CLAに比べ全長は約160mm短いですが、リアシートの居住性はほぼおなじです」と、古山氏は強調する。
実際、身長170cmの筆者がリアシートに座ったが、窮屈さは感じなかった。リアシート専用のエアコン吹き出し口および充電用USB端子もある。
リアシートは、カップホルダー内蔵のセンターアームレスト付き。リアシート専用のエアコン吹き出し口もある。エクステリア・デザインで1シリーズと大きく異なるのは、こちらが流麗なファストバックのルーフラインを持つことを別にすれば、独立したトランク・ルームがあること、そしてサイド・ウィンドウがサッシュレスになったことだ。
ディテールでは、フロント・グリル(キドニー・グリル)と灯火類のデザインも異なる。
サイド・ウインドウはサッシュレス・タイプ。展示車のタイヤはブリヂストン社製「TURANZA(トランザ)」。サイズは225/40R18。インテリア・デザインは1シリーズとほぼおなじだ。上級グレードは、AI(人工知能)を使った対話型インフォテインメントシステム「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」や、フルデジタル・メーターの「BMWライブ・コクピット」を搭載する。
フロントおよびリアのLEDライトやスマートフォン用のワイヤレス・チャージング機能、縦列駐車をサポートする「パーキング・アシスト」は全車標準。
インテリア・デザインは現行1シリーズとほぼおなじ。ステアリング・スポーク上にオーディオ・コントローラーが付く。上級グレードのメーターパネルは、フルデジタルタイプの「BMWライブ・コクピット」。シートは、ヘッドレスト一体型のスポーツタイプも選べる。「もとになる1シリーズと、内外装のデザインやパーツは若干異なります。2シリーズ グランクーペのラゲッジ・ルームは、1シリーズと異なり、高さを2段階に調整出来るマルチボード付きです」
ラゲッジルームは、小物入れに便利な床下収納付き。リアシートのバックレストは40:20:40の分割可倒式で、ラゲッジ・ルームの使い勝手を高める。
ラゲッジルームはスクエアな形状で使いやすい。ラゲッジルームのフロアは、荷物の分載に便利なマルチボード付き。リアシートのバックレストは40:20:40の分割可倒式。搭載するエンジンは、1.5リッター直列3気筒ガソリンターボ(最高出力140ps/4600~6500rpm、最大トルク220Nm/1480~4200rpm)と2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ(最高出力306ps/5000~6250rpm、最大トルク450Nm/1750~4500rpm)の2種類。
駆動方式は、前者がFWD(前輪駆動)、後者が「xDrive」と呼ぶ電子制御式4WD。トランスミッションは、1.5リッターがデュアル・クラッチ・タイプの7AT、2.0リッターが8ATになる。
展示車の「218i M Sport」が搭載するエンジンは1.5リッター直列3気筒ガソリンターボ(最高出力140ps/4600~6500rpm、最大トルク220Nm/1480~4200rpm)。218i M Sportのトランスミッションはデュアル・クラッチ・タイプの7AT。ザ・ベスト チョイス2シリーズ グランクーペのターゲット層はいかに? マーケティングを担当する井上朋子氏(BMWブランド・マネジメント・ディビジョン ブランド・コミュニケーション コミュニケーション・サブライン・マネジャー)は、「ふたつの層を狙っています」と、述べる。
「スタイリッシュなデザインなので、ぜひ、若い方々にも乗ってもらいたいですね」と、述べるのは、マーケティングを担当する井上朋子氏。「ひとつは、輸入車に慣れ親しんでいる“プレミアム・オウナー”層です。なかでも、40~50代で、ライフスタイルになんらかのこだわりを持つ会社員がコア・ターゲットです。現在、BMWオウナーの平均年齢は52~53歳ですので、40代のオウナーを増やしたいですね」
続けて井上氏は、「もうひとつは日本車ユーザー層です。トヨタ『クラウン』や『マークX』などのオウナーがターゲットです。日本車には設定がない4ドア・クーペが持つスタイリッシュなエクステリア・デザインと、高い居住性をアピールしていきたいです」と述べる。
広告戦略については、「ドイツ本社が製作したローンチ・フィルムは、多様なライフスタイルに2シリーズ クーペが“寄り添う”(つねにそばにある)内容になっています。日本では、本国の意向や考えを汲みつつ、より日本のユーザーに響くような内容を、現在、検討しています」とのことだ。
2シリーズ グランクーペの価格は、ベースグレードの「218i Standard」が369万円。装備充実グレードの「218i Play」が410万円、「218i M Sport」が448万円。そして、ハイパフォーマンスグレードの「m235i xDrive」が665万円。ハンドル位置は全グレード、右のみ。
商品企画を担当する古山氏は「デザイン、走り、ボディサイズ、価格……と、2シリーズ グランクーペは、あらゆる面が日本市場にピッタリであると思います。 “ザ・ベスト チョイス”をキーワードに、ユーザーへアピールしていきます」と、最後に締めくくった。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
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