発売ほやほやのトヨタ 新型プリウスのハイブリッドモデル。今まで検討すらしたことのなかった層も真剣に購入を考えている人も多いハズ。今回初の公道テストを敢行したが、見た目だけでなく完成度も文句ナシであった。激推しグレードと実際に乗って気になったポイントをご紹介!! マジで推せるクルマでした。
文:吉川賢一/写真:西尾タクト
新型プリウス公道テスト!! やっぱり推しグレードはZかも!? 乗って気になったポイントも徹底解説
■寝すぎAピラーも視界良好!! 後方視認性はデジタルインナーミラーが必須か
ご覧の通り凄まじい角度のAピラーだが、さすがプリウス。前方視界は良好!! 後方はデジタルインナーミラーがあればより安心
2022年末のクローズドサーキットでの試乗では、その完成度の高さに、正直かなり驚かされた。正確で高いステアリングレスポンスや、安心感のある高速直進安定性、小さなボディモーション(ロール・ピッチ)。力強い加速性能、正確なブレーキ反応など。
先代プリウス比で幅細となったタイヤを装着したにも関わらず、オールラウンドで進化をしていた。ただ、サーキットという特殊な環境であったため、様々な路面が組み合わされた一般道で、乗り心地やロードノイズなどが、どの程度の実力なのか、気になっていた。
今回の公道試乗は、千葉県袖ヶ浦市周辺の一般道を中心として行われた。天候は快晴、路面はドライ、気温は5度程度。我々のチームは大人3人乗車で、エアコンは常時オン、特に燃費を気にすることはなく、時折加速はするが全開加速をくりかえすような特殊走行はしていない。
交通の流れに沿って、ごく一般的な走行を心掛けた。以下で、筆者が感じたよかった点を3つと、気になった点を2つ、挙げていきたい。
低い全高、傾斜の強いフロントウインドウ、上下幅の狭いサイドウィンドウなど、視界の悪さが懸念された新型プリウスだが、そんな心配は無用だった。前方視界は、フロントウインドウの左右端にあるサブウィンドウが広くて死角が少なく(ただしAピラーは太めで視界に入りやすい)、サイドウィンドウも大きめで、左右後方確認の際も安心。
後方視界については、後席に人が座ると、インナーミラーでは視界がかなり限られてしまうが、その課題はデジタルインナーミラー(Zのみ、メーカーOP 89,100円)が解決している。
加えて、360度周囲を監視するパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)(Zに標準装備)によって、俯瞰映像を、自車が跨いでいる路面案内表示までも透かして、センターディスプレイに映しだしてくれる。
これらのアイテムを装着するには、最上級の「Zグレード」を選ぶ必須となり、テクノロジーに頼ることにはなるが、このデザイン前提で使い勝手が改善するのであれば大歓迎だと筆者は感じた。シートのハイト調整幅も大きく、下限位置で、頭上コブシ一個半、上限で頭上コブシ半個にまで可変させることができる。
■制御が超自然! 全グレード標準の先進機能が超安心・安全だった
コーナーや交差点といった場面で作動するが、制御が非常に自然。運転がうまくなったかのように錯覚するほど!!
今回の公道試乗で、筆者がとても気に入ったのが、減速支援やステアリング操作支援をするプロアクティブドライビングアシストだ(全グレードで標準装備)。
ACC(前走車追従走行クルーズコントロール)やLTA(レーントレーシングアシスト)といった支援機能はスイッチを入れたうえで利用するが、プロアクティブアシストは常時機能させておくことができる(OFFも可)。
走行車線と前走車を常時スキャニングしており、前走車の急減速を検知して自車を自動減速させて安全確保。
そしてコーナーの曲がりを検知して自動減速しつつ、ステアリングの操舵力をコントロールする(操舵するときに操舵力を一時的に下げる)という支援制御をしている。注意深く気にしていれば、いつ支援機能が入ったかが分かるが、制御介入のナチュラルさには驚いた。
本機能は、新型ノア/ヴォクシーから搭載されているという。リアルワールドでの安全性向上に加えて、運転が上手くなったように感じるこの支援機能は、今後すべてのトヨタ車に、拡大採用を期待したい。
■細すぎ19インチタイヤでも燃費良好! 燃費計は25km/Lをマーク
ZとGは19インチタイヤを装着も燃費良好!! 走行性能を重視した設計というから新型プリウスは歴代モデルとひと味違うのだ
また、実燃費の良さにも驚かされた。新型プリウスのタイヤは、KINTO専用「Uグレード」や、フリート向け「Xグレード」を除いて195/50R19のタイヤが標準仕様となる(他は195/60R17)。
だが2WDと4WDで同じコースを走行した後のメーター表示燃費は、4WD車は20km/L、2WD車は25km/Lにも到達していた。WLTCモードのカタログ燃費は、ハイブリッド2WD 28.6km/L、ハイブリッド4WD 26.7km/Lなので、概ね約80~90%の達成度だ。
しかも、シャシー担当エンジニアによると、195/50R19サイズのヨコハマ ブルーアースGTは、燃費性能よりも走行性能を重視した設計をしたという。そのため、低転がり抵抗タイヤと比べると、燃費的には不利になるはずなのだが、それでもこの燃費を達成するとは、他社メーカーにとっては脅威でしかない。
■4WDモデルは乗り心地に注意!! 突き上げ感とノイズが目立ち気味
非豪雪地帯でメインに使うならFFがオススメ!! 4WDモデルは後席のノイズなど気になる点が
一方、気になったことは、4WD車の乗り心地がイマイチだったことだ。2WD(FF)車は程よい硬さでダンピングの良い乗り味なのだが、4WD車は特に後席側の突き上げが強い。
操縦安定性・乗り心地の設計担当者によると、4WDはリア荷重が大きいため、リアサスペンションのコイルスプリングとショックアブソーバー特性を高めているとのこと(フロントサスは2WD車と4WD車で同じセッティング)。
「バネ上質量の増加分に合わせてバネ乗数も等倍した」という説明であったが、その効果のほどはイマイチで、2WD車に対し、リアからの上下方向の突き上げはかなり強い。
また、リアサスからの微振動がフロアを揺する影響なのか後席付近でのロードノイズも、2WDよりも大きく聞こえた。
走行距離わずか600km程度のテストカーであったので、サスペンションにあたりが付けばマイルドになるとは思われるが、現セッティングでは解消されるとは思えない。後席に人を乗せる機会が多い方は、その点は気にしておいた方がいいだろう。
■燃費いいもタイヤの摩耗具合&リプレイスタイヤ代が気になる!!
17インチタイヤはZなど上級モデルにレスオプションとしてラインアップ。ランニングコストなどが気になる方はコチラを!!
そしてもうひとつ気になるのが、19インチタイヤの摩耗スピードと、摩耗した際にかかるコストだ。これは新型プリウスそのものというよりは、購入したあとの不安である。
19インチ仕様のグリップ感は、走り好きな方でも必ず満足いくレベルで、ついついタイヤをいじめる運転になることもあるだろう。ただ、先に触れたとおり、この19インチタイヤは、燃費よりも走行性能を重視したタイヤである。
つまりトレッド面は柔らかい傾向で(低転がりタイヤはタイヤの変形を抑制するため硬い傾向)、しかも細幅のため、少ない接地面積で地面と接触することになる。
このタイヤの耐摩耗性がどれほどのものなのか(タイヤメーカー側はきっと大丈夫というだろうが)、このあたりは市場に出たあとにユーザーの使用状況を見てみないと分からない。
また、摩耗した際に必要となる、リプレイスタイヤの価格も不安要素だ。新型プリウスの19インチタイヤ(195/50R19)は、タイヤメーカーの既存のラインアップにはなかった新規サイズ。プリウス程の生産台数が期待できれば、数多くつくることで、一本あたりの価格を下げることもできるはずだが、リプレイスタイヤの価格は高くなってしまうはずだ。
■買いはFF最上級グレードのZ! 実はお得感満載だった
Zは12.3インチの巨大ディスプレイが備わるが、他のグレードは8インチ。ビジネスグレードのXはオーディオレスとなる
今回の公道試乗での印象を考慮した、筆者が考える、新型プリウスシリーズパラレルハイブリッド車のベストバイグレードは、ずばり、2WDのZグレード(税込370万円)だ。
2WDのGグレード(税込320万円)とは50万円もの差があるが、標準装備アイテムや選べる最新技術アイテムの差が大きい。技術の恩恵は、やはり享受する方が幸せになれると思う。
4WD車に関しては、コーナリング中でもアクセルを踏んで曲げていける抜群のトラクション性能を持っているが、乗り心地があと一歩欲しいという意味で外した(乗り心地はいずれリファインが施されることを期待したい)。
新型プリウスは、いま最もお勧めしたいCセグメント車の筆頭だ。また、プラグインハイブリッド車についても試乗させていただいたので、その詳報は別記事にて、ご紹介したい。
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みんなのコメント
生産調整をしていると聞いていますが、色んな情勢を加味しても半年や1年以上は流石に待てません。
凄くカッコイイとは思って期待しているのですが。
選択肢少ないやろね。