現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 全長4.5mの電動コンパクトSUV! メルセデス新型「EQA」は人気の「GLA」とどう違う?

ここから本文です

全長4.5mの電動コンパクトSUV! メルセデス新型「EQA」は人気の「GLA」とどう違う?

掲載 更新 15
全長4.5mの電動コンパクトSUV! メルセデス新型「EQA」は人気の「GLA」とどう違う?

■メルセデス・ベンツの電気自動車「EQシリーズ」第2弾

 メルセデス・ベンツが電気自動車(EV)のラインナップ拡大を始めている。

最高速度315キロ!「ウルス」を軽くブッちぎるSUV「RS Q8-R」が誕生!!

 ミドルサイズSUV「EQC」に続いて上陸したのは、日本の道でも扱いやすいコンパクトSUVサイズの「EQA」だ。今後も「EQE」、「EQS」という上級セダンがデビューの順番を待っている。

 これらはみなピュアEVだ。ヨーロッパでは法律によって走行中のCO2大幅削減が求められているからだ。

 EQAを最初に見たとき、すべてがメルセデス・ベンツのモデルで、何の違和感も感じなかった。ちょうどいいサイズのSUVという印象だけだ。ただしフロントマスクになるラジエターグリルは、形こそメルセデス・ベンツそのものであるが、空気が入るスペースはまったくなくツルンとしているところがEVらしさなのかもしれない。

 つまりメルセデス・ベンツはEVの「EQシリーズ」に対し、エンジンを持つ他のメルセデスとの差別化を、デザイン面ではとくに企んでいないということだろう。これはすでに2019年8月に日本上陸したEQCでも同じだった。

 実際に乗ってみてもその印象は変わらない。乗り込んでから発進までの手順や操作もエンジン車と変わらず、普段メルセデスに乗っている人なば違和感なく発進までの操作ができるはずだ。

 しかし走り出すとEVらしさを感じる。アクセルペダルを踏み込んでいったときの加速力や、アクセル開度に対する反応も自然で違和感はないのだが、さすがEVだけあって音が静かなのだ。EQCも静かだったが、EQAも相当静かだ。EQAではモーターのマウント部を工夫して、モーターからの音や振動を極力キャビンに伝えないようにしているという。

 回生ブレーキはハンドルの裏にあるパドル操作により、その強さを変えることができる。

 原則的には左パドルを引くと回生が強まり、右パドルを引くと回生が弱まる。その強さはインパネに表示されるが、D+、D、D-(マイナス1)、D- -(マイナス2)、Dオートの5段階で、マイナスが多いほど減速が強くなる。

 左パドルを一回引くごとに回生が強くなっていく。反対に右パドルを引くたびに回生は弱くなっていく。右パドルを長引きすると直接Dオートに戻る。

 D+は回生をしない純粋なコースティングである。Dオートのときにはアクセルオフによりほとんどコースティングで減速感がないが、先行車に近づくと減速を始める。これはADASのためにカメラやレーダーを搭載しているから、それを有効活用しているのだろう。自然で、なかなか良いシステムに仕上がっている。

■EVっぽさはなくメルセデス流の自然なドライブフィール

 今回試乗したモデルは、メルセデス・ベンツ「EQA250」のAMGライン装着車だ。

 ボディサイズは全長4465mm×全幅1850mm×全高1625mmで、ホイールベースは2730mmである。ベースとしてはGLAだからサイズ的にはほとんど同じだが、走ってみるとエンジンを搭載するGLAと比べて静粛性が圧倒的に高く、もうワンランク上級なクルマに感じる。

 アクセルペダルの反応も過敏ではなく扱いやすいし、ブレーキペダルのフィーリングも自然な感じで良い。

 モーターの出力は最高出力140kW(190ps)、最大トルク370Nm。車両重量は2030kgと重めだが、トルクフルで気持ちよくスイスイ走るから問題ない。

 搭載するリチウムイオンバッテリー容量は66.5kWhで、電気をフルに入れた状態からの走行距離はWLTPモードで422kmとカタログに表記してある。

 EVだから充電は必須だが、右後ろフェンダー部分にCHAdeMO(急速充電)の給電口がある。家庭用の200V(AC)の普通充電は、後ろのバンパーの右側のリッド内がその場所だ。

 EQA250は前輪駆動(FWD)だが、アクセルオンでのホイールスピンもなくスムーズに加速していく。試乗車の装着タイヤはコンチネンタルの「エココンタクト6」で、前後とも235/45R20 100T XLであった。指定空気圧は3名乗車+荷物という条件では前後とも270kPaが車両指定である。5名乗車+荷物という条件では320kPaになる。最近の例にもれず高めのセットだ。

 EQA250はドライビングポジションをとって前方をみたときにほとんどボンネットが見えないが、そもそもさほど大きいボディなわけでもないので、取り回しは難しくはない。

 いいなと思ったのは、乗り降りのときのシートの高さだ。降りるときに、ドアを開けて足を伸ばすと、自然に路面に足が届くのだ。乗り降りがしやすいというのも、頻繁にクルマを使う人にとっては重要な問題だ。

 EVのひとつのネックはレンジ(航続距離)だが、いま日本でも人気のコンパクトSUV、GLAや、3列7人乗りの兄弟車「GLB」との比較で考えたとき、市街地がメインで乗ることが多いなら、このEQAというチョイスも大いにありうる。EQAの登場は、ライフスタイルに合わせたパワートレインの選択肢が増えたということだ。

 さらに今後、2021年4月に開催された上海モーターショーでワールドプレミアされた3列7人乗りの電動コンパクトSUV「EQB」も登場予定だ。

Mercedes-Benz EQA250
メルセデス・ベンツ EQA250

・車両価格(消費税込):640万円
・試乗車オプション込み価格(消費税込み):726万5000円
・全長:4465mm
・全幅:1850mm
・全高:1625mm
・ホイールベース:2730mm
・車両重量:2030kg
・原動機種類:交流誘導電動機
・バッテリー容量:66.5kWh
・モーター最高出力:140kW(190ps)/3600-10300rpm
・モーター最大トルク:370Nm/1020rpm
・交流電力量消費率(WLTCモード):181Wh/km
・一充電走行距離(WLTCモード)422km
・駆動方式:FF

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

いすゞ『D-Max』を究極のオフローダーに…「Mudmaster」を英国発表
いすゞ『D-Max』を究極のオフローダーに…「Mudmaster」を英国発表
レスポンス
角田裕毅、自分はレッドブルにふさわしいと主張も、ドライバー選択には「パフォーマンス以外の要因も関係している」
角田裕毅、自分はレッドブルにふさわしいと主張も、ドライバー選択には「パフォーマンス以外の要因も関係している」
AUTOSPORT web
道路版つくばエクスプレス「都市軸道路」延伸だけじゃない! ボトルネックの橋が念願の4車線化
道路版つくばエクスプレス「都市軸道路」延伸だけじゃない! ボトルネックの橋が念願の4車線化
乗りものニュース
プレミアムスポーツに進化した、レクサス『LBX MORIZO RR』の全貌[詳細記事]
プレミアムスポーツに進化した、レクサス『LBX MORIZO RR』の全貌[詳細記事]
レスポンス
わずか全長1.9m!? まるで“1人乗り軽トラ”な「SUZU-CARGO」がスゴイ! スズキの斬新「小さいのりもの」への反響は?
わずか全長1.9m!? まるで“1人乗り軽トラ”な「SUZU-CARGO」がスゴイ! スズキの斬新「小さいのりもの」への反響は?
くるまのニュース
使いやすさはグーグルマップよりも上!? 人気も実力も伴った無料「カーナビアプリ」使ってみてわかった便利な機能とは?
使いやすさはグーグルマップよりも上!? 人気も実力も伴った無料「カーナビアプリ」使ってみてわかった便利な機能とは?
VAGUE
[新型フロンクス]ボタンがもはやランドクルーザー!! シフトまわりのデザインが衝撃
[新型フロンクス]ボタンがもはやランドクルーザー!! シフトまわりのデザインが衝撃
ベストカーWeb
全天候型のベストセラー「ガエルネ パンテーラ」がバックルを進化させて「PANTERA NEO BLACK」になった!  
全天候型のベストセラー「ガエルネ パンテーラ」がバックルを進化させて「PANTERA NEO BLACK」になった!  
モーサイ
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANがイベントを開催
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANがイベントを開催
driver@web
注目のオールシーズンタイヤ「ダンロップ シンクロウェザー」の実力を検証!すべての路面を試して感じた「安心感」
注目のオールシーズンタイヤ「ダンロップ シンクロウェザー」の実力を検証!すべての路面を試して感じた「安心感」
Webモーターマガジン
日産が「新型SUV」世界初公開へ!? トヨタ「ランクル」よりデカイ「新パトロール」誕生か!? 大排気量V6搭載も期待の「新モデル」中東でまもなく登場
日産が「新型SUV」世界初公開へ!? トヨタ「ランクル」よりデカイ「新パトロール」誕生か!? 大排気量V6搭載も期待の「新モデル」中東でまもなく登場
くるまのニュース
オクタって何?ランドローバーはオクタによってディフェンダーを新たなレベルに高めた その走行性能と全情報をレポート
オクタって何?ランドローバーはオクタによってディフェンダーを新たなレベルに高めた その走行性能と全情報をレポート
AutoBild Japan
メルセデス、ストレートだけで1秒近くタイムロス。ラッセル「マクラーレンはマックスパワーだったんじゃ……」
メルセデス、ストレートだけで1秒近くタイムロス。ラッセル「マクラーレンはマックスパワーだったんじゃ……」
motorsport.com 日本版
[エンタメ環境向上計画]「リアモニター」は、どんなモデルを選ぶべき?
[エンタメ環境向上計画]「リアモニター」は、どんなモデルを選ぶべき?
レスポンス
トヨタ新型「SUVミニバン」初公開に反響多数!? 「気になる」「かっこいい」の声! “ド迫力顔”に“ジムニー級”地上高のレトロ仕様「ヴェロズ」泰で登場
トヨタ新型「SUVミニバン」初公開に反響多数!? 「気になる」「かっこいい」の声! “ド迫力顔”に“ジムニー級”地上高のレトロ仕様「ヴェロズ」泰で登場
くるまのニュース
タイレルP34とレイナード93Dが「サンブレフェスタ」にエントリー!手作りの6輪F1タイレルP34を追え!Vol.11
タイレルP34とレイナード93Dが「サンブレフェスタ」にエントリー!手作りの6輪F1タイレルP34を追え!Vol.11
旧車王
日本は12.4年! クルマの「平均使用年数」が年々延び続けている根本理由
日本は12.4年! クルマの「平均使用年数」が年々延び続けている根本理由
Merkmal
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
くるまのニュース

みんなのコメント

15件
  • 旧型ヴェゼルとUXを足して割ったようなデザイン。マークがトヨタやホンダならみんな酷評するだろうな。
  • 個人的に最近のメルセデスのデザインは違和感しかない。一昔前の他を圧倒する風格ある惚れ惚れするようなラインが感じられないと私は思う。走りの性能はいいんだろうけどね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

588.0640.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

99.9778.0万円

中古車を検索
GLAクラスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

588.0640.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

99.9778.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村