2023年12月25日、日産は東京オートサロン2024(以下、TAS2024)に出展するコンセプトカーの詳細を公表しました。カスタム性重視から実用的なモデルまで、多岐にわたるコンセプトカーを出展する予定です。今回はその中から、「ROOX BEAMS CUSTOMIZED CONCEPT(ルークス ビームス カスタマイズド コンセプト)」をご紹介します。
デザインとセンスの良さで運転時の気分を盛り上げる
「ルークス ビームス カスタマイズド コンセプト」は、セレクトショップのBEAMS(ビームス)の監修により生まれたコラボレーションモデルです。開発コンセプトは「思わず出かけたくクルマ」です。軽自動車のユーザーには運転が得意でない人も多く、そういった人たちから「運転に自信がなくてもせめて気に入ったデザインのクルマなら気分を上げて運転できる」という声があり、それに応えるべく開発されました。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
デザインのテーマは「裏デニム」。エクステリアにはデニムを連想させる色を使い、インテリアには実際のデニム素材の裏地を多用しています。これはビームスの「本当に良いモノには裏表がない」という価値観を反映したものです。
エクステリアの配色はデニムの裏地をイメージしたグレージュを基調にする一方で、所々にデニムの表地をイメージしたネイビーを採り入れています。さらに、高級デニムパンツなどに用いられるセルビッチ(詳細は次の項を参照)をイメージした差し色をホイールキャップに入れるなど、細部にもこだわっています。また、リアフェンダーの上部などには「BEAMS」ロゴが入った専用エンブレムも配置されます。
▶▶▶次ページ:デニムの裏地が独特の車内空間を演出
あえてデニムの裏地を使ったことには理由がある
車内は、シートをはじめドアトリムなどに実際のデニムの裏地が使われています。シート地はデニムのカバーではなく、シート地そのものにデニム地を使っています。また、シートの座面にはセルビッチも使われ、これがいいアクセントになっています。
ちなみに「セルビッチ」とは、赤耳などとも呼ばれている、ほつれ防止の赤い糸が見える生地の端の部分のことです。この部位を作るためにはいまや希少性が高くなった旧式の織機を使わなければならず、手間とコストがかかるため、セルビッチデニムは一般的な高級かつ希少とされているのです。
また、デニムの裏地を使った理由は先述しましたが、それとは別の理由もあると開発者は言います。それは、デニムパンツなどの衣服の場合、肌に触れるのは裏地で、こちらの方が触ったときに心地が良いのだそうです。たしかに、デニムの表地はゴワゴワしていてあまり触り心地はよくありません。またこれはあくまで筆者の推察ですが、裏地のほうが表地よりも色落ちが少なく、乗る人の衣服にデニムの色が移る心配も減るというメリットもあるように感じました。
この「ルークス ビームス カスタマイズド コンセプト」はあくまでコンセセプトカーで今のところ市販の予定はありません。ですが、ファッショナブルな見た目と触感でも楽しめるこのモデルは、実際に売り出しても支持を得ることができるのではないかと思わせる出来栄えでした。(写真:井上雅行)
[ アルバム : お出かけが楽しくなる「ルークス ビームス カスタマイズド コンセプト」 はオリジナルサイトでご覧ください ]
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みんなのコメント
というか、これやるべきはマツダじゃないか。
アローズとのコラボならマツダの行きたいラグジュアリーっぽいイメージにも合うし。
ベイクルーズとのコラボで、エディフィスやジャーナルスタンダード、イエナとテイスト変えをしてもいい。
自慢のスカイアクティブもデビューから10年以上経過して時代遅れだし、デザインで推していくしかない。