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次期レヴォーグの“原形”が日本初公開!! スバルの歴代コンセプト車が集結

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次期レヴォーグの“原形”が日本初公開!! スバルの歴代コンセプト車が集結

 次期レヴォーグを示唆し、3月に世界初公開されたばかりの「ヴィジブ ツアラーコンセプト」が早くも日本初上陸!! 話題の次期型フォレスターの元ネタとなったコンセプトカーをはじめ計5台、過去に市販車へと繋がり、これから市販車に繋がるであろうコンセプトカーが一同に集結する初のイベントが開催。そこにはスバルのデザインを紐解く鍵が詰まっていた!

文:大音安弘/写真:平野学

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新型XVへ発展したヴィジブ2コンセプト

石井デザイン部長自らが「デザインをXVに生かした」というヴィジブ2コンセプト。シューティングブレークとして提案され、クロスオーバーの性格も併せ持つ

 スバルは、東京・恵比寿の本社内「スバルスタースクエア」(渋谷区恵比寿1-20-8)にて、「スバルデザインミュージアム~進化する、スバル独自のデザインの現場展~」を3月30日から4月7日(土)までの期間で開催することを発表し、それに先立ちプレスプレビューを実施した。

 今回展示されるのは、2018年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開されたばかりの「スバル ヴィジブ ツアラーコンセプト」を含む新世代スバルのデザイン方向性を示したコンセプトカー「ヴィジブ」シリーズの5台。

 うち一台は、TVゲーム「グランツーリスモ」向けにデザインされた模型となる。ヴィジブシリーズが一堂に展示されるのは、今回が世界初。今回の展示車について、簡単に紹介したい。

 クロスオーバーのコンセプトカーである「ヴィジブ2コンセプト」は、2014年3月のジュネーブモーターショーで初公開。ここよりスバルの新生代デザインテーマの「ダイナミック×ソリッド」が、ヴィジブシリーズに取り入れられた。

 これが市販車の新型インプレッサとXVへと昇華。特に次世代クロスオーバーとしてデザインされただけに、新型XVへの影響は大きい。

公開直後の次期フォレスターはこれが元ネタ

世界初公開された次期フォレスターに多くの部分が生かされたことを伺わせるヴィジブ フューチャーコンセプト

 SUVのコンセプトカーである「ヴィジブ フューチャーコンセプト」は、2015年7月の東京モーターショーで初披露されたため、実車を見たという方も多いはず。

 リヤバンパーに格納式自転車キャリアを設けるなどスバルらしいユニークなアイデアも見られた。これは、今開催中のニューヨークオートショーで世界初公開された次期型フォレスターへと発展している。

 この2台については、後席をスライドドアとするなど、ドアの開閉方式が特徴的だが、これはデザイン上のトライというよりは、インテリアをよく見てもらいたいという狙いからだという。近い将来、スバルでもスライドアが……と夢見ていた人には少し残念かもしれないが、高い安全性や走りの良さを大切にするスバルらしい点ともいえる。

レヴォーグへ発展濃厚のツアラーは“ターボの証”にこだわり

ヴィジブツアラーコンセプト。「ワゴンではなくツアラー」と名が付くことからも、GTツアラーを名乗るレヴォーグとの関連が伺える

 スポーツセダンの「ヴィジブ パフォーマンスコンセプト」と、ツアラーのコンセプト「ヴィジブ ツアラーコンセプト」は、まだプロダクトとの関連性が謳われていないモデルだが、この2台のフロント部のデザインは、共通だという。

 ただし、パフォーマンスコンセプトがデジタルモデリングされているのに対して、ツアラーコンセプトは、デジタルデータからクレイモデルを作成。ハンドメイドでボディラインを描きなおしているため、より躍動感のあるスタイルを実現している。

 デザインの作業は、かなりデジタル化されているが、デザインを仕上げる際、現在もクレイモデルやモックアップなど実物にする作業を必ず行うという。今なお、人の目で見た感覚を大切にしているのだ。

ヴィジブ パフォーマンスコンセプト。静止した状態だけでなく、走っている時の見え方まで想定してデザインが考えられている

 さて、このコンセプト2モデルの関係性は、現在のモデルラインとのつながりを連想させる。WRXとレヴォーグとの関係だ。これまでの流れとSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の新世代モデルの投入順序から言っても、この2台は、そういう発展を遂げるということなのだろう。

 この2台は、アイサイトがルーフ部に装着され、デジタルドアミラーが採用されるなど、かなり未来的である一方で、スバルの高性能モデルを示すボンネット上のエアインテークは健在だ。

左上から時計回りにツアラーコンセプトのリアビュー、フューチャーコンセプトのクレイモデル、エアスクープのあるツアラーコンセプトとフューチャーコンセプトのフロント

 この点についてスバルの石井 守デザイン部長は、「ボンネットのインテークは、高性能スバルのアイコンで必要と思う人も多い。もちろん、機能的にも意味があるから存在する。だから不要と判断したフォレスターには装着していない」と説明してくれた。ただデザインとしての美しさを追求するために、インテークそのもの形は進化させている。

「流行より機能美」がスバルデザインの肝

ツアラーコンセプトと石井デザイン部長。量産車のデザイン時は「コンセプトカーと量産型のクレイモデルを並べて最終デザインを固めていく」のだという

 最後に、日本だけでなく世界的にも安定した支持をもつスバルの秘密を、石井デザイン部長に尋ねると、「スバルのデザインは流行りを追うのではなく、機能美を大切にしている。だから決して販売台数が多い北米に寄せることもしていない。そのポリシーが世界のファンから安定した人気を得る理由になっている」と教えてくれた。

◆  ◆  ◆

 「スバルデザインミュージアム」は、3月30日(金)13:30より一般公開開始。31日(土)、4月1日(日)、7日(土)の3日間、13時と16時にはスバルデザイン部のプレゼンテーションも行われる。そこから、新世代スバルデザインが目指す方向性とその理由が、きっと理解できるはずだ。

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