モーターを使うEVもいいけれど、これまで車の心臓部を担ってきたエンジン=内燃機関には代え難い魅力がある!! 「100万円台(200万円以内)で買える、走りの楽しいエンジン車」に続いて、本記事はスポーツエンジンやV6エンジンなど国産・輸入ともに魅力的なラインナップが多数存在する「200万から350万円」のエンジン車を、2名の自動車ジャーナリストが選定!
文:国沢光宏、片岡英明/写真:編集部
激震!!「トヨタ、国内販売車種半減」は本当か? 整理車種は??
ベストカー2017年10月10日号
ルーテシアRS、ポロGTI…輸入車はホットモデルがズラリ
この価格帯になると輸入車で魅力的なエンジンを搭載したモデルがズラリと揃う。なぜか? こらもう簡単。ヨーロッパでのBセグメントといえば競技車両ベースとして使われるためである。
当然のことのようにスポーツエンジン搭載グレードをラインアップしている。なかでもシビれるのがルノー ルーテシアR.S.に搭載される1.6Lの200ps。本格的なスポーツ系のシャシーと組み合わさせることもあり、とっても楽しい。
同じくVWポロの1.8Lターボの192psや、プジョー 208GTiの1.6Lターボ(208ps)、ミニクーパーSの2Lターボ(192ps)あたりは、車好きなら相当気に入ってくれることだろう。
しかも、輸入車の大半がマニュアルトランスミッション車だったりする。AT車しかない日本車と対照的。私の太鼓判はポロ。ルーテシアもいい車ながら、(2ペダルの)DCT車しかラインアップされていない。やはりエンジンを楽しむならマニュアルが基本だと思う。
WRX、マークX、アクセラ…国産は水平対向からV6まで多様なエンジンあり
日本勢のイチオシは300psエンジンを搭載するスバル WRX S4。2Lエンジンとしちゃパワフル。
ノーマルのエンジンで国際格式のラリーに出て充分楽しめるんだから凄いと思う(長い距離を全開で走るとCVTの油温が上がりセーブモードに入るので競技には向かない)。スポーツモデルとしては希少な自動ブレーキ搭載車としても高く評価できる。エンジンと関係ないけれど、やはり楽しいクルマだって事故は起こしたくない。
日本勢ではマークX廃止となれば絶滅危惧種になりつつある2.5L、6気筒と、MTを選べるアクセラXD。そして穴馬的存在のステップワゴンに搭載される1.5Lターボなどプッシュしておく。
なかでもステップワゴンは、ノア3兄弟やセレナと乗り比べたらハッキリわかるくらいエンジンが気持ちいいです。
マークXの6気筒はコスパで考えたら世界一。アクセラ2.2Lディーゼルのトルクの太さにゃシビれます。
【国沢光宏】
86/BRZ、ロードスター…2台の国産NAエンジンは「今、買い」
国産車のなかではスバル BRZとトヨタ86に積まれている最新のFA20型水平対向4気筒DOHCエンジンが魅力的だ。
デビュー時は今一歩の印象だったが、きめ細かい改良を加え、気持ちいいエンジンに育っている。特に6速MT車のFA20型はレッドゾーンの7500回転が実用になるなど、名機EJ20型ターボに劣らない魅力を手にいれた。
このFA20型水平対向エンジンにターボと8速CVTを組み合わせたWRX S4も刺激的だ。ターボの後押しによって2Lとは思えない豪快な加速を見せ、操る楽しさに満ちている。キレ味が鋭いのはNAエンジンに6速ATのFA20型だが、4L級の強大なトルクを生かしての痛快な走りがS4の魅力だ。
ロードスターのエンジンも気持ちよく回る。レスポンスもシャープだ。特に1.5LのP5-VP型4気筒DOHCは、プレミアムガソリンを指定したこともあり、高回転までストレスなく回る。その気になれば7000回転まで使い切ることができ、6速MTを駆使しての走りが楽しい。もう少し音色がよければ、さらに官能的になる。
マークX、ポロGTIは2氏ともにお墨付きの今買いなエンジン
マークXに積まれている2.5Lの4GR-FSE型直噴エンジンも軽やかで上質なパワーフィールだ。設計の古いセダンということで目立たないが、V型6気筒は滑らかに回り、レスポンスも鋭い。6速ATでも気持ちよくパワーとトルクが盛り上がる。扱いやすいだけでなく、意外にも高回転までストレスなく回るエンジンなのだ。
輸入車ではミニのクーパーに搭載される1.5Lの3気筒クリーンディーゼルがいい。2.5L並みの分厚いトルクを低回転から発生し、回せばターボの胸のすく加速を味わえる。ハイブリッド車に迫る実用燃費も魅力だ。
VWポロは1.2Lの直噴ターボもいい仕上がりだが、予算内でGTIに手が届く。1.8Lの直噴ターボエンジンはパワフルだ。6速MTも用意されている。
【片岡英明】
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