ベルリンの壁崩壊が1989年。アンゲラ・メルケルが、ドイツ初の女性首相に就任したのが2005年。そして、ドイツがまた、それにならぶ大きな節目を迎えようとしている。それはクルマ社会の、大規模な電動化チェンジである。
1939 BEETLE
荒地も山も何のその メルセデスらしさ全開のファミリーカーGLBに試乗
湖のほとりで空冷ビートルと夫婦がくつろぐ。1939年から2003年まで生産され、累計生産台数は「2152万9464台」。伝説的大衆車だ。なんだかこの時代のほうが、文化的な気がするのは、僕だけ?
規模の縮小で、「あぁ寂しい」との声が多かった今年のフランクフルトモーターショー、ではあったのだが、ひときわ輝いていたモデルが2台あった。フォルクスワーゲン ID.3とホンダeである。とくにID.3は、すでに欧州で先行予約受注が3万台を突破しているそうだ。コンセプトカーも多く溢れるモーターショーであるが、実際に〝買える〟量産型のモデルは、これを買ったらどんなライフスタイルが待っているんだろう、と想像できて、僕はよりわくわくする。ID.3なら、思いっきりの遠出には向かないが、都内を音を立てず、静かに、ジェントルに、いいパパな感じで家族を迎えに行くのはなかなかいい気分だろうな、と思った。
1997 GOLF
メルセデスのCクラスと並び、ザ・スタンダードな車となったGOLF。どの世代も完成度は完璧! 初代、2代目のデザインが好きだけど、こちらは、4代目の「ゴルフ4」。
2021年に名門のツヴィッカウ工場は完全に電気自動車の生産工場になる
イギリスとフランスでは、2040年にガソリン車とディーゼル車の新車販売が禁止される。ゆえに、2019年のこのタイミングから、〝攻撃的に〟EV化をしかけていかねばならない。そこでフォルクスワーゲンは、戦略を大きく変えている。主力の電動化である。まずはボリュームゾーンである3万€以下のID.3から。そして、2028年までにピュアEVを2200万台生産すると宣言している。ただ、彼らは単純に電気自動車の製造販売会社になろうとしているわけではない。CO₂ニュートラルな、環境に優しい会社へと進化する。ID.3は、(1)ゴルフとほぼ同じボディサイズなのにより室内が広い(2)床下バッテリーで重心が低くFun To Driveがある、という魅力があるのだが、最大の魅力は、(3)環境を一切汚さないクルマ、という点にあるのかもしれない。
2019 ID.3
ファーストエディションのオーダーが3万台を突破。そう、これがゴルフに代わる、フォルクスワーゲンの次なる主力だ!
また、フランクフルトモーターショーの後、自動車産業発祥の地として発展してきたザクセン州にある「ツヴィッカウ工場」を見学する機会を得た。工場ではすでにID.3の生産が始まっており、2020年には、ゴルフとID.3の生産が半々、そして、2021年には、100%電気自動車専門工場になるという。あと1年とちょっと先の話である。114年の歴史を誇る工場であるが、内燃機関に別れを告げるのだ。CO₂排出も極力抑えながら……。
メルケル首相も、フランクフルトモーターショーを視察に訪れた。ID.3には、実際に座り、その出来を確かめていたという。Volkswagen AG今回、フランクフルトモーターショーと、ツヴィッカウ工場を取材して、空冷ポルシェの音を愛する自分は、やや叩きのめされた気分にもなった。ドイツの車メーカー、とくにフォルクスワーゲンはEV化へ本気だ。
Words 森口德昭 Noriaki Moriguchi@GQ
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