現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ルネサスとオープンシナジー:パロット・フォルシア・オートモーティブのセーフ・マルチディスプレイ・コクピットに採用

ここから本文です

ルネサスとオープンシナジー:パロット・フォルシア・オートモーティブのセーフ・マルチディスプレイ・コクピットに採用

掲載 更新
ルネサスとオープンシナジー:パロット・フォルシア・オートモーティブのセーフ・マルチディスプレイ・コクピットに採用

ルネサスのSoC (System on Chip) 「R-Car H3」と、オープンシナジーのハイパーバイザ「COQOS Hypervisor SDK」が、パロット·フォルシア·オートモーティブ社のセーフ·マルチディスプレイ·コックピットに採用された。

 R-Car H3上のCOQOS HypervisorゲストOSには、Androidの最新バージョンを搭載しており、AndroidベースのIVI(車載インフォテインメント)と、メータなどの安全に関わるインスツルメント・クラスタ機能をLinuxベースで実行可能だ。COQOS Hypervisor SDKはR-Car H3のGPU (Graphics Processing Unit) をAndroidとLinuxで共有化し、アプリケーションを複数のディプレイへ自由に表示することができ、多様で柔軟なコックピットシステムを実現する。

日立化成:マレーシアに感光性フィルムの特性評価を行う「技術センタ」を開設

 パロット・フォルシア・オートモーティブ社、Director of StrategyであるFrederic Fonsales氏は、次のように述べている。「オープンシナジーのハイパーバイザ技術とルネサスのR-Car H3により弊社のフロントおよびリア・インフォテインメントシステムに安全性とスケーラビリティをもたらすことが出来ました。この技術を採用した弊社初のマルチディスプレイ・コクピットは、欧州のプレミアムカーメーカーにて2019年より生産されます」

 ルネサスのオートモーティブソリューション事業本部、テクニカルカスタマーエンゲージメント統括部長である吉田直樹氏は次のように述べている。「オープンシナジーとの強力なパートナーシップにより、Android上でIVI機能を実現させる革新的なコクピットソリューションを実現できました。今回、パロット・フォルシア・オートモーティブ社に採用された堅牢で柔軟なハイパーバイザシステムは2019年に生産が開始され、新たな可能性を編み出すでしょう」

 オープンシナジーのCEOであるStefaan Sonck Thiebaut氏は次のように述べている。「COQOS Hypervisor SDKはルネサスのハードウェアおよびソフトウェア仮想拡張機能をフル活用しており、完璧な組み合わせです。オープンシナジーのソリューションは、複数の仮想マシンがマルチディスプレイをフレキシブルに安全に使用できるディスプレイの共有機能等を搭載しています。これにより、お客様により多くオプションを提供すると共に開発期間の短縮を支援します」

 ルネサスの車載向けSoC「R-Car H3」は、統合コクピットやコネクテッドカーに最適な機能と性能を有している。R-Car H3のGPUやVideo/Audio用IPには仮想化機能が搭載されているため、ハイパーバイザによる仮想化が可能であり、複数のOSを完全に独立して安全に動作させることができる。

 オープンシナジーの最新仮想化技術COQOS Hypervisor SDKは、LinuxやAndroidのような多目的OSと、リアルタイムOSやAUTOSARに準拠するソフトウェアも同時にひとつのSoCで実行できる、安全で効率的に構築されたハイパーバイザ。このハイパーバイザは、R-Car H3の仮想化機能を活かすことにより、R-Car H3の性能を発揮させ、高い信頼性を確保している。

 今回、パロット・フォルシア・オートモーティブ社が開発したコクピットシステムは、信頼性が求められるインスツルメンツ・クラスタ機能を、Linux ベースで行っている。インスツルメンツ・クラスタシステムに対して、Linuxは理想的なOSのひとつですが、独自にはASILに対応できない。このため、オープンシナジーは、Safe IC Guardを開発した。これにより、ゲストOSが独立して動作し、信頼性が求められるOSの安全に関わる情報が正しく表示されているかを検証することが可能。また、COQOS Hypervisor SDKは、すでに「Android P」を含む最新Android OSの動作をテスト済みであり、IVI機能を3つ目のゲストOSとなるAndroid上で動作させることが可能である。

 COQOS Hypervisor SDKは、複数のOS がR-Car H3のGPUを同時に使用したり、複数のディプレイへのアクセスを可能にする。例えば、Android上で起動しているIVIアプリケーションが、Linux上で起動しているインスツルメンツ·クラスタと、ディスプレイを共有化することが可能。この際に、安全性が重要な情報を妨害しないように、スクリーンマネージャがインスツルメンツ·クラスタ内の画面共有化を管理する。また、COQOS Hypervisor SDKは、R-Car H3のArm Cortex R7 コアで起動するAUTOSARに準拠するCAN ゲートウェイにも対応している。これにより車載ネットワークへのシームレスな接続が可能となった。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

200台限定のBRZ。スバル、アグレッシブかつ上質な特別仕様車STI Sportパープル・エディションを発表
200台限定のBRZ。スバル、アグレッシブかつ上質な特別仕様車STI Sportパープル・エディションを発表
AUTOSPORT web
ついに2.0Lエンジンを積むロードスターの市販仕様が見えた!【東京オートサロン2025】
ついに2.0Lエンジンを積むロードスターの市販仕様が見えた!【東京オートサロン2025】
グーネット
早くもイジったプレリュードと初公開シビックRで走りに全振り【東京オートサロン2025】
早くもイジったプレリュードと初公開シビックRで走りに全振り【東京オートサロン2025】
グーネット
わずか300台の[中谷チューン]を覚えているか? [FTO]の特別仕様車に込めた想いを本人がカミングアウト!!!!!!!
わずか300台の[中谷チューン]を覚えているか? [FTO]の特別仕様車に込めた想いを本人がカミングアウト!!!!!!!
ベストカーWeb
部品取りの三菱「ジープ」を純正に戻した理由は? ノーマルの乗り味を知るためでした…いまでは超貴重な初期型エンケイ「バハ」ホイールに注目です
部品取りの三菱「ジープ」を純正に戻した理由は? ノーマルの乗り味を知るためでした…いまでは超貴重な初期型エンケイ「バハ」ホイールに注目です
Auto Messe Web
ミッドシップ化したGRヤリスの正体は?【東京オートサロン2025】
ミッドシップ化したGRヤリスの正体は?【東京オートサロン2025】
グーネット
ホンダ「シビック タイプR」黒が映える新パッケージ 東京オートサロン2025で初披露!
ホンダ「シビック タイプR」黒が映える新パッケージ 東京オートサロン2025で初披露!
グーネット
フォルクスワーゲン 新型「ゴルフR/ゴルフRヴァリアント」初公開!より力強くイメチェン
フォルクスワーゲン 新型「ゴルフR/ゴルフRヴァリアント」初公開!より力強くイメチェン
グーネット
DUNLOP初の試み! ドレスアップ需要に対応したデザインのワンボックスカー向けホワイトレタータイヤ「W01」を3月発売
DUNLOP初の試み! ドレスアップ需要に対応したデザインのワンボックスカー向けホワイトレタータイヤ「W01」を3月発売
くるまのニュース
シームレスなハイブリッド! ホンダHR-V(ヴェゼル) e:HEVへ英国試乗 低グレードが高コスパ
シームレスなハイブリッド! ホンダHR-V(ヴェゼル) e:HEVへ英国試乗 低グレードが高コスパ
AUTOCAR JAPAN
元クラシック・ミニオーナーが最新「MINI」に乗ってみると…?「BEV」と「ガソリンモデル」の違いを比較しました【KEEP ON RACING】
元クラシック・ミニオーナーが最新「MINI」に乗ってみると…?「BEV」と「ガソリンモデル」の違いを比較しました【KEEP ON RACING】
Auto Messe Web
日本初公開のヒョンデ最小EVインスターは思ったよりカワイイ【東京オートサロン2025】
日本初公開のヒョンデ最小EVインスターは思ったよりカワイイ【東京オートサロン2025】
グーネット
ヒョンデ 新型「インスター」日本初公開! 個性派デザインと実用性を備えたスモールEV
ヒョンデ 新型「インスター」日本初公開! 個性派デザインと実用性を備えたスモールEV
グーネット
ホンダ 新型EVに「明確な個性」持たせるユニークなデザイン採用 欧州車にない多様性
ホンダ 新型EVに「明確な個性」持たせるユニークなデザイン採用 欧州車にない多様性
AUTOCAR JAPAN
スバル 新型「S210」プロトタイプ初公開!限定販売も決定のSTIコンプリートカー
スバル 新型「S210」プロトタイプ初公開!限定販売も決定のSTIコンプリートカー
グーネット
平川亮がアルピーヌのテスト兼リザーブドライバーに就任。日本GPでのFP1出走も明らかに
平川亮がアルピーヌのテスト兼リザーブドライバーに就任。日本GPでのFP1出走も明らかに
AUTOSPORT web
雪の日に「ワイパー」立てるべき? そもそも立てにくい車も存在 積雪対策の意味とは
雪の日に「ワイパー」立てるべき? そもそも立てにくい車も存在 積雪対策の意味とは
乗りものニュース
【欧州】“カクカク”デザインのレトロスタイル! 32年ぶり復活のルノー新型「4(キャトル)」! 旧車デザインの「コンパクトSUV」2025年発売へ
【欧州】“カクカク”デザインのレトロスタイル! 32年ぶり復活のルノー新型「4(キャトル)」! 旧車デザインの「コンパクトSUV」2025年発売へ
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

521.0685.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

125.0298.0万円

中古車を検索
H3の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

521.0685.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

125.0298.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村