88psエンジンで高性能をアピールした後期型
1963年9月に登場した二代目プリンス・スカイラインS50型系は、初のスカGとして名高い6気筒エンジン車(S54A/B)を中心に語られがちだが、それは車体を延長した派生型に過ぎず、あくまでその本流は、4気筒エンジン搭載の「1500」である。
ハコスカ・マニア垂涎の逸品!?日産スカイライン1500(C10型系)【魅惑の自動車カタログ・レミニセンス】第3回
【画像43枚】見事に再現された後期型デラックスとその制作工程を見る!
先代(初代)末期に1.9Lに拡大されていたエンジンを、上位のグロリアとの差別化から1.5Lに戻し、ボディも小型化したS50型は、モノコック構造や封印ヘッドのメンテナンスフリー・エンジン、1年間グリスアップ不要のサスペンションなど、当時の国産車の最先端を行く画期的な新型車であった。
サーキットの伝説を纏ったGT系とは別に、上質な小型サルーンとして一定の人気を得たスカイライン1500は、1966年のマイナーチェンジでS50-2型となり、フロントグリルやテールライトなど外装の一部が変更された。これに先立ち1965年にプリンスが日産に吸収合併されたため、正式名称はニッサン・プリンス・スカイラインとなった。さらに1967年8月、新開発のSOHC 4気筒エンジン(G15)が投入されてS57D型に発展、外装細部も小変更されている。
ノーズ短縮だけでなくグリーンハウスなどの基本形状も修正!
本作例はフジミ製1/24スケール・プラモデルのS54量産前期型をベースに、このスカイライン1500最終型を再現したものだ。フジミのS54は今世紀に入ってリリースされた比較的新しいキットで、内外装やシャシーが精密に再現され評価が高いが、ボディ側面の丸みやノーズ形状、側面ピラーの立ち具合などに独特の解釈も見られる。
これまでに本誌(注:「モデルカーズ」誌のこと)作例ではそれらに修正を加え、より実車の印象に近づける工作を紹介してきたが、本作例も独自の方法で修正工作を加えた上で、ボディをスカットル付近で切断してショートボディ化し(こっちがオリジナルなのでむしろ本来の長さに戻したと言うべきか……)さらにフロントグリルやリアコンビ、サイドマーカー、Cピラーのアウトレットなど細部も変更してS57D化した。
インテリアは前後シートとメーター周り、ステアリングを変更し、ファミリーカーらしい穏やかな雰囲気を再現した。ドア内張りの縫い込みもS57DはS54前期型とは異なるが、完成すると目立たないのでこれは省略した。シャシーも実車は駆動系・排気系の形状が6気筒と4気筒では大きく異なるが、ボディに合わせてホイールベースを詰めた以外、ほぼそのまま使っている。
キットの弱点としてしばしば問題にされるタイヤ(旧いピレリP7の使い回し)は、ほぼ同世代・同車格といえるハセガワ製BMW2002tiiからスワップした。幅はほぼピッタリ、外径は1mmほど大きいが、細く繊細なモールドは、スカイライン1500の大人しい雰囲気にドンピシャだ。
S50型系にはこの他にステーションワゴンや商用バン(スカイウェイ)もある。今回の改造の延長として、それらにもいずれ挑戦してみたい……と秘かに野心を燃やす作者なのである。
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みんなのコメント
…あ!これがホントの形だった
ロングノーズは前年の日本GPでの雪辱を果たす為の
秘密兵器
・・・スカイライン伝説の始まりです。