走行距離の多いクルマなのになぜ?
地球温暖化に端を発するCO2排出量規制強化の動きから、乗用車はもちろん商用車にまで電動化のトレンドが波及しているにも関わらず、電動車の設定が皆無に等しいカテゴリーが存在する。
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その一つが、トヨタのハイエース(レジアスエース)や日産NV350キャラバンといったミッドサイズのキャブオーバーバンだ。 世界は地球温暖化対策の流れだが、この両車になぜ、ハイブリッドカーやPHV、EV、FCVといった電動モデルが設定されないのかを考えてみたい。
車載スペースがを優先的に設計
やはり第一は、確実に荷室容量が減るからだろう。
エンジンがなくパワートレインのレイアウト自由度が高いEVやFCVでも、巨大な駆動用バッテリーや高圧水素タンクを搭載しなければならない。
しかも、商用バンは基本的に荷物を積んで走るため加速時の負荷が大きく、最低でも1日電気を充電(または水素充填)せずに済むだけの航続距離を確保するには相応の容量が必要だ。ハイブリッドカーやPHVでも、燃費低減に寄与できるだけのモーター走行領域を確保しようとすればやはり、むやみに駆動用バッテリーを小型化することはできない。
積載フルで入り込めない電動化
ふたつ目の理由としては、法的に認められる「最大積載量」の問題がある。
最大積載量は、”車両総重量から車両重量(=キャブとシャシー、架装の合計)と乗車定員×55kgを引いた数値”だ。トラックがそうであるように、現実的には車格に応じて車両総重量=クルマが耐えられる重さが決まってくる。
ハイエースやNV350キャラバンの場合は車両総重量が3トン前後となるわけだが、その中で車両重量が重くなり、乗車定員が増えるほど、最大積載量は減ってしまうのが実情。従って、車両重量の増加が避けられない電動化は、最大積載量の減少に直結するため、多くの荷物を積みたいユーザーのニーズに逆らうことになってしまうのだ。
コスト問題解決の大転換はあるのか
最後の理由として、イニシャルとランニング、双方のコストの問題がある。
ハイエースやNV350キャラバンは中小零細企業や個人事業主のビジネスユース、あるいは趣味で使う個人のユーザーが多いため、車両本体価格が高くなるのはNG。動力性能と燃費の両面で明らかにディーゼルエンジンよりも不利であると知りながら、ガソリンエンジンを設定するのはそこに大きな理由がある。
また、総走行距離が数十万km、あるいは百万km台に達することも珍しくない両車の場合、乗用車では考えられないような劣化や故障が発生するリスクを想定する必要がある。そして電動化は高額な部品の点数増加に直結するため、それらが故障すれば整備費も高額になりがち。
つまり、どれほど電動化によって燃費が改善され燃料費を節約できても、車両本体価格や整備費の上昇分を打ち消して余りあるほどでなければ、ユーザーは買ってくれない、というわけだ。
以上のように、ハイエースやNV350キャラバンを電動化するには、何よりもまず駆動用バッテリー、またその他の電動パワートレイン部品を含めたシステムにおいて、現状よりも大幅にコストを下げつつ小型軽量化する必要がある。その道のりは決して近くも平坦でもないように思えるが、果たして…?期待せざるを得ない技術革新がそこにはやってくるのかもしれない。
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