クルマでの移動の際に気をつけたいのは、やはり安全運転。交通法規の遵守。中でも「スピード違反」には注意。オービスがある場所は、スピード過多が特に危険と思われる場所だ。探知アプリなどをじょうずに使い安全運転に役立てよう。
※本稿は2024年1月のものです
文/高山正寛、写真/高山正寛、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年2月10日号
スピード違反ともおさらば!! スマホの「探知機アプリ」最新事情! 意外なレーダー探知機との違いって???
■無用なスピードの出しすぎに注意
光電管によるネズミ捕りをする警察官。物陰などに隠れているため、非常に気づきにくて厄介
年末年始の帰省などクルマでの移動が増えるこの時期、やはり「スピード違反」には気をつけたい。特に昨今設置が拡大している「移動式オービス」に対し、ドライバー側も自己防衛が必要。一番効果が期待できるのはレーダー探知機だが、価格面で二の足を踏むユーザーも多い。
そこでスマホアプリの出番。効果も含め、活用メリットを紹介しよう。
■オービスが配備される場所
移動式オービスは省力化、コストダウンが可能なため増殖中。移動式というだけに、まさに神出鬼没だ
これまでのオービスは幹線道路を中心に固定配備されていたことは多くのドライバーが理解しているだろう。これとは別にレーダーや光電管、そして覆面パトカーなどによる追尾計測による検挙など、さまざまなパターンがある。
しかし前述した方式の場合、基本は警察官の配置が必要になり労働時間が増える可能性が高くなる。そこに登場したのが移動式オービスだ。
まず設置が簡単で早朝や深夜などの時間帯なども少ない人数で運用できる。そして設置スペースもフレキシブルなのでまさに“神出鬼没”。
これまでも一級国道などで速度が出やすい場所に設置されるケースが多かったのだが、昨今では高速道路、そして注意しなければいけないのが「ゾーン30」に代表される生活区域における交通規制エリアにも登場しているのだ。
■スマホアプリの強みは「データベース」
スマホアプリはオービスの緯度経度のデータからドライバーに警告する
今回紹介するアプリは目的としては安全運転のためのツールのひとつだが、オービスをはじめとするレーダーや電波を「探知」するわけではない。
スマホアプリの場合は事前に収録されたデータベースを元に取り締まり情報を表示、警告する。当然のことだが、レーダー探知機のような「受信感度」は関係なく、スマホのGPS感度を含めた受信精度、そして最も重要なのが取り締まり情報を含めた「データベース」の精度と鮮度が求められる。
今回紹介するアプリも含め、基本的な考えは地図データ上(多くの場合はGoogleマップ上)にカスタマイズした取り締まり情報等を載せることで情報をドライバーに伝える。
現在も主流はこれらを使った専用アプリが有償無償を問わずアプリストアで入手できるが、昨今ではこれまた主流の「カーナビアプリ」にオービス情報をインストールするものも増えてきている。
■オービス位置などのデータベースを細かく更新
小回りの利く白バイに要注意。高速道路だけでなく一般道でも覆面パトカーが虎視眈々と獲物を狙っている……
ただ、どちらがいいかというと、そのドライバーの目的や使い方で大きく異なる。
実際、専用アプリにもナビ機能を搭載しているものがあるが、例えば渋滞情報を表示する「VICS」には非対応だったりルート案内がイマイチだったりする。逆にカーナビアプリの場合は移動式オービスの情報はほぼ反映されていない。
まさに「帯に短したすきに長し」だが、スマホの場合、表示されているアプリの階層下、つまり見えない裏側の部分で別のアプリを動かす「バックグラウンド」という考えが有効だ。
つまり、画面はカーナビアプリだが、取り締まり情報等は裏側で動いている専用アプリがポイントに近づくと、音声またはアプリにも寄るがカーナビ画面上にポップアップ(割り込み)表示してくれる。
実際のところ、筆者は現在、スマホの画面上にはメインとしてカーナビアプリ、そしてバックグラウンドで取り締まりアプリを使っているが、取り締まり情報の量、質とも専用アプリのほうが圧倒的な実力を持つ。
特に移動式オービスの場合、同じ道路でも少しずつ設置位置をずらしたりするケースもあり、これらの情報は利用しているユーザーの投稿後、その正否をソフト会社がしっかり確認した後、データベースが更新されるわけだ。
もちろん、すべてのソフトが同じように更新されるわけではないが、これに関しては利用ユーザーの「助け合い」で成り立っていると言ってもいい。その点ではソフトのレビュー(口コミ)などを参考にするといい。
■スマホアプリの注意点
ここまで聞くといいことづくめ(実際便利)に聞こえるが何よりもスマホを使っていることで注意しなければならない点がある。
特にスマホ自体は精密機器で、もともとクルマの中で使うのには環境的には厳しい。そして同時に2つのアプリを動かすことから、
1.バッテリーの消耗が早い
2.本体の発熱量が増す
3.アプリによっては案内(特に音声)がゴチャゴチャしてわかりづらい
などのデメリットも発生する。
特に昨今のスマホは高性能化が進み、本体内のCPUやバッテリー自体の発熱も多い。アプリ会社によっては注意を促しているものもある。
アプリ自体は前述したように多種多様で有償/無償もある。まずは無償で使い、広告表示などがうざかったり、機能が物足りなければ有償、アプリによっては1カ月無料というものもあるので判断して選ぶといいだろう。
■お薦めの取り締まり関連アプリ3選
●オービスガイド
Android13.0以降、iOS12.0以降。広告付き無料版、通常版(買い切り版:480円)※プラスしてプレミアムコース:月額120円(OSにより仕様が異なる)
全国1000カ所以上のポイントを実地調査し実在するオービスのみを登録するなど膨大なデータベースを持つ専用アプリ。WEBブラウザ上でも同様の情報を確認することができる。
とにかくこのアプリが優れているのはユーザーからの情報投稿が頻繁に行われている点、筆者も過去投稿したがしっかり反映されており、レベルが高い。買い切り版でも充分だがフル機能を使いこなすのであれば、月額120円はむしろお得と言える内容である。
●交通違反撲滅委員会EXECUTIVE
Android4.1以降(360円:買い切り) iOS/iPadOS9.0以降(400円:買い切り)
周辺に存在する取り締まり情報をわかりやすいアイコンで表示するアプリ。データ更新機能やユーザーの投稿機能もあり、有料道路では交通規制情報も教えてくれる。ナビ機能もあるが、あくまでも簡易型だ。
過去の移動式オービス情報の表示も対応するなどアップデートは確実に行われている。ユーザーは「委員」と呼ばれ、取り締まり情報を報告することでランクが上がる昇格システムも面白い。最終目標は「統合幕僚委員長」である。
●カーナビタイム
Android 8.0以降(700円:月額コース他) iOS/iPadOS15.0以降(700円:月額コース他)
高性能カーナビだけでなく、ドライブレコーダー機能も搭載するスーパーアプリ。CarPlay、Android Autoにも対応するなど、日々進化しているはさすがのひと言。
専用アプリのような詳細データはないが、スポットアイコン機能の中に「オービス」と「速度違反取締」があるのでこれにチェックを入れればドライブ中の安全運転の手助けになる。性能は申しぶんないが、唯一の弱点は料金プランが多すぎてユーザーが悩むことだ。
■カーナビの老舗のパイオニア参入!
COCCHiのナビ画面、オービスはパイオニアのカーナビ同様、「ネズミ」が表示されるのでわかりやすい
カロッツェリアの高性能ナビ能力をスマホでも使いこなせるのが「COCCHi(コッチ)」だ。同社のリアルタイム予測・情報データなどを活用することで目的地まで正確に案内することはもちろん、Android AutoやCarplayにも対応。
オービス情報に関しては月額350円の有償プランが必要となるが、オービスが設置されている場所に接近すると地図と音声ガイダンスで案内、データ更新も年1回行われる。
アプリのアップデートは頻繁に行われており、最近では2023年12月18日に案内音声を人間の発話に近い「ニューラル音声」に対応させた。現状ではスマホ単体での横画面には対応していないが、いずれ改善されるだろう。
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みんなのコメント
1キロでも超過したら違反なのだけど。白バイもパトカーも国会議員も官僚も一台も守っていないのに。
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お巡りさん「じゃあスマホイジりで摘発するね♡」