この記事をまとめると
■廉価版のイメージが強かった無塗装の黒バンパーだが最近はツール感を引き立てると人気だ
最近のクルマで流行りの未塗装黒樹脂パーツ! 未塗装だけど傷がついたら修復できるのか調べてみた
■黒バンパーの代表格がルノー・カングーであえて黒バンパーのグレードを日本導入している
■日本車では黒バンパー採用モデルとしてスズキ・ジムニーとハスラーが思い出される
ルノー・カングーはあえて黒バンパー乗用車仕様を日本専用で用意
かつては廉価版というイメージが強かった黒バンパー。でも最近は、むしろそれがツール感を引き立てるということで、あえてボディ同色としない車種も増えてきた。
代表格がルノー・カングーだろう。カングーはヨーロッパでは商用車としてもおなじみで、ガシガシ使い倒しても傷が目立たない黒バンパーがポピュラー。正規輸入された乗用車仕様も、初代の前期型はそうだった。後期型では一部ボディ色やフルカラードになったけれど、すでにこの頃から黒バンパーを好むユーザーはいて、オーセンティックやアクティフなどのグレードで残るようになった。
今年上陸した3代目もその伝統は受け継いでいて、フルカラードのインテンスとともに、黒バンパーのクレアティフがラインアップされている。
日本にカングーより遅れて導入されたライバル、プジョー・リフターとシトロエン・ベルランゴは、当初はカングーより格上という位置付けだったこともあって、リヤは黒バンパーだったもののフロントはカラードバンパーが標準だった。
しかし、カングーが今年のモデルチェンジで装備も価格も同レベルになると、プジョーもシトロエンもステランティスの一員になったこともあり、基本設計を共有するフィアット・ドブロの輸入を開始。
こちらはヨーロッパでも前後とも黒バンパーが標準なので、そのまま日本で展開されている。
スズキはヘビーデューティさの演出に黒バンパーを活用
これ以外ではスズキ・ジムニー/ジムニーシエラとジープ・ラングラー/グラディエーター、先日国内市場への復活が発表されたトヨタ・ランドクルーザー70といったヘビーデューティ4WDが思い浮かぶ。
かつてはすべて鉄バンパーで、初代のジムニーや昔のグラディエーターは白バンパー、初期のランクル70はクロームメッキ仕上げが一般的だった。その後、樹脂バンパーに変わるわけだが、特筆すべきは先代(3代目)ジムニー/ジムニーシエラで、カラードバンパーを採用していたこと。
当時はセダンやハッチバックをベースとしたSUVが次々に登場してきた頃で、ジムニーも見た目をそれっぽく装いたいという考えから、丸みを帯びたスタイリングにカラードバンパーという出で立ちになったのだろう。
でもその後、予想以上にSUVのラインアップが増えると、ヘビーデューティなモデルが逆に新鮮に感じられるようになった。その流れをいち早く掴んで、現行型であの形にスイッチしたスズキはたいしたものだ。
スズキと言えばもう1台、ハスラーも触れておきたい。先代かつ初代が黒バンパーだったからだ。といっても黒一色ではなく、シルバーのバーをアクセントとして入れていて、遠くから見ると昔のメッキバンパーに見えた。
ところが現行型は当初、シルバーの部分をボディ同色に変更。でも特別仕様車でシルバーバンパーが復活すると、マイナーチェンジで2トーンカラーはルーフと同じ色をここに入れるようになり、ルーフがガンメタの場合は黒バンパー、ベージュの場合は初代のシルバーっぽく見えるようになった。
現行型の仕立てを戻すほど初代の影響力は大きかったわけで、いまもSNSなどでつながりを持たせていただいている初代のデザイナーは、やっぱりセンス抜群だったんだと再確認した。
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