やっぱ旧車は最高だわ…魅惑の「スープラ秋祭り」体験!! トヨタの至宝を味わいまくり!!

　ども、『ベストカー』本誌販売担当の「えぬ崎」です！

　販売部所属なのに旧車の企画といえばしゃしゃり出てくるワタクシですが、今回、旧車レンタルでおなじみの「Vintage Club by KINTO」さんが、なにやら「スープラ祭り」なるイベントを開催するとの情報をキャッチ。最新のGRスープラ（DB型、通称90スープラ）、80スープラ、70スープラ、そして60スープラとして国外では販売されたセリカXXの４台に一度に試乗できるらしく、さっそくお邪魔してきました！

文、写真／えぬ崎（『ベストカー』本誌販売担当）

■「あれ、オレ運転上手くね？」

　というわけで、やってきました「スープラ祭り」、開催場所は兵庫県芦屋市・西宮市・神戸市北区にまたがる芦有ドライブウェイ内の「東六甲展望台」。大阪湾を一望出来て、ドラマ『半沢直樹』１stシーズンで夜景シーンのロケ地にもなった場所でもあります。当日は祭りに相応しい快晴！

　最初に試乗したのは最新の90スープラ（DB型）から。

現行型GRスープラ。歴代スープラと並ぶとしっかりDNAを受け継いでいるのがわかる

　直６、3000ccターボのRZ、MT。隣に乗るのはこのGRスープラの開発責任者である硲(はざま)文彦氏。このイベントのために、わざわざ名古屋から自走してきたそうです、本気の人です。いきなり緊張するシチュエーションですが、スコッと気持ちよく入るシフト、とてつもない剛性感、車重を感じさせないトルク、中低速コーナーが多いコースでなんのストレスも感じず、しっかりと路面をつかまえながら気持ちよく走り抜けられる感覚。

　あれ、オレ運転上手くね？　

　という勘違いをするくらい気持ちがいい。

　なんでも2019年のGRスープラ初登場時から足回りなどかなり改良されているそうです。硲さん曰く「『スープラ』の名前を冠した、という意味で、コーナーへの鼻先の入りの良さ、みたいなものは意識しましたね」。

　なるほど、コーナーリング中のアクセルワークとハンドル操作の「ちょい足し」が安心して出来る。限界がまだまだ奥にある感じ。いや、このクルマ、自分の愛車RX-８よりとんでもなく速いわ(当り前)。令和のクルマすげえっス！

　次に試乗したのが70スープラ（A70型）。2.5Lツインターボ、1JZ‐GTEのエアロトップ。

A70型スープラ（1986年-1993年）。トヨタのフラッグシップスポーツとしての地位を確立した日本車黄金期（80年代）を代表する名車

　天気もいいので全開です！　４台の中で個人的にスタイリングが一番好き。一時期、本気で購入を考えました(けど買えねえー)。30年以上前のクルマなのに前のオーナーのおかげでかなり状態は良かったらしい。

　座ってみるといまだに漂う高級感。いざ走らせてみると……重い！　スポーツカーというよりグランドツアラーな印象。ソアラと共用のプラットフォームだもんなあ。エアロトップのせいでボディのヤレが多少出てしまっているせいもあるのかも。ただし直線の加速はさすが！　高級感と開放感とともに六甲山の風が超絶気持ちいいです！

■一番人気は「80」！！　納得！！！

　3番目の試乗はワイルドな映画のおかげもあって世界的大人気の80スープラ（A80型）。

A80型スープラ（1993年-2002年）。日本車の爛熟期に登場したトップスポーツ。ライバルは日産スカイラインGT-R、ホンダNSX。どことなく愛嬌のあるフロントマスクと強靭なエンジン（2JZ-GTE型）でファンを魅了

　高騰し過ぎて本当に絶対に買えねえ～！　こちらも状態はいいです。中古車市場に出たら90スープラと同じかそれ以上の値段かも(苦笑)。

　けれど人気の理由がわかる楽しさ。

　先ほど硲氏が言っていた「鼻先の入りやすさ」が素晴らしい！　驚くほどアンダーが出ない。コーナーリングの最中に「まだ入る、まだ入る！」という感覚。80スープラってこんなクルマだったのね。2JZ-GTEエンジンも気持ちいいし、映画のおかげで人気だとナメてましたすいません！

　最後は最も旧いセリカXX、60スープラ（A60型）。

A60型セリカXX（1981年-1986年）。『よろしくメカドック』（次原隆二著）ファンが涙ぐむ、80年代の名車。性能も抜群だがなにより「ザ・グランドツーリング」ともいえるスタイルで当時の若者を魅了した

　第一印象はとにかく内装が激シブ！当時の内装の生地を忠実に再現して張り替えたそうです。Vintage Clubの本気！　やや細身のハンドルも旧車ならでは。

　エンジンは1G-GEU、2リッターで４台の中では唯一のNA。

　確かに他の３台と比べると非力で、上りコーナーの立ち上がりでは２速まで落とす場面も。しかし、そういう挙動を上手くスムーズに操作したくなる気持ちに駆り立てられます。エンジンも直６ならではの滑らかさが味わえて一番気持ちいい、というか美味しい感覚。ビルシュタインで一新した足回りも、しっかり適度な固さがあってコーナーリングが楽しい。Vintage Clubが最も手をかけたとあって、味わい深くて最高です！

　他の試乗体験者にも話を聞いてみたところ、80スープラの人気がダントツ。一番ジャストサイズなパワー感で操作の気持ちよさが感じられるから、だそうです。

　でも一番旧車の味わいがあるのはセリカXXだし、一番カッコいいのは70だし、一番速いのは90スープラだから！　まあ集まった皆さんも旧車好きで、独自のこだわりがある面倒くさいヤツばかりですからね(自分含む)。

旧車好きなら思わず飛び跳ねるイベント。「Vintage Club by KINTO」はスープラ以外にもさまざまな魅力あふれる旧車を用意しており、全国でこういう試乗イベントを開催中。すげー、周りてぇー！

　そうこうしている間に現役の歴代スープラオーナーさんたちも集まってきて、本当にお祭りの様相。開発責任者の硲さんに質問しまくって超自由な雰囲気。みんなクルマ大好き人間ばかりで最高のお祭りでした！

【イベント概要】
イベント名：「スープラ秋祭りin神戸」
開催日時：2023年9月30日(土)9:00~16:30
車両：セリカXX ・70 スープラ・80 スープラ・GR スープラ
場所：芦有ドライブウェイ 東六甲展望台（兵庫県西宮市越水社家郷山16868）
内容：試乗＋展示
主催：Vintage Club by KINTO　https://vintage.kinto-jp.com/
※「Vintage Club by KINTO」は旧車を徹底的にリペアして新車当時の「楽しさ」を引き出し、1日25,000円～でレンタルしてくれるサービス。今回試乗させていただいたGRスープラや70スープラ、セリカXXなども絶賛レンタル中。いやあ…これ一週間くらい借りてドライブ行きたい…3年くらい寿命が伸びそう……。

Comments

[葛葉恭次]

現行トヨタマークの時点で旧車感がない。

[ivq********]

スープラ外混じってるし!