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非凡な仕立てで大人気に!超絶癒やし系「日産パオ」とはどんなクルマだった? 

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非凡な仕立てで大人気に!超絶癒やし系「日産パオ」とはどんなクルマだった? 

今から30年以上も前の話。1987年の東京モーターショーにて出展され、「ポストBe-1」として話題を集めた日産PAO(パオ)が発売されたのは1989年1月15日。予約受け付けは全ディーラーで同年4月15日まで。つまり3カ月という短期間限定で扱われたニューモデルだった。

「リゾート気分を感じさせるアドベンチャー感覚あふれるクルマ」として開発さえれたパオは、そのスタイルを見ただけで遊び心を刺激される楽しいクルマだ。

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そのボディサイズは、全長3740mm、全幅1570mm、全高1475mm(キャンバストップは1480mm)、ホイールベースは2300mmで、全高が高い点をのぞけば当時のマーチとほぼ同じサイズ。

バリエーションは、ノーマルルーフとキャンバストップ(電動)の2種類。トランスミッションは5速MTと3速ATで、駆動方式はFFのみ。

エンジンは1L直4 OHCのMA10型。キャブレター仕様で、最高出力は52ps/6000rpm、最大トルク7.6kgm/3600rpm。サスペンションはフロントがストラットでリヤが4リンク式。動力性能は平凡だった。

しかし、内外装はきわめて非凡。今でも乗ってみたい、所有したいと思わせる魅力を放っている。レトロタッチのフォルムだが、ドアなどのヒンジやビスなどの金属類、ボディ外板補強のためのリブを意識的に表面に露出させ、さらにルーフ上のファッションモールや鉄パイプ製のバンパーなどと併せてアドベンチャー感覚を強調している。当時、絶えて久しく採用されることのなかった開閉式三角窓、上下2分割式のりやサイドウインドーもユニークだ。

このボディ、見た目には懐古調に映るが、フロントまわりには樹脂パネルを採用、塗装も凝っている。フロントフェンダーとフロントエプロンに採用されたフレックスパネルは、スチールより軽量でサビず、成形の自由度が高く、軽い衝突なら形状が復元するなどの特徴を持つ当時先進の素材。エンジンフードは耐熱性に優れたSMC樹脂だ。塗装は、新型ローレルにも採用されたフッ素樹脂塗装が標準で、アクアグレー、アイボリー、テラコッタ(素焼き土器の色)、オリーブグレーのボディカラーを簡単な手入れだけで美しく保つとのふれこみだった。

インパネは鉄板むき出しだ。シンプルなメーターや、アイボリーのステアリング&シフトノブ、麻感覚のシートクロスなど、シンプルでシャレている。装備面でも全車がパワステ、電磁式ガラスハッチオープナー、テンションレスELR前席シートベルトなどを標準とするなど、なかなか充実していたのだ。

パオ独特の持ち味を大切にした、スチール風のアルミホイールも秀逸。取りはずして野外でも使えるステレオ、キャリングボックスなどの“おもしろオプション”にも注目が集まった。

当時、パオの新車価格は122万円から。現在の中古車価格を見てみると、当時よりも高騰しているものもある。その人気は、いまなお継続中なのだ。

■主要諸元
PAO(5速MT)キャンバストップ主要諸元【寸法mm・重量kg】全長:3740×全幅:1570×全高:1480 ホイールベース:2300 トレッド:前1365/後1355 車両重量:730 【エンジン・性能】型式:MA10S型直4OHC 総排気量:987cc 圧縮比:9.5 最高出力:52㎰/6000rpm 最大トルク:7.6kgm/3600rpm 燃料供給装置:キャブレター 【諸装置】変速比:1速3.412/2速1.958/3速1.258/4速0.921/5速0.721 最終減速比:4.050 ステアリング:ラック&ピニオン サスペンション:前ストラット/後4リンク ブレーキ:前ディスク/後L&Tドラム タイヤ:155SR12

〈まとめ=ドライバーWeb編集部〉

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みんなのコメント

1件
  • 当時の印象としては、限定販売だったBe-1を買い損ねた人を当て込んで出した車。レトロと現代性の共存を狙ったBe-1やS-Cargo、そして発売されなかったシャポーには出す意義があったが、PAOとFIGAROはレトロのためのレトロで、単にブームに乗っかった印象しかない。いま評価されていること自体が解せない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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