■ウェッジシェイプがイカす! 昭和のスポーツモデル
クルマのデザインには時代によって流行があり、絶えず変化しています。
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そして現在は開発ツールや工作機械が進歩したこともあって、複雑な曲面で構成されたモデルが多い印象です。 スポーツカーや高性能車は見た目からも性能を誇示するために、外観も派手に演出されています。
一方で、昭和の時代には直線基調なデザインのクルマが多かったのですが、スポーツモデルやスペシャリティカーには、平面と直線を活かした独特なカッコ良さがありました。
そこで、かつて販売されていたシャープなデザインのクルマを5車種ピックアップして紹介します。
●スバル「アルシオーネ」
1985年に発売された2ドアクーペのスバル「アルシオーネ」は、同社初で唯一のリトラクタブルヘッドライトを採用したモデルです。
外観はまさに「クサビ型」という形容がぴったりな未来的フォルムで、空気抵抗を極限まで抑えたデザインが印象的でした。
実際に空気抵抗を推し量るCD値(空気抵抗係)は0.29と、国産車で初めて0.3を下回る数値を実現しています。
内装のデザインも非常に個性的で、インパネやハンドル周り、シフトノブは、まるで飛行機をイメージさせる作りでした。
駆動方式はスバルらしくFFだけでなく4WDが設定され、搭載されたエンジンは発売当初は1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジンのみでしたが、後期型では2.7リッターの水平対向6気筒自然吸気エンジンが追加されます。
また、グレードによっては自動で車高を調整するエアサスペンションが採用されるなど、見た目だけでなく技術的にも進んだクルマでした。
しかし、販売面では苦戦を強いられ、記録よりも記憶に残る1台となっています。
●三菱「スタリオン」
三菱は世界のスポーツカー市場へ参入することを目的に、1982年に「スタリオン」を発売しました。北米ではスタイリッシュなルックスで人気となり、ポルシェ「924ターボ」のライバルと評されます。
スタリオンは2ドアクーペの「ギャランラムダ」の後継車としてデビュー。ボディは3ドアハッチバックのみのFRで、直線基調のデザインはスマートかつ、スピード感あふれる印象となっています。
1983年には2リッター直列4気筒ターボエンジンにインタークーラーを装着し、175馬力(グロス)にパワーアップされると、1984年には最高出力200馬力(グロス)まで向上し、他メーカーとのパワー競争に参画。
そして、1987年には2リッター車に、輸出用のブリスターフェンダーを装備して3ナンバー登録となる限定車「GSR-VR」を発売。
さらに1988年には、これに2.6リッターエンジンを搭載し、国内初の50扁平タイヤ(リアタイヤのみ)標準装着車となったカタログモデルのGSR-VRが登場します。
しかし、ブリスターフェンダーのスタリオンは北米で人気となりましたが、日本では販売が低迷したため、1990年に「GTO」にバトンタッチするかたちで生産を終了しました。
●ホンダ「プレリュード」
1987年に発売された3代目ホンダ「プレリュード」は、デザインは2代目からのキープコンセプトとした2ドアクーペでしたが、より洗練されたことで、デートカーとして若者から高い支持を得ます。
外観は、FFながらエンジンを後傾して搭載することで実現した低いボンネットが特徴で、2代目と比べてボンネット中央部が30mm低くなりました。その低いボンネットのラインが、そのままドアからトランクまで続く美しいフォルムを構成しています。
エンジンは全グレードとも2リッター直列4気筒で、トップグレードの「2.0Si」には145馬力(ネット)を発揮するDOHCエンジンが搭載され、ほかのグレードは110馬力(ネット)のSOHCエンジンが搭載されました。
そんな4代目プレリュードの最大のトピックスは、量産車世界初の4輪操舵が設定されたことです。
これは、前輪の切れ角に応じて後輪の向きが変わり、前輪の切れ角が小さいと同位相、切れ角が大きくなると逆位相になる仕組みで、高速走行時のスムーズなレーンチェンジや、市街地の取り回しで威力を発揮します。
なお、プレリュードの4輪操舵は電子制御ではなく、機械式の連結作動メカニズムが採用されており、高い信頼性を誇っていました。
■大ヒットした次世代の影に隠れた人気モデルとは!?
●トヨタ「MR2」
1984年に発売されたトヨタ「MR2」は、国産乗用車初のリアミッドシップカーという記念すべきモデルです。
ボディは、エンジンをリアに搭載したことでボンネットの前端は低くデザインされ、小ぶりな2シーターのキャビンと相まって、軽快感のあるフォルムとなっています。
搭載されたエンジンは上位グレードに高回転型1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンの「4A-G型」を横置きに搭載。横置きとしたのはFFの「カローラ」のドライブトレインを流用したためです。
軽量なボディによって軽快な走りを実現した一方で、ミッドシップらしい速さを追求することで操縦性がシビアになってしまうことを避け、比較的マイルドなサスペンションセッティングとなっています。
1986年のマイナーチェンジでは、最高出力145馬力(ネット)を発揮するスーパーチャージャー付きエンジン車を追加。
さらに、サスペンションセッティングが最適化されたことによりコーナーリングスピードが向上し、よりスポーツカーらしさが強調されます。
その後、1989年には2代目MR2がデビューし、2リッターターボエンジンを搭載するなど、本格的な高性能車に変貌を遂げました。
●日産「シルビア」
1965年に発売された日産初代「シルビア」は高級スペシャリティカーだったため、若者には手が届かない憧れの存在でした。
その後、代を重ねるごとにシルビアは若者でも手が届くようになり、1983年に4代目が発売されます。
この世代からドアミラーが標準となり、3代目が角型4灯ヘッドライトに対してリトラクタブルヘッドライトを採用。ボディ形状は、2ドアクーペと3ドアハッチバックが設定され、よりスタイリッシュに生まれ変わりました。
駆動方式は伝統のFRで、3代目と同様にエンジンラインナップは多く、トップグレードには「スカイラインRS」に搭載されていた2リッター直列4気筒DOHCの「FJ20E型」に加え、「スカイラインRS-X」と同じくターボを装着した「FJ20ET型」エンジン車を設定。最高出力は190馬力(グロス)と、メーカー間のパワー競争に対抗。
姉妹車「ガゼール」も3代目から継承し、基本的なスタイルは変わりませんがフロントグリルやテールライトのデザインなどが異なります。
なお、シルビアが空前の大ヒットとなったのは5代目ですが、この4代目のスタイルも一定の人気がありました。
※ ※ ※
今回紹介した5車種は、すべてリトラクタブルヘッドライトを搭載しています。
空気抵抗を低減させる策として登場したリトラクタブルヘッドライトは、当時、高性能車の証ともいえるもので、国産メーカーも続々と採用していました。
しかし、重量増や部品点数が増えることによるコスト増、北米での法規改正、また北欧やカナダなどでヘッドライトの常時点灯が義務化されたことなどにより、リトラクタブルヘッドライトは世界的に減少します。
国内では、1991年に発売されたマツダ(アンフィニ)「RX-7」がリトラクタブルヘッドライトを採用した最後のモデルとなりました。
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みんなのコメント
ウエッジシェイプそのものであり、フラッシュサーフェス化されてボディと窓の段差がない見事な造形はさすが鬼才ジウジアーロデザインである。
ここに紹介されているクルマ達のファンには悪いが、ピアッツアに比べるとデザインが消化不良に見える。ただ、販売は完ぺきなデザインより隙のある方が好調だったですね。
スパルタンだ。ちょっと重そうだけど。
だが、この時代でもっともデザインが秀逸なのはFC3Sだろう。