話題の兄弟BEVにいざ
すでにAUTOCARには何度も登場しているようだが、トヨタとスバルが共同開発した新BEV、トヨタbZ4Xとスバル・ソルテラ、そのエコなドライビングの楽しみ方と、それぞれの乗り味について書いてみよう。
【画像】トヨタbZ4X/スバル・ソルテラ比較【最新BEVを細部まで見る】 全200枚
本州の中央部分を東京発でグルリと右まわりするこの試乗会、僕が走ったのはその最後の部分で、長野県の軽井沢から東京は水道橋のトヨタ本社まで、200km強という行程。
夏の保養地として知られる軽井沢は標高1000m近い高地だから、そこから東京まで走ると、道路としては基本的に下りというのがこのルートの最大の特徴だ。
ルートは軽井沢から埼玉県秩父地方の景勝地たる長瀞まで、下道の山道をいく第1区間と、長瀞から前半が下道、後半が関越道に乗ってトヨタ本社のある東京水道橋まで走る第2区間に二分されていて、僕に与えられたクルマは第1区間がスバル・ソルテラのAWD、第2区間がトヨタbZ4Xの4WDだった。
まずはソルテラの、普通のハッチバックやセダンより高めのコクピットに収まって、運転姿勢を調整。
上級モデルゆえシートは電動式で、好みのポジションが得やすいが、ちょっと問題なのはステアリングとメーターパネルの上下関係だった。
最近のプジョーに多いステアリングの上からパネルを見るスタイルだが、その位置関係は少々中途半端な印象で、僕の好みの位置にステアリングを設定すると、メーターパネルの下の方がステアリングに切られてしまう。
Sペダルドライブの恩恵
軽井沢を南下して右折すると、よく裏道として使ったことがある急な下りのワインディングロードに出る。
そこでBEVならではの裏技、回生ブレーキの効きを一気に強める「Sペダルドライブ」のスイッチをプッシュすると、ドライビングにぐっとメリハリが出た。ちなみに「Sペダル」とは「シングルペダル」を意味するのだろうと思う。
それをオンにしておくと、アクセルペダルを戻すとグーンと回生ブレーキが効いて減速、完全に停止するにはブレーキペダルを踏む必要があるが、下りのコーナーではほとんどブレーキを踏まずに安全にコーナリングしていける。
しかもこのSペダルドライブ、ブレーキを多用しなくて済むだけでなく、減速エネルギーを回生してバッテリーに充電するという、素晴らしい機能を持っている。
つまり、ワインディングでのドライビングをイージーかつ安全なものにすると同時に、BEVの弱点になりがちな限られた航続距離を伸ばすという、嬉しい能力を発揮してくれるのだ。
その結果、軽井沢を出るときに270kmだったソルテラの走行可能距離は、トリップメーターで102.2km走って長瀞に着いたときに218kmを示していた。
Sペダルドライブによる回生の恩恵で、実際の走行距離の半分しか減っていなかったのだ。
したがって1度も給電しなかった僕のソルテラは、10台の試乗車中の1位で長瀞に着いたのだった。
給電を減らすコツは?
実はソルテラにはbZ4Xにはない、回生ブレーキの強さを4段階に調整できるパドルがステアリングに装着されている。
けれども当方は最初からSペダルドライブを使ってしまったため、そのパドルのありがた味をとくに感じなかったというのが正直なところだ。
長瀞からはトヨタbZ4Xに乗り換えて東京の水道橋を目指す。
20インチタイヤを履き、サスペンションも硬めだったソルテラと比べると、タイヤは18インチで脚もややソフトなbZ4Xは路面の当たりが柔らかいが、その柔らかさをもっと乗り心地の快適さに生かせると一段と好ましいと思った。
こちらも長瀞を出てしばらくは山道が続くこともあって、Sペダルドライブのボタンをプッシュ、その後も東京に着くまでそのままで走った。
Sペダルドライブの回生感はソルテラと同様の印象で、アクセルを戻すと適度に強力な減速感を味わうことができて、いい感じだ。
第2区間の後半は関越自動車道の高速クルージングだが、そこでもSペダルドライブを使い続けた。
電気モーターは起動トルクが強いため発進加速が強力なことで知られるが、高速道路での追い越し加速も爽快で、アクセルを踏み込むと力強く滑らかにスピードを上げていくのが気持ち良い。
こうして第2区間も無給電のまま、最後は首都高経由で水道橋に帰り着いたが、走行距離は105.7km、最低60kmは確保すべしと求められた走行可能距離はその倍以上の121kmを残していた。
結果、第2区間も当方が1位でトヨタ本社に帰り着いたのだった!
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みんなのコメント
これはトヨタの責任が大きい。
いくらEVに将来性を見出していないトヨタといっても、出す以上を世間を驚かすようなものを出してほしかった。
世界一の自動車メーカートヨタが本気で出したBEV トヨタの電動化技術はこんなものか
国内でも大々的に売り出せない訳だ 大容量バッテリーの開発 その制御技術も未熟なんだ?
トヨタはコムス・シーポッド・電動キックボード止まりか
中国ディーラーが国内進出して来る訳だ それに韓国BEVも再進出 中韓勢から甘く見られる現実 悲しいね